The Nolans

1970年代後半から1980年代前半にかけて人気を得た、イギリスで活動していたアイルランド生まれの姉妹グループ。

もともとクラブ歌手だったトミー・ノーランとモリーン・ブレスリンの間に生まれた2男6女が両親とともに＜ザ・シンギング・ノーランズ＞としてデビューしたのが始まり。その後1974年に女性だけの5人組メンバーとなり、＜ノーラン・シスターズ＞と改名してEMIからシングル・デビュー。1979年にEPIC（/ソニー）と契約して第一弾シングル 『ハリー・マイ・ホノルル・ラバー』 をリリース。1980年の日本デビュー・シングル 『I‘m in the Mood for Dancing（ダンシング・シスター）』 がオリコンの総合シングル・チャートで1位になり、70万枚以上のセールスを記録する大ヒットに。

翌年、アルバム 『Gotta Pull Myself Together（恋のハッピー・デート）』も1位となり、オリコンの洋楽では初めてシングル、LP、カセットの三冠王を記録した。

ノーランズを筆頭に1970年代後半～80年代前半に日本の音楽シーンを席巻した＜キャンディ・ポップ＞は、ノーランズ、ザ・ドゥーリーズ、アラベスク、ニュートン・ファミリー、バカラなどのガールズ・グループや女性ヴォーカルを前面に出したグループのキャッチーなダンス・ナンバーであり、1980年前後の日本のシングル・チャートにおいてビッグ・セールスを記録。それらはちょうど当時の洋楽と邦楽の中間的な位置付けとして、老若男女の幅広い層に愛さた。当時の小中学生は、覚えやすいメロディ、大人びたルックス、さわやかなハーモニーに魅了され、初めて聴いた洋楽が＜キャンディ・ポップ＞であった人も少なくなかった。

＜キャンディ・ポップ＞は現在でも数多くのバラエティ番組や情報番組などのBGMで頻繁に使用されており、リアルタイムで聴いていた年齢層のリスナーにとって、＜キャンディ・ポップ＞の数々はいつまでも消えない初恋の記憶のように鮮明に心に残っていて、それが根強い人気につながっていると考えられている。