【俺の楽器・私の愛機】1439「これでいいんです」

【FUJIGEN NST200】（札幌市　terraplane　55歳）


中古で５万円ほどで買ったフジゲンNST200。マダガスカルローズ指板にダンカンSSL-1×3基搭載のモデルです。

販売店で調整済みとのことでしたが、購入当初は変なうねりが出るほどピックアップが高く、ポットもなぜか500kΩのものに交換されていてキンキンの出音。これは失敗したか？と思いましたが、ポット交換＆調整で見違える音になりました。とにかく弾きやすくて作りも良く、気づけばメインの一本に。あまりに気に入って、近所の店で長期在庫セールになっていた同じモデルをもう一本購入してしまいました。

見た目は何の変哲もない普通のストラトですが、中身はかなり手を入れて自前の回路に変更してあります。

ポジションセレクタはあえて３ポジションのものを選択。フロントポジションではネックPU、センターポジションでネック＋ブリッジPUのミックス（パラレル接続）、リアポジションでミドルPU、さらにプッシュロック式のトーンポットでミドル＋ブリッジPU（シリーズ接続）の疑似ハムバッカーと切り替え可。

コントロール系は、ボリュームポットはボリューム、真ん中のトーンポットはハイパスのかかり具合のコントロール、もう一つのトーンポットはリアポジション時のローカットになってます。ミドルPUの時はローを削ってブリッジPU風の音に近づけたり、疑似ハムバッカーの時はブーミーな低音を抑えるのに重宝します。

通常のトーンコントロールはありませんが、フロント、センターポジション時は250kΩの固定抵抗を通してコンデンサに接続することで、耳障りな高音を抑えています（おまじない程度かもしれません）。リアポジションではあえてトーンカットです。

リアPU単体の音も、普通のハーフトーンも出せませんが、これでいいんです。自分の欲しい音だけが出せる最高の愛機です。



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そうなんですよ、「これでいいんです。自分の欲しい音だけが出せる～」とありますが、これが解脱したギタリストの由緒正しき崇高なお姿。ことストラトなどは改造の余地が山ほどあることに翻弄され、「13トーンだぜ」とかいろんなサウンドを欲しがったものですが全て無駄でした。そう、とっておきのお気に入りサウンドがひとつふたつ出れば、それが至高というもの。そんな簡単なことに気付くのに、わたしゃ何十年もかかっちゃったなあ。terraplaneさんの投稿を見ていると、自分が求めるサウンドというものを明確に捉えていることが伺えます。一番のポイントはまさにそこですね。（JMN統括編集長 烏丸）



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