【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>10-FEET、本気の全身全霊「これが最後のライブって気持ちで」

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SE「そして伝説へ」が流れ始めた直後、オーディエンスの掲げるバンドのタオルで会場全体が埋めつくされ、期待と熱量は急激に高まっていった。

◆ライブ写真

10-FEETロゴがバックドロップに掲げられるなか、SATANステージに姿をまず見せたのはKOUICHI(Dr, Cho)。自らもタオルを掲げて登場したのはNAOKI(B, Vo)、真剣な表情で現れたのはTAKUMA(Vo, G)だった。


「よっしゃ、ほないこうか!」とTAKUMAの掛け声を合図にバンドサウンドを一気にかき鳴らす10-FEET。このまま曲に突入する雰囲気たっぷりだったが、今日は違った。TAKUMAがいきなりこんなことを言う。

「一生の思い出を作りたい。どんな心持ちでやったらええかなと思って。今日でさよなら、今日で最後ぐらいの気持ちでやるんでヨロシク。さよなら、今までありがとう。27年間ありがとう、バイバーイ!」




そう叫びながら「STONE COLD BREAK」へ突入。変に慣れてしまうことを嫌い、いつだって新鮮でありたい、ピュアでありたいという気持ちが人一倍強い10-FEETが、今日で最後と自らを駆り立てながら始まったライブ。楽しいとか楽しむといった類とは趣がやや違う三人がステージにいる。笑顔を見せることなく、常に真剣みを帯びた表情だ。一発ずつや一音ずつに魂の全てを込め、歌う一言ずつ全てに想いをガッツリと込めていく。その様子はまさに全身全霊。始まって数十秒で三人とも汗だくだし、三人が放つ音の塊や一人ずつが鳴らす音の芯も太い。

そんな10-FEETを前にして、オーディエンスもまた真剣だ。もちろん楽しむという意味でのそれ。ガンガンに跳びまくるし、遠慮せずに人の上を転がるし、10-FEETに合わせて大声も張り上げ続ける。ドラマ『フェルマーの料理』テーマ曲でもある「Re方程式」では、熱さと一体感の足し算と掛け算は終わることがない。




「マジで絶対ええライブしたいなと思って来たんじゃ! ほな、どんな気持ちでやったらええかなと思って。これが最後のライブって気持ちでやればええと思って。マジで一生の思い出を残しに来てん。全く同じメンツ、二度と集まらへんと思ってるから。みんなもこれが最後やぐらいの気持ちで楽しんでくれたら。最後までついて来いよ、絶対に置いてくから(笑)。いくで!」

一期一会。これが最後だと思って、誠意を尽くすライブだ。だから次に来たのが初期からの名曲「RIVER」であり、さらに続いたのは10-FEETの存在を全国民に知らしめることになった名曲「第ゼロ感」。8本の炎が勢いよく吹き上がるステージで繰り広げられる「第ゼロ感」では、「サタニック、ブッ跳べー!」と熱血バスケコーチのごとくNAOKIが荒々しく叫んだと思えば、自らも軽快なステップと回転などトリッキーなワザも繰り出す。炎が照らし出す客席フロアでは、NAOKIに負けじと激しいテンションで曲とひとつになるオーディエンス。一秒だって逃すことなくむしゃぶり尽くす勢いである。


ライブ後半では「悲しいことは半分に、嬉しいことは倍にする。それがライブハウスや。今日は笑って帰ろうぜ」とみんなを頼もしく引っ張っていく10-FEET。曲中でも「あきらめんなよ」とか「意地でも幸せになれよ!」と嬉しくなるぐらいに、みんなをけし掛けてくる。さらに「学校や仕事が、もう、あかんってときは行かんてえもえんちゃうか。でもライブは絶対来いよな」と食らわせて、ラストを「その向こうへ」で決めた。今日が最後だと思って立ったとき、どの誰よりも前向きで、人の気持ちを救い上げ、ポジティブにもさせていく彼ら。そして目の前の全員と約束するように、最後にこうも言い放った。

「これから一生頑張れるような、一生前向きになれるような曲を発信していけたらええなと思うわ。ほんじゃ、またな」


やる気である、そして本気でもある。やっぱり頼もしくて力強い10-FEETが今日もステージにいた。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎半田安政

■セットリスト

1. STONE COLD BREAK
2. ハローフィクサー
3. Re方程式
4. RIVER
5. 第ゼロ感
6. ヒトリセカイ
7. その向こうへ

■<SATANIC CARNIVAL 2024>

6月15日(土) 幕張メッセ国際展示場 9-11
・物販 / FOOD AREA:start 9:30
・ライブ観覧エリア:open10:00 / start11:00 ※21:00終演予定
▼出演者 ※28組
04 Limited Sazabys
HIKAGE
10-FEET
HOTSQUALL
Age Factory
Ken Yokoyama
バックドロップシンデレラ
Maki
The BONEZ
NOISEMAKER
BRAHMAN
マキシマム ザ ホルモン
Dizzy Sunfist
OVER ARM THROW
dustbox
Paledusk
ENTH
ROTTENGRAFFTY
Fear, and Loathing in Las Vegas
サバシスター
FIGHT IT OUT
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
FOMARE
SHADOWS
ハルカミライ
四星球
HEY-SMITH
[OA]WHISPER OUT LOUD
▼チケット
・オフィシャルHP先行 ¥10,800
・各種プレイガイド先行 ¥11,000
・一般 ¥11,000

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