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ヘンリー・ビンズとサム・ハーデイカーという2人のプロデューサーからなるユニット。
デビュー前にアナログでリリースした2枚のEP(『EP1』、『EP2』)が大きな話題を呼び、ジャイルス・ピーターソンやナイジェル・ゴドリッチといったイギリスの音楽のキー・パーソンから絶賛を受ける。'01年にリリースされた1stアルバム『simple things』は、イギリスではプラチナ・セールスを記録し、アメリカでもTop Electronic Albumsチャートで最高4位にランクイン、そして、翌'02年のマーキュリー・アワーズでは“最優秀アルバム”にノミネートされるなど、噂に違わぬ素晴らしい内容の作品を仕上げ、その評価を確固たるものにした。'04年には2ndアルバム『When It Falls』をリリース。このアルバムではより壮大なZero7ワールドを展開している。

彼らの音楽は、ソウル/ロック/ジャズ/ポップ/プログレ/映画音楽/ヒップホップ/ワールド・ミュージック……さまざまな音楽を自分たちの解釈でミックスし、スタイリッシュに、かつシネマティックに仕上げている点が特長といえる。マッシヴ・アタックやポーティス・ヘッドといったトリップ・ホップ以降のクロス・オーバー・ミュージックという言い方が一番しっくりくるのかもしれない。

リミキサーとしても引っ張りだこの状態で、レディオ・ヘッド、レニー・クラヴィッツ、N.E.R.D.などなど、早々メンツを手掛けている。また、番外編ではあるが、00年にはMIXCDシリーズ『Another Late Nite』に参加。YNQ、Quasimoto、Herbert、ジム・オルーク、セルジュ・ゲンズブール、Da Lataなど、本当の意味でジャンルレスな選曲で、オリジナル・アルバムとは違ったアプローチでZero7の世界観を表現しているので、未聴の方は是非。また、彼らの音楽的ルーツや嗜好性を知るにも格好のディスクである。