【対談】キングサリ × 岡田典之(空想委員会)、新曲「おかえりきみ」誕生秘話を語る「テーマは“希望の歌”」

■三浦さんを連想させる感じだろうなって
■アイドルにも刺さる素敵な曲だと思います

──この話を聞いてもう一回ミュージックビデオを見直すと、新たな発見があると思います。岡田さん、「おかえりきみ」の曲について、まだ話し足りないことがあればどうぞ。

岡田：そうですね…。

閻魔：さっき言い忘れてたけど、歌詞を最初にもらった時に、ちょっと三浦(隆一/空想委員会のリーダー。2023年4月に逝去)さん的なものを感じたのね。

岡田：ああ～。

閻魔：これは三浦さんを連想させる感じだろうなと思って、それもありながら。現代社会に疲れたとか、ほかにもいろいろテーマがあると思うんだけど、最初に受け取ったのがそれだったから。かなりグッとくるものがあったというか。

岡田：正直、最初に曲のオーダーをもらったのが今年の初めだったので、“希望の歌”ということで作ってたんだけど。作ってる最中に空想委員会がいろいろあって、三浦さんが亡くなって、その直後に作った曲なので、どうしてもイメージが入ってきてしまったのは間違いないです。超細かく言っちゃうと、使ってるコード感とか、使ってる音とかも、実は空想委員会で作りそうなものをあえて選んで作ってるんです。バッキングも、ここは俺が弾かないと駄目だなと思ったから、自分でギターを弾いて作っていったという裏話もあります。


閻魔：すごいよね。

ねう：空想委員会のファンの人が聴いたら泣いちゃうかも。

れい：ファンの人で、「泣いちゃった」って言ってた人、いましたよ。

岡田：でもやっぱり、いろんな人に当てはまる歌詞になりたいなと思ったから。委員長(三浦)にも当てはまるし、田舎から出て来て、とにかくがむしゃらに頑張って生活していたとか、そういうことも入れつつ。

あやさ：アイドルにも刺さる曲だと思います。東京出身じゃない人も多いから、一人上京してきて頑張ってるアイドル側にも刺さるような、すごく素敵な曲だと思います。

岡田：よかった。

──9月15日のSHIBUYA PLEASURE PLEASURE公演＜Acoustic LIVE 歌「Daydream」＞には岡田さんがベーシストとして参加します。

岡田：この大切な新曲をアコースティックライブで初披露ということで、僕もベースを弾かせてもらうんですけど、大切な曲を実際に自分で演奏できることが嬉しいし、この日はとにかく“キングサリは勢いだけじゃない、歌をしっかり聞かせられるグループ”ってところを見てもらいたいので、絶対に来ていただきたいライブです。よろしくお願いします。

──では最後に、キングサリが今後岡田さんに作ってほしいのはどんな曲ですか？

岡田：ああー。それはすごい気になる。

閻魔：(挙手して) はい！ もう落ち着いた曲はいいんで、ロックな曲を作ってほしい。「spell」以外、そういう曲はないんじゃない？

岡田：確かに（笑）。僕も作りたい。


あやさ：私も、「spell」「秋色の僕ら」みたいに、超かっちょいい系の曲を書いてほしい。空想委員会さんの「春恋、覚醒」がすごい好きなんですけど、ああいうふうに、サビでバーン！って盛り上がるブチアゲ曲が超大好きなんで。でもちょっと思ったのが、キングサリはいろんなバンドさんや作曲家の方に曲を書いていただいてるんですけど、“こんなに繊細なサウンド感の曲を作れるのは岡田さんだけかもしれない”というところで、そういうタイプの曲が多くなってるのかな？って。

岡田：それこそMOSHIMOだったり、カッコいいロックチューンを作れる人はいるから。役割分担ですね。でも、僕もキングサリにロックチューンを作りたい。

あやさ：作ってください！

閻魔：私、作詞したいな。一緒に考えない？

岡田：それもありだね。

閻魔：私、生徒会長になるから。委員長じゃなくて、閻魔生徒会長。委員長を継ぐ者になるわ。

岡田：そうやって繋いでいってくれるのは、ありがたいよね。みなさん器用なので、今後もいろいろやれると思います。

全員：これからもよろしくお願いします！

取材・文◎宮本英夫
撮影◎野村雄治




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