【ライヴレポート】The DUST'N'BONEZ、新作アルバム発表を経てツアー開幕

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11月8日に現体制での第2弾にあたる新作アルバム『1000のロックンロール』をリリースしたばかりのThe The DUST'N'BONEZの新たなツアーが、11月11日、名古屋・ell.SIZEで開幕を迎えた。

◆The DUST'N'BONEZ 画像

当日、メンバーたちは渋滞の影響により会場入りが大幅に遅れたものの、ライヴ自体はほぼ定刻通りにスタート。当然ながらニュー・アルバムからの楽曲群を軸に構成されたセットリストには以前からの代表曲の数々も盛り込まれ、さらにアンコール時には、意外だけれども頷ける選曲のカヴァーまで披露され、この夜のトータル演奏曲数は20曲を超えていた。





この先の公演に先入観なく接したい人たちのためにも具体的な曲目については触れずにおくが、特筆すべきは、最新曲たちにもはや鉄板曲のような愛着感をおぼえてしまうのみならず、往年の楽曲たちも新鮮な刺激を失っていないという奇跡レベルのことが、彼らのライヴでは当たり前のように起きているという事実だ。戸城憲夫(B)、坂下丈朋(G)、満園英二(Dr)によるバキバキの演奏と、このバンドの二代目ヴォーカリストにあたるnaoの歌唱の相性の良さについては、前作アルバム『Search and Destroy』でも充分に示されていたが、今作では4人の間に発生する化学反応にも進化/深化がみられ、ライヴにおいても見事にそれが実証されていた。首振りDollsではドラムスを演奏しながら歌唱するnaoが、このバンドではフロントマンに徹しているわけだが、彼のパフォーマンスやMCに、ファンにとって思い入れ深いはずの旧楽曲に対するリスペクトが感じられるのも素晴らしかった。また、昨今の世界情勢を踏まえての選曲だったとおぼしきカヴァー曲(こちらの正体も敢えて伏せておきたい)も、このバンドのロックンロールが付け焼刃のものではないことを改めて見せつけるかのような説得力に溢れていた。

名古屋公演の翌日には大阪でのライヴも終了しており、この先、このツアーは九州、関西、北海道での公演を経ながら12月3日に東京でひとまず完結することになる。70年代前半から中盤にかけての頃に登場したさまざまなロックンロールの名盤たちと同種の匂いを持った『1000のロックンロール』のヤバさと味わい深さを、まずはご堪能いただきたいところだが、まだ同作に触れていない人たちにも是非、現在のThe The DUST'N'BONEZの刺激的なライヴに向き合ってみて欲しい。


文・撮影◎増田勇一

■<ニュー・アルバム発売記念TOUR『1000のロックンロール』>

11月11日(土) 愛知・名古屋 ell.SIZE ※公演終了
11月12日(日) 大阪・大阪 VARON ※公演終了
11月14日(火) 福岡・福岡 LIVE HOUSE CB
11月15日(水) 福岡・小倉 FUSE
11月17日(金) 兵庫・神戸 live music club PADOMA
11月19日(日) 三重・四日市 CLUB CHAOS
11月23日(木/祝 ) 北海道・札幌 Crazy Monkey
12月03日(日) 東京・吉祥寺 GB

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