ジョー・リン・ターナー「イングヴェイ・マルムスティーンの最大の敵は彼自身」

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イングヴェイ・マルムスティーンが1988年に発表したアルバム『Odyssey』で、彼と共作したヴォーカリストのジョー・リン・ターナーは、ギターだけでなくヴォーカルやプロデュースまで自身で担おうとするマルムスティーンのいまの方向性に賛同できないそうだ。

最近、『Backstage Pass Rock News』のインタビューで、『Odyssey』に続くアルバムを制作したかったかと問われたターナーは、こう語った。

「俺はイングヴェイとは何の問題もない。イングヴェイはイングヴェイだ。それは変えようがない。最後の方では、それがちょっと度が過ぎた。彼が高圧的になってきたから、俺はストックホルムで、雨の中、彼のことを罵倒しながら歩き回っていたことを覚えてる。そんな状況で、もう1枚アルバムなんて作りたくないだろ。落ち着きを取り戻すためには距離が必要だ。いま思うに、当時、彼にもうちょっと分別があれば、できたかもな。だが正直言って、彼は脅威を感じ…、多分、別の方向へ進む必要があると考えたんだと思う。そして、もし彼が最近進んでいる方向へ進み続けるならば、俺は、それはいい決断ではないと思う。なぜなら単純に、彼は素晴らしいシンガーでも素晴らしいドラマーでもプロデューサーでもないからだ」

「俺は(マルムスティーンの最近の)アルバムを聴くと、“あーあ、これでは無理だ”って思う。一方で、『Odyssey』を聴くと“ワオ”ってなるよ。あれは超スゴイ作品だ。だから、ときとして自分の最大の敵は自分自身なわけだ。この場合、イングウェイの最大の敵は自分のようだな。でも、俺はいまに至るまで、イングウェイとは何の問題も抱えていない」

イングウェイ・マルムスティーンの4枚目のソロ・アルバム『Odyssey』は、本国スウェーデンで、彼のキャリア最高位となる4位につけた。


Ako Suzuki
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