【インタビュー】KAMIJO、ギタリストHIROと語る『VIOLET DAWN』と'90年代の正解「一番のテーマは新しいライヴのスタート」

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■'90年代ヴィジュアル系的なアプローチは
■このメンバーさんだからこそできること


──「Twilight」も4月のライヴで先行披露されていましたね。

KAMIJO:この曲はHIROさんとプリプロをさせていただいてた時点で、「やりすぎですかね?」「いや、思いっきりやっちゃいましょう」と二人で言いながら作っていったみたいな(笑)。

──やりすぎというと?

KAMIJO:僕がLAREINEとして活動していた頃、HIROさんはLa'cryma Christiで活動されてましたよね。“'90年代の正解”って言ったら変なんですけど、自分から自然に出てくるものに対して、僕はずっと“恥ずかしい”と思ってたんですよ。'90年代のヴィジュアル系的なアプローチですよね。それを出さないように出さないようにしてきたんですけど、もう一度、すべて素直に出してしまおうと思ったんです。HIROさんも「恥ずかしい」って言ってたんですけど、素直に二人で出しまくったら、意外とスカッとしたんです。ライヴ後半で盛り上がる感じというか。

──なるほど。

KAMIJO:そこら辺は僕の曲に対するアプローチの部分なんですけど、そことはまた違う部分で、全体的にHIROさんのおしゃれなサウンドが大爆発してますよね。ギターソロでも“これだ!”っていうものを聴かせていただいていて。いつもライヴ中のステージ上、俺とYUKIくんで、HIROさんを指さしながら「ここだよね、ここ!」みたいな感じでやってるんですけど…気づいてました(笑)?

HIRO:全然(笑)。ギターソロのときは必死ですから(笑)。でも、そういう時代のヴィジュアル系というのは、懐かしい感じもあるし、やっぱり恥ずかしさもあるし。


──いえいえ、自分たちで作ってきて、後世に影響を与えたものですよ。

HIRO:でも、時代は流れていってるじゃないですか。たとえばこの曲のギタープレイは、イントロとかを聴くと“あの時代によくあったな”って思うし、ちょっと照れくさい部分があるんです。でも、KAMIJOさんが言ってたように、やってみるとスカッとする部分もあって楽しいんですよね。本当に「恥ずかしい。恥ずかしい」って言いながらでしたけど(笑)。

KAMIJO:ところが、やってみたらすごい笑顔なんです。

──要は自分に何の制限を課すことなく自由にやれているということでしょうからね。

KAMIJO:おそらく過去の自分がなかったとしても、センスのままやったら自然とこうなる、ということなのかもしれないですし、そこはわからないですけどね。少なくとも僕はずっとLAREINE時代の自分を、否定ではないんですけど、前面には出してこなかったんですよ。

──歌のメロディーやギターの歪みとクリーンの合せ技などから、当時を知る者としては懐かしさも覚えますが、これはこれで今も表現手法として有効だと思いますよ。

KAMIJO:Versaillesでもそういった楽曲にチャレンジしたことはあるんですよ。それはそれで、Versaillesらしい形になりましたけど。だけど今、ライヴで一緒にやってくださってるメンバーさんだからこその空気感になるんですよ。この曲の持つ感じは、今だからこそできることなのかなと思ってます。

──たしかに、LAREINE、La'cryma Christi、Janne Da Arcですからね。ギターソロは本当にHIROさんっぽいんですよね。泣きすぎない叙情性と言いますか。聴いた瞬間にキタ!って感じで(笑)。

HIRO:そう言ってもらえると嬉しいです。

──自分らしいという感覚もあるものですか?

HIRO:何となく言ってることはわかります。やっぱり自分の気持ちいいところを狙っていくと、そうなってしまうんですよね。


──あと、4月のライヴではLAREINEの「冬東京」もセットリストに組み込まれていましたが、それも'90年代スタイルを意識した流れの一貫だったんですか?

KAMIJO:いや、そういうわけじゃなくて。あの日にやったのは、LAREINEがちょうどデビュー25周年だったからですね。「Twilight」は本当にHIROさんのギターで世界をしっかり作っていただいてる。ほとんどシンセアレンジをしなかったですからね。だって、いらないんですもん。僕がLa'cryma Christiのことをすごいと思うのは、シンセが入ってないのにあれだけの世界観を作り上げていたからなんですよ。それをこの「Twilight」でHIROさんにやってもらった感があります。

HIRO:それはKAMIJOさんの導きもありますけどね。俺が出したものに対して、さらに「こういうのはどうですか?」みたいなやり取りもありますから。

──なるほど。歌詞に関しては…人の死が見えてくる感じですよね。

KAMIJO:「美しい日々の欠片」の物語から…そこに主人公がいるとしたら、どう前を向くかのかと。たとえ、相手が死んでしまったとしても、どんなに絶望しても、希望を持てる、そんな曲でありたいなと思ってます。“またライヴで会えるじゃない?”っていう部分もありますし。好きな言葉が詰まりすぎてて、それだけで…世界なんですよね。作詞の手法に関しては、韻を踏んだ歌詞って今までそんなになかったんで、そこも恥ずかしさが初めはありました。“Twilight”に対する“Moonlight”や“Starlight”ですね。

──押韻は歌詞を書くうえでは極めて一般的な手法ですよね。

KAMIJO:それが僕にとっては逆に恥ずかしかったんです。でも、今回は曲が求めるままに書いていきました。


──さて、8月9日からはこの『VIOLET DAWN』を引っ提げてのツアーが行われることになっています。タイトルは<KAMIJO Solo 11th Anniversary Tour “VIOLET DAWN”>ですが、どのようなライヴになりそうでしょう?

KAMIJO:このアルバムの世界を堪能してもらうのと同時に、これから自分がやろうとしているライヴスタイルがどういったものになっていくのか、今はそれに正面から向き合ってるところです。そのための伏線として、4月20日のZepp Shinjuku公演であったり、5月の関東ツアーであったり、ヨーロッパツアーがあったので。そのうえで今回の作品のタイトルを冠したツアーがどんなものになるのかは、自分自身も楽しみなんですよ。今、ちょうどセットリストの細かいところを詰めているので、その構築の楽しさも味わっているところです。

──何かサプライジングな演出もありますか?

KAMIJO:ないですね。どちらかというと、“EPIC INTENSE”サウンドというものを体感していただくかたちです。今までの楽曲においてもエピック的なサウンドはありましたけど、“EPIC INTENSE”に傾倒したセットリストでいきたいなと思っているんです。そこら辺に変化を感じていただけるんじゃないかな。かといって、昔の曲やらないとかそういうんじゃないですよ。ただ、『VIOLET DAWN』をフィーチャーしたものになりますし、何よりも新曲って、自分にとっては今一番かわいいものなんですよね。新鮮なうちにぜひライヴ会場に足を運んでいただいて、一緒に楽しんでほしいですね。

取材・文◎土屋京輔

■ミニアルバム『VIOLET DAWN』

2024年7月31日(水)リリース


【通常盤 (CDのみ)】
SASCD-131N / 2,750円(税込)
1. VIOLET DAWN
2. The Anthem
3. Odyssey
4. INTENSE CARESS
5. Twilight


【アニメジャケット限定盤 (CDのみ)】
SASCD-131A / 2,750円(税込)
※ストーリーアニメイラスト入りジャケット & ピクチャーディスク
1. VIOLET DAWN
2. The Anthem
3. Odyssey
4. INTENSE CARESS
5. Twilight


【初回限定盤 (CD + DVD) 2枚組】
SASCD-131S / 3,850円(税込)
▼DISC 1 : CD
1. VIOLET DAWN
2. The Anthem
3. Odyssey
4. INTENSE CARESS
5. Twilight
▼DISC 2 : DVD
1. MUSIC CLIP The Anthem
2. BEHIND THE SCENES -The Anthem MV-


【完全生産限定盤 (2CD + DVD) 3枚組】
SASCD-131L / 8,800円(税込)
※三方背ケース・デシパック
▼DISC 1 : CD
1. VIOLET DAWN
2. The Anthem
3. Odyssey
4. INTENSE CARESS
5. Twilight
▼DISC 2 : CD
1 .VIOLET DAWN [Instrumental]
2. The Anthem [Instrumental]
3. Odyssey [Instrumental]
4. INTENSE CARESS [Instrumental]
5. Twilight [Instrumental]
▼DISC 3 : DVD
・LIVE CLIP<Visual Rock Identity -The Anthem- 2024.4.20 Zepp Shinjuku>
01. UNREGIME -Story Movie-
02. The Anthem
03. Ceremony -Story Movie-
04. Emigre
05. At the Champs Elysees -Story Movie-
06. mademoiselle
07. Good night Era -Story Movie-
08. CRIMSON FAMILY
09. 美しい日々の欠片 & Funeral -Story Movie-
10. 追憶のモナムール
11. Twilight
・LIVE DOCUMENTARY <-The Anthem->

■『VIOLET DAWN』リリースイベント

※終了したイベントは割愛
8月10日(土) 大阪・タワーレコードなんばパークス店
8月20日(火) 愛知・タワーレコード名古屋パルコ店
8月29日(木) 東京・タワーレコード渋谷店

■<KAMIJO LIVE TOUR "VIOLET DAWN”>

8月09日(金) 大阪ESAKA MUSE
8月21日(水) 名古屋ell.FITS ALL
8月28日(水) 東京 Shibuya Spotify O-EAST
open18:30 / start19:00

▼BAND MEMBER
Guitar : HIRO (La'cryma Christi)
Guitar : YUKI (DUSTAR-3, Rayflower, ex.Λucifer)
Bass : IKUO (Rayflower)
Drums : shuji (ex.Janne Da Arc)

▼チケット
ローソンチケット:https://l-tike.com/kamijo/
●大阪/名古屋公演 (All Standing)
・前売り(スタンディング) 7,400円(税込)
・学割 3,300円(税込)
●東京公演 (全席指定)
・アニバーサリー指定席 11,111円(税込) 販売終了
・指定席 7,400円(税込)
・学割 3,300円(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※3歳以上要チケット
▼学割チケットについて
・一般発売のみの販売となります。
・小・中・高・大学・専門学校生対象、学生証提示が必要です。
・自動車学校、予備校、カルチャースクール生は学割チケットの対象外です。


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