増田勇一の『今月のヘヴィロテ(12月篇)』
ふと気がつけば1月もすでに中旬。すっかり更新を怠ってしまっていたが、遅ればせながら2008年12月の“ヘヴィロテ10選”をお届けしたいと思う。今に始まったことじゃないが、今回もまるで脈絡のないラインナップである。
●The DUST'N'BONEZ『COCKSUCKER BLUES』
●D-A-D『モンスター・フィロソフィー』
●SCOTT WEILAND『HAPPY IN GALOSHES』(輸入盤)
●ブレット・アンダーソン『ウィルダネス』
●ヴァン・シー『V』
●サウンド・オブ・アニマルズ・ファイティング『オーシャン・アンド・ザ・サン』
●ミザリー・シグナルズ『コントローラー』
●ダイド『セーフ・トリップ・ホーム』
●トム・フロインド『コラプシブル・プランズ』
●シュトゥルム・ウント・ドラング『ロックンロール・チルドレン』
The DUST'N'BONEZの『COCKSUCKER BLUES』は、まさにこのバンドの最高傑作と呼ぶに相応しい傑作。ぶっちゃけ僕自身にとってはある種“腐れ縁”的関係のバンドではあるが、このアルバムは贔屓目抜きに素晴らしい。メンバーたちの過去のことは知らなくても構わないから、とにかく一度、騙されたと思ってこの作品に触れてみて欲しい。ちなみに2009年、僕が最初に観たライヴは1月10日、渋谷タワーレコードでの、彼らのインストア・ライヴだった。
D-A-Dについても同じようなことが言える。彼らと出会ってからもうすぐ20年。バンド自体もすでに結成25周年を迎えているが、通算第10作にあたる『モンスター・フィロソフィー』は、このバンドならではの多面性と少々皮肉っぽいユーモアのセンスを堪能できるロックンロール作品。遅れに遅れていた彼らのインタビュー原稿の更新も近日中に行なう予定なので、お楽しみに。
スコット・ウェイランドの新作ソロ・アルバムはいかにも彼らしくて、「やっぱりこういうことがやりたかったのね」という印象。ヴェルヴェット・リヴォルヴァー脱退は今でも残念だけども、これを聴くと「仕方ないかな」という気にもさせられる。作品自体の質感はまるで違うけども、スウェードのブレット・アンダーソンのソロ作(ストリングスとピアノのみで構成されたヴォーカル・アルバム)にも同種のダンディズムを感じた。
オーストラリア産エレクトロのヴァン・シーは斬新さとレトロ感を同時に楽しませてくれた。前衛アートの匂いが強いサウンド・オブ・アニマル・ファイティングの摩訶不思議さも印象的だったし、かのデヴィン・タウンゼントのプロデュースによる新作でのミザリー・シグナルズの飛躍ぶりも見事だった。ダイドとトム・フロインドは慌しい師走の精神安定剤になってくれたし、シュトゥルム・ウント・ドラングについては「若いわりにすごい」のではなく、「いいバンドであるうえに、しかも若い」のだと改めて感じさせられた。
他にはブリトニー・スピアーズの『サーカス』も予想していた以上に良かったし、ガンズ・アンド・ローゼズの『チャイニーズ・デモクラシー』とDIR EN GREYの『UROBOROS』は12月に入ってからもよく聴いた。そんなわけで、次回は2008年度の私的ベスト・アルバム10選をお届けしたいと思う。10枚に絞り込むのがなかなか大変そうだが、それはすなわち2008年が豊作だったということ。2009年も実り多い年であって欲しいものだ。
増田勇一
●The DUST'N'BONEZ『COCKSUCKER BLUES』
●D-A-D『モンスター・フィロソフィー』
●SCOTT WEILAND『HAPPY IN GALOSHES』(輸入盤)
●ブレット・アンダーソン『ウィルダネス』
●ヴァン・シー『V』
●サウンド・オブ・アニマルズ・ファイティング『オーシャン・アンド・ザ・サン』
●ミザリー・シグナルズ『コントローラー』
●ダイド『セーフ・トリップ・ホーム』
●トム・フロインド『コラプシブル・プランズ』
●シュトゥルム・ウント・ドラング『ロックンロール・チルドレン』
The DUST'N'BONEZの『COCKSUCKER BLUES』は、まさにこのバンドの最高傑作と呼ぶに相応しい傑作。ぶっちゃけ僕自身にとってはある種“腐れ縁”的関係のバンドではあるが、このアルバムは贔屓目抜きに素晴らしい。メンバーたちの過去のことは知らなくても構わないから、とにかく一度、騙されたと思ってこの作品に触れてみて欲しい。ちなみに2009年、僕が最初に観たライヴは1月10日、渋谷タワーレコードでの、彼らのインストア・ライヴだった。
D-A-Dについても同じようなことが言える。彼らと出会ってからもうすぐ20年。バンド自体もすでに結成25周年を迎えているが、通算第10作にあたる『モンスター・フィロソフィー』は、このバンドならではの多面性と少々皮肉っぽいユーモアのセンスを堪能できるロックンロール作品。遅れに遅れていた彼らのインタビュー原稿の更新も近日中に行なう予定なので、お楽しみに。
スコット・ウェイランドの新作ソロ・アルバムはいかにも彼らしくて、「やっぱりこういうことがやりたかったのね」という印象。ヴェルヴェット・リヴォルヴァー脱退は今でも残念だけども、これを聴くと「仕方ないかな」という気にもさせられる。作品自体の質感はまるで違うけども、スウェードのブレット・アンダーソンのソロ作(ストリングスとピアノのみで構成されたヴォーカル・アルバム)にも同種のダンディズムを感じた。
オーストラリア産エレクトロのヴァン・シーは斬新さとレトロ感を同時に楽しませてくれた。前衛アートの匂いが強いサウンド・オブ・アニマル・ファイティングの摩訶不思議さも印象的だったし、かのデヴィン・タウンゼントのプロデュースによる新作でのミザリー・シグナルズの飛躍ぶりも見事だった。ダイドとトム・フロインドは慌しい師走の精神安定剤になってくれたし、シュトゥルム・ウント・ドラングについては「若いわりにすごい」のではなく、「いいバンドであるうえに、しかも若い」のだと改めて感じさせられた。
他にはブリトニー・スピアーズの『サーカス』も予想していた以上に良かったし、ガンズ・アンド・ローゼズの『チャイニーズ・デモクラシー』とDIR EN GREYの『UROBOROS』は12月に入ってからもよく聴いた。そんなわけで、次回は2008年度の私的ベスト・アルバム10選をお届けしたいと思う。10枚に絞り込むのがなかなか大変そうだが、それはすなわち2008年が豊作だったということ。2009年も実り多い年であって欲しいものだ。
増田勇一
この記事の関連情報
増田勇一
The DUST'N'BONEZ
D-A-D
Scott Weiland
Brett Anderson
Van She
Sound Of Animals Fighting
Misery Signals
Dido
Tom Freund
Sturm und Drang
Velvet Revolver
Suede
Britney Spears
Guns N' Roses
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洋楽
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