【ライヴレポート】LM.C、<YEAR END LIVE '23>に至高の時間「2024年もハッピーをつかみ取りに行こうと思います」
LM.Cが2023年12月26日、東京・渋谷PLEASURE PLEASUREにて<Team☆LM.C Presents LM.C YEAR END LIVE '23>を開催した。2023年ラストライブとなった同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。なお、LM.Cは2月より、5年ぶり企画<Club Circuit>を開催する。この春ツアーに向けた最新アーティスト写真も公開となっている。
◆LM.C 画像
「生きてここに辿り着いてくれて、ありがとう!」──maya (Vo)
フロントマンであるmayaが観衆に向けて力強く叫んだのは、このたび渋谷PLEASURE PLEASUREで開催された<Team☆LM.C Presents LM.C YEAR END LIVE '23>の2曲目として、ハイエナジーなロックチューン「The BUDDHA」が奏でられた時のことだった。
ちなみに、この楽曲は2017年に発表されたアルバム『VEDA』で冒頭を飾っていたものであると同時に、普段から彼らのライヴではここぞ!という場面で演奏されることが多く、その歌詞中には“山あり谷ありの紆余曲折ばかりの人生 心電図と同じさ 生きてるって証拠だろ”という表現が出てくる。そして、話は前後するものの今宵の1曲目としてブチ上げられたのはド派手なダンスチューン「Chameleon Dance」で、こちらはこちらで歌詞の最後を締めくくるのが“遅かれ早かれ We all die”というフレーズだったりもした。
もちろん、今回のライヴはそのタイトルどおりに“Team☆LM.C=ファンクラブ”主催の年末を締めくくるライヴであったわけだが、セットリストの内容やさまざまな状況をかんがみると、その主旨は単なる忘年会的なライヴというより、とびきりのキラーチューンばかりを詰め込んだうえで、コアファンに向けたLM.Cからのメッセージを発信していくような、いつものライヴ以上に濃密なコミュニケーションがはかられる場となっていたのではなかろうか。
久々にライヴの場で聴けた気がする「Brainwashing」での、やけに印象的に響いた“大丈夫だよ”という一節。以前、アニメ『家庭教師ヒットマンREBORN! 』のオープニング曲に起用されたことから、サブスクサービスでは最も多く聴かれている「88」の中の“泣いた痕も 傷跡も 抱えたまま歩いてゆけば良い”というくだり。はたまた、シングルのカップリング曲でアルバムには未収録でありながらも、隠れた名曲である「Dolce Vitter」の“いつかまた そっちで遭えるその日まで”という願いを込めたような歌詞。さらには、バラード「僕らの未来。」での“いつだって僕らは手を伸ばし どこにでも飛べるんだ”という部分も、いつにも増して聴き手の胸に深く響いてきたのは言うまでもない。
「こうしてライヴをやっていると、我々は今とても幸せな時間を過ごしてるんだなとあらためて思えます。ありがとうございます。まぁ、いろいろあったよね。今年もさ。つらいこともあったり、楽しいこともあったり。そういうのを経て我々みんながここに辿り着いたわけで、ほんと偉いなぁって思うんですよ。だからこそ、こういう楽しい気持ちを持って年を越したいです」──maya
基本的にLM.Cの楽曲というのはどれも秀逸なポップセンスに溢れ、楽しくハッピーな雰囲気を持ったものが多い。ただ、その中で歌われているのは生きて行くうえでの悲喜こもごもや、時に誰もが忘れがちな死生観についてでもあって、意外と一筋縄ではいかないところがあるのもまた事実となろう。ある意味、今回のライヴではLM.Cの持つそんな核心部分がより明確になっていたように感じられ、FC主催ライヴだからこそのディープな味わい方を出来た気がする。
なお、mayaが“狂騒へ繰り出そう”という歌詞を“渋谷へ繰り出そう”と歌い替えた「Panic Time」あたりからはいよいよ佳境に突入し、真摯なる愛の歌「The LOVE SONG」、そして“行こうぜ、俺たちの始まりの歌!”との言葉を受けてから始まった「☆Rock the LM.C☆」では、その高揚感に満ちた音やmayaのエモいヴォーカリゼイションから LM.Cとしての矜持を感じ取ることも出来た。加えて、ラストに放たれた「星の在処。-ホシノアリカ-」での“同じ惑星 同じ時代に生まれ出逢えた奇跡を忘れない”という訴え掛けには、もはや尊さを感じてしまったほど。この曲の持つキラメキは、つくづく何年経っても全く色褪せない。
「今日はいつものライヴ以上に、家族が集まったなという感じがして、リラックスしてやれました(笑)。2月からは次のツアーがすぐ始まるんですけけど、プライベートも含めて初めて行く場所や、コロナのリベンジで行くところもあるんでね。ぜひTeam☆LM.Cのみなさんも、盛り上げに来てください。というわけで、2023年もたくさんお世話になりました。来年もみんなで楽しくハッピーをつかみ取りに行こうと思います!」──Aiji
「ほんと、今日のライヴ楽しかったぁー(笑)。別にさ、今年だけに関わらずLM.Cで活動してきたこの17年もそうだし、生まれてから今に至るまでって、日々いろんなことが起こってきたわけじゃない? それは自分たちのまわりだけじゃなく、地球上のどこか遠いところで起きてることも含めてね。そして、そんな中でもこうやってウチらは楽しんでるわけだけど、ちょっと大げさに言うと多分みんな、どこかでそのことに対して“後ろめたさ”みたいなものを感じることっていうのもあると思うんだ。とはいえ、だからってライヴをやらないとかじゃなくてさ。そういう矛盾みたいなものは今までもずっとあったなと思うし、これからもきっとあるんだろうけど、みんなとこうして楽しい時間を過ごしたり、生きてて良かったなって思える時間を今年もたくさん持つことが出来て良かったなと思ってます。来年のツアーでも、そういう素敵な時間を積み重ねていきたいし、みんなが“LM.Cのライヴに来て良かったな”って思ってくれたらそれが何よりです。みんなどうもありがとう。これからもよろしくね!」──maya
前述した「星の在処。-ホシノアリカ-」の一節に続くのが、“輝きながら 泣いて笑った この居場所は誰にも譲れない”という詞であることを思うと、2月から始まる次回ツアー<LM.C Club Circuit '24 -Spring->でも、彼らはまた我々にとって最高の居場所を各地で創りだしてくれるに違いない。そこに生きて辿り着き、幸せを謳歌することの出来る日が待ち遠しい。
取材・文◎杉江由紀
撮影◎Mirai Yamashita (Progress-M)
■<LM.C Club Circuit '24 -Spring->
2月16日(金) 埼玉 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心
2月25日(日) 札幌 SPiCE
2月26日(月) 札幌 SPiCE
3月02日(土) 台北 THE WALL LIVE HOUSE ※5年ぶり台湾
3月03日(日) 台北 THE WALL LIVE HOUSE ※5年ぶり台湾
3月08日(金) 川崎 Serbian Night
3月14日(木) 柏 PALOOZA
3月17日(日) 仙台 MACANA
3月30日(土) 佐賀 GEILS ※初上陸
3月31日(日) 長崎 DRUM Be-7 ※初上陸
4月06日(土) 松阪 MAXA ※初上陸
4月07日(日) 名古屋 Electric Lady Land
4月13日(土) 出雲 アポロ ※初上陸
4月14日(日) 大阪 ESAKA MUSE
4月25日(木) 恵比寿 LIQUID ROOM
▼チケット
ファンクラブ“Team☆LM.C”先行受付中
※詳細はオフィシャルサイトにて
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