【インタビュー】Waive、日本武道館ワンマンをもって解散を宣言…その真意を語る「明確な大義名分を掲げない限り、僕らは燃やし尽くせない」
■まだちょっと足りてない
■でも、まだ全然いける
──田澤さんは秋から始まるライヴに向けて、どのような意気込みで臨みますか?
田澤:今、まさに“爆ぜる初期衝動”にふさわしい精神状態にいるのかなと思うんです。友だちとかと、「今の知識を持って過去に戻れたら…」みたいな都合のいい話をする時ってよくありますよね。まさに、それができるツアーじゃないかなと思ってます。外側から見たらわからないぐらいのミリ単位のチャレンジをしたり、自分の中に課題を課してちゃんと体現していきたいし、具現化していきたい。自分の中に実績として残していきながら、洗練していきたいんです。 ま、小さいことですけど、それができれば大きく変われるのではないかという予感がしているので、やりたいですね。あまり難しく考えず、気持ちの赴くままにやりたいと思っています。
──なるほど。
田澤:話は戻りますけど、僕ね、“演者”って言われるのがあまり嫌じゃないんですよ。昔は嫌やったんかな。でも、そういう部分あるよなと思ってて。嘘をやってるわけではないじゃないですか。その時に感じたものを憑依させているのか、自分の中から出てくるものを具象化しているのか、わからないですけど。そういうふうに入り込んでいる時って結構気持ち良かったりするし、まさに心酔というかね。ただ、やっぱり中途半端な状態ではそこにはいけなくて。それが、いろいろな作戦の下に自然と成り立ってるんだなというのが、今日の話でわかったんですけど(笑)。
杉本:あはは!
▲杉本善徳(G)
▲田澤孝介(Vo)
田澤:踊らされてるんだなと(笑)。でも、それによっていいパフォーマンスができているのであれば、それがチームプレイじゃん!と思えるんですよ。そういう瞬間をたくさん増やしていきたいし、その理由を紐解いておきたい。これがたぶん、僕が若い頃にはやってこなかったことで。“今日は何か良かったな~”で終わりみたいな。良くなかった時は反省するんですけど、良かった時は、満足感のほうが大きくてあまり振り返ってこなかったんですよね。“なんで今日めっちゃ良かったんやろ?”をちゃんと理解することが、この後の自分のステージパフォーマンスにとって、とても必要なことなんじゃないのかなと思っています。それをきちんと把握するには、体現していかないとダメだし、きちんと形にしないとダメ。その両方をやりたいなと思っています。
──田澤さんの歌唱力はもちろんズバ抜けていらっしゃいますが、類稀なる表現者でもありますよね。そういう意識が、20代の頃にはなかったですか?
田澤:なかったですね。たぶんもっと化粧が濃かったりとか“普段の自分と違う”というわかりやすい切り替えがあれば、もっと容易く自覚できていたかもしれないけど。それがないまま、ある日ふと“自分じゃないみたい”という瞬間を感じるようになって、“あ、これ結構気持ちいいかも”と。それが衣装を着てステージに立って、やっている意味の一つというか。ただ歌っているだけとはまた別の快感ですかね。自覚してなかっただけで、解散前のWaiveの現役時代から元々そうだったのかもしれないです。
──では、これから2025年までWaive は駆け抜けていく、ということですが。
田澤:あっという間でしょうね。
杉本:「“Waive が再結成してるよ”って、一人でも多くの人に伝えてね」と今ライヴに来てくれているファンの方々にお願いするのは、簡単なことなんです。でも、そんなことをしてもらわなくても情報を行き届かせたり、後ろを向いてる人を振り向かせる活動を僕らがする、それが理想で。ただ、それが難しいからこそ、「今のWaive、観たほうがいいよ!」ってファンの皆さんが言いたくなるようなことを自分たちがしないとダメなんですよね。それが“初期衝動”とリンクするところでもあって。この先は新規ファンを獲得しないといけないという意識は持っているけど、まずは、ファンクラブの人たちを含めて今ライヴに来てくれる人々に、“こいつら、可能性ある!”って信じさせないと。まだそれが今いるファンに行き届いてないという自覚もあるから。少なくとも、バンド結成からLINE CUBE SHIBUYAまでのタームの中で応援してくれたすべての人たちと、この1〜2年の間に我々を観てくれるようになった一部の人たちに、秋冬のサーキットライヴで伝えて。一人でも多くの人たちが言葉にして発信してくれるようなところへいかないと。心の中でだけで“良かった!”と思わせてたってダメだから。
──熱量を持って自発的に「良かった! 絶対観に行ったほうがいいよ!」と他者に伝えたくなってもらうのを目指すわけですね。
杉本:そう思ってくれたら、言葉が勝手に零れているはずなので。我々にはそれがまだできてないのかなと感じているところではあります。
田澤:たしかに、まだちょっと足りてない。でも、まだ全然いける。自分ら的にも“ここがもうちょい欲しいよな”とか、“足らん”みたいな課題ってライヴをやると出てくるので、そこをきちんとやっつけながら。
杉本:2023年はそういう内側というか、「今ある核の部分をしっかりさせないとね」という話をそもそもの立ち上げの段階でしていたので。2024年にこう行く(※上昇していくジェスチャー)ためにも。
──応援しています。今日はありがとうございました!
田澤&杉本:ありがとうございました!
取材・文◎大前多恵
■4都市ライブサーキット<GIGS「爆ぜる初期衝動」>
10月22日(日) 神奈川・横浜BAY HALL
open16:15 / start17:00
11月05日(日) 愛知・名古屋 Electric Lady Land
open16:15 / start17:00
11月23日(木祝) 大阪・梅田 CLUB QUATTRO
open16:15 / start17:00
12月10日(日) 東京・神田 SQUARE HALL
open17:15 / start18:00
■オフィシャルFC“WAVE”限定GIG<GIG「CASE OF ウェイ部」>
open16:30 / start17:00
11月29日(水) 東京・渋谷STREAM HALL
open18:00 / start18:30
■Waive解散ライブ
日本武道館単独公演
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