異端児の物語

ポスト
Welcome to Adobe GoLive 4

異端児の物語

『Tales Of The Unexpected』を書いたRoald Dahlのような作家がずっと好きだった。最後に奇妙なひねりのあるストーリーが好きだったんだ

StereophonicsのメインメンバーのKelly Jonesは言う。

Jones独特の音楽短編小説を、ウェールズ人らしい大胆なうなり声で表現しながら、彼は作品を魅力あふれるマイナーな登場人物で埋めていく。バーテンダー、泥棒、死んだカーニバルのクイーン、ミステリアスな旅人、そして不可欠な美しい人々が、『Performance And Cocktails』という作品の中で活躍する。Kellyと、彼の兄弟でベーシストのRichard Jones、そして過激なドラマーのStuart CableによるStereophonicsの2ndアルバムだ。

俺が実際に見たことを中心にしている曲もある」とKellyは説明する。

そうでなければ、ある物語の一部分だ。残りは聴く人がイマジネーションで作り上げればいい

ところが、イマジネーションなど必要ない。耳が聞こえれば十分だ。この3人の幼なじみのロックスターが、一瞬にして躁から鬱へと変わる楽曲をストレートなギターチューンにして、成熟したアルバムに仕上げたのは明らかだ。

「Roll Up And Shine」のディストーションのきいたKinksばりのリフに始まり、続いて繰り出されるのは「The Bartender And The Thief」のパワフルなポップ。

「Hurry Up And Wait」(「急げ、そして待て」の意)ではステディなギターが完璧なブリットポップのバラードのお膳立てをし、Kellyが問いかける、「
でも何を待つ価値があるのか?」と。

「Pick A Part That's New」と「Just Looking」はアンセム風のコーラスを中心とした目の覚めるようなピュアなロックンロールだ。

おまけの1曲はピアノを散りばめた「I Stopped To Fill My Car Up」。

10年ぐらい前に聞いた話を思い出したのがきっかけだ」とKellyは言う。

男がガソリンスタンドで止まったら、ある男が車の後ろに乗り込んできた、という話だ。ところが俺はその場を去らなければならなくて、作り話だったのか、本当の話だったのか、わからずじまいだった。だから結末は俺の思いつきさ。人の関心を引くために話をでっち上げるような感じで結末を書いた。話の結末としてはその方がいいと思ったんだ。『男は撃たれた。よくある結末さ』と言うよりもね

タンクトップの少女たちや、過激な白人少年や、振り付けどおりのダンスなどがMTVに氾濫している中で、打算がなく、率直なStereophonicsは新鮮な安らぎだ。

BritneyBizkitBackstreetといった類の強力な壁を乗り越え、Jonesは大西洋を渡るのに利用したような注目をアメリカで浴びようとしている。

アルバムは既にマルチプラチナムに輝き、ヒットシングルを5曲生み出した。

俺はMacy Grayのような人を尊敬する。イギリスにやってきて、素晴らしい曲をラジオでヒットさせ、ビッグスターになった」とKellyは認める。

彼女はスゴイと思うよ。久々に爽快な気分になれた。彼女がイギリスでしたことを、俺たちがアメリカでできれば最高さ

もし運命が公平なら、あるいはいい趣味をしていれば、そんな日も遠くないだろう。

by Nevin Martell

この記事をポスト

この記事の関連情報