【俺の楽器・私の愛機】1497「ジャンクの醍醐味」
【Mavis 型式不明】(岩手県 Kay 22歳)
ある日、趣味とも言えるリサイクルショップ巡りをしていた時のことです。とある店の片隅に税込¥1000のギターがあるのが目に止まりました。長らく放置されていたであろう見た目に加えて音が出ないとの注意書きもありましたが、ジャンクとは言え安すぎる値段に釣られ、「まあ部品取りには使えるだろう」と思い深く考えず購入。写真からもわかりますが、この時点で大事に扱う気など全く無く、アスファルトの上に直でギターを置いて写真を撮りました。
この手のギターで音が出ない原因と言えばほとんど断線なので、とりあえずピックガードを外してみることに。やはり断線していたのですが、そんなことはさておきこのパーツ類。なかなか古そうなセレクターとピックアップ、更にポッドは1kΩ。写真では分かり辛いですがボディもかなり薄く、ただのストラトタイプというよりはビザールらしい印象を受けます。
急に部品取りにするのが勿体無い気持ちになり、とりあえず音を出せる状態まで手入れすることにしました。ネックの軽い捩れはありましたが幸いそこまで酷い状態ではなく、普通に弾く分には問題ないコンディションにまで持って行くことが出来たので、いざアンプと接続。
思った通り、年式も相まってか所謂ストラトの音というよりは良くも悪くも薄い感じで、サーフミュージックが似合いそうなギターでした。確かにストラトらしさはあるんですが、ポッドが1kΩもあるためか、フロントのみで鳴らすにもかなりピーキーな感じです。その分きつめに歪ませるとそこそこ良い感じになるのですが、なかなか扱うのは難しそうだと感じました。
しかしながら¥1000でこんなに面白い体験が出来たわけですから、初心者向けギターとはいえ、なにかしら活躍できそうな使い道を模索したいと思える1本です。
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いいですねぇ。この【俺の楽器・私の愛機】コーナーを立ち上げて2年8ヶ月が経ちますが、こういう投稿に痺れます。そう、愛機ってのは価格でもないしスペックでもないしましてやブランドでもないんですよね。それがリアル。こういう真実を目の当たりにさせてくれたのが、【俺の楽器・私の愛機】に寄せてくれる皆さんの投稿でした。ホント感謝よ。BARKSを立ち上げる前は、GiGSとYOUNG GUITARという楽器/プレイ専門誌の編集部にいましたが、プロの楽器を知り楽器業界の方々との交流が深まるにつれ、安価なビギナーセットや廉価版などには目が向かなくなってしまい、楽器を愛でる多くの人たちとの感覚のズレが生じていたような気もします。このストラト風なMavisも、そのボディの薄さがきっと独自の個性を生み出していることでしょうね。探求と使いこなしにワクワクが止まらんわけです。(JMN統括編集長 烏丸)
★皆さんの楽器を紹介させてください
(1)投稿タイトル
(例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
(例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
(例)トラヴィス・ビーン TB-1000
(例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
(例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
(例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
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「楽器人の投稿がmusic UP'sに掲載されます」
※毎月の掲載数は2~4件ほどの予定です。選出はBARKS編集部で行ないます。
※掲載の選出対象は【俺の楽器・私の愛機】コーナーにて2022年5月30日以降に掲載された投稿が対象となります。
引き続き【俺の楽器・私の愛機】をお楽しみください。今後ともBARKS楽器人をよろしくお願いいたします。
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