【黒田崇矢×駒田航 対談インタビュー】『ヒプマイ』新作EPで天谷奴零と入間銃兎が初タッグ。予想外の組み合わせに「どっちが怪しいか勝負しようか?」
▪️この作品がなければ出会えなかった人がたくさんいる
──先程黒田さんは銃兎の声が好きとおっしゃっていましたが、駒田さんは黒田さん演じる天谷奴の声にどんな印象をお持ちですか?
駒田:根本的に僕と楽器が違いますよね。僕がまっすぐにドンッと通る声だとしたら、黒田さん演じる天谷奴の声はジュワ〜って染み渡っていく湿布みたいな深みがある。自分に出せない質感が、やっぱりいいなって思います。それに、キャラクターだけじゃなくて一個人としても黒田さんのことがすごく好きなんです。後輩の自分ともたくさん喋ってくれますし、ライブの時なんかは一緒にわちゃわちゃしてくれますし(笑)。控室から一緒にステージに上って、歌って、戻ってきて「おつかれ、アツかったね」みたいな話ができる先輩なんです。なので、黒田さんと一緒に組めた時点でラッキーだと思いましたし、声的にもいい組み合わせだったと思います。
──良い関係性ですね。この2人だからこそ表現できたキャラクターの新たな一面はあると思われますか?
駒田:銃兎は警官、天谷奴は詐欺師。『ヒプノシスマイク』のストーリーを読むと天谷奴が暗躍している様子は銃兎より一枚上手な感じがしますよね。でも銃兎もキレ者だから、そこに探りを入れていくっていう。まさに白黒つけようとしている関係性。ただこの曲では、「フェスなんだから今日だけは一緒に歌おう」っていうニュアンスが表れているのかなって想像してます。
黒田:それに、警官と詐欺師って立場は違えど両方腹の中が読めないよね。2人とも裏がある感じというか。明るい曲なのに、何かを隠しているような気もして、ある種これまでのラップ曲のようにバトルしているとも言えるかも。「俺のほうが賢いよ」、「いや俺の方が賢いよ」って。
駒田:ちなみに、天谷奴ってタバコ吸いましたっけ?
黒田:吸う。
駒田:「白い煙に 巻かれて 黒い嘘を 吐き出す」って歌詞も2人ともタバコを吸うキャラクターだからより映えますよね。1番好きなフレーズかも。一緒に歌っていながらも、お互いの真意は煙に巻いて終わったんだなって思えるし。
──その他にもたくさんのキャラクターたちの楽曲がこのEPに詰まっていますが、気になる組み合わせはありますか?
駒田:(有栖川)帝統と(観音坂)独歩は、ネガティブとポジティブで面白そう。僕らは声の質感のコントラストだけど、キャラクターとしてのコントラストがすごそうですよね。
黒田:俺はやっぱり白膠木(簓)と(躑躅森)盧笙! 作詞が銀シャリですよ? 俺たちのディビジョンは必ずあの2人が漫才をやるけど、今回はラップじゃないからどうなるのかすごい楽しみ。
駒田:それにしても作家陣が豪華ですよね。女王蜂のアヴちゃんさんもいますね。
黒田:(クレジットを見ながら)石崎ひゅーいさんとKis-My-Ft2の宮田(俊哉)さんもいるね。WANIMAさんもいるじゃん。DJ KOOさんも! 俺、DJ KOOさん好き。我が道を行くファッションを尊敬しています。
──作家陣含め、どの楽曲も注目ですね。お2人共これまで声優としてたくさんのキャラクターソングを歌ってこられましたが、『ヒプノシスマイク』の楽曲ならではの面白さはどんなところでしょう。
黒田:俺は単純にラップが面白いです。ラップ世代じゃないので『ヒプマイ』で初めてラップに挑戦することになって。最初は大変で「なんじゃこりゃ!?」と思っていたんですけど、楽しくなっちゃいましたね。今までロック、演歌、バラードとたくさん歌ってきましたが、『ヒプマイ』でラップの深みや面白さ、自由さを教えてもらいました。人生の楽しみ、音楽の楽しみを1つ増やしてもらったって感じですね。
駒田:黒田さんかっけぇ! 僕はラップ自体はよく聞いていましたけど、言葉を緻密に音にハメたり外したりする技術を学べましたね。
黒田:『ヒプマイ』に出会ってなければ、そういう技術も学べなかったもんね。今回はラップをしない方向に舵を切ったけど、せっかくラップを好きになったから、ラップもどんどん歌っていきたいです。
──「ヒプマイ=ラップ」という認識は、世間にかなり大きな影響をもたらしていますよね。改めて、『ヒプノシスマイク』という作品にはどんな思いを持っているのか聴かせてください。
駒田:この仕事をやっていて一番重要なことって、ムーブメントを起こせるか起こせないかだと思うんです。そういう意味だと、キャラクターがラップを歌うシーンって『ヒプマイ』が出てからすごく増えた印象があって。『ヒプマイ』って、キャラクターが表現できるジャンルを大きく引き伸ばしたコンテンツだと思うんですよね。だからこそ、我々キャストは求められる表現を的確にできるかどうかが試されてるというか。……来る曲がどんどん難しくなるんですよ。
黒田:あはは! たしかにめちゃくちゃ難しくなっていく。
駒田:物理的に口が回らないだろって曲や、「これライブでやるの!? ブレスどうするんだ?」みたいな曲も多いんです(笑)。でも、それは『ヒプマイ』が常に新しいチャレンジをしているから。今回の作品もラップをしないという新しい挑戦ですし、「試していこう」という気持ちを感じるので、僕たちは食らいついていくだけかなって思っています。
黒田:そうだよなぁ。俺も40年間いろんな作品をやってきましたが、どの作品もムーブメントを作りたくて誕生するわけですよね。みんな必死にやるけど、思い通りに広がっていかないことがほとんど。その中でこれだけ多くの人が知ってくれている作品に出会えたことは幸せですよね。演者としては嬉しい限りです。
駒田:キャラクターのストーリーも楽曲も、興味を示してくれる人がいないと続かないわけで。多くの人が聴いてくれているからこれだけ広がっているとも思いますし、畳み掛けるように次々と楽曲やグッズなんかを展開していくスタンスも正解なのかなって思います。作品側の熱量を伝えやすいし、ファンの方の熱量も伝わってきやすいんです。僕らはライブをやりますが、会場を見るとみんなグッズを握りしめてくれているんですよ。その光景を見ると、「この作品がなければ出会えなかった人がたくさんいるんだろうな」って感じて。僕のことを知ってくれるきっかけとしては『ヒプマイ』が非常に大きいですし、感謝しかないです。ファンの方の期待に応えられるようにスキルを磨いて、入間銃兎というキャラクターに向き合い続けていきたいですね。
▲『The Block Party -HOMIEs-』初回仕様 ジャケット
▲『The Block Party -HOODs-』初回仕様 ジャケット
──最後にファンの方へメッセージをお願いします。
黒田:ラップに限らず、いろんな歌にチャレンジできるのは皆さんが応援してくれているからこそ。なので、このままずっとヒプマイを温かく応援してくださると嬉しいです。私たちも役を楽しみながら音楽を勉強して、皆さんにお会いできる機会を増やしていきたいです。
駒田:『ヒプマイ』は、すごくエンタメ性にこだわって展開しているコンテンツだと思うんです。
黒田:そうそう、私たちも『ヒプマイ』の展開には驚かされることが多いんです。今回のEPリリースも「え、ラップしないの?」って驚いたわけで(笑)。
駒田:僕らもみんなと同じように予想できないことも多いので、これからも『ヒプマイ』を一緒に楽しんでいきたいです。あと、『ヒプマイ』が始まって約6年経ったんですが、「いつ、どの企画、どの内容から入っても『ヒプノシスマイク』という作品は楽しめる」とお伝えしたいです。長く続いている作品って、どこか入りづらさを感じてしまう部分があるじゃないですか。でも『ヒプマイ』はどこから入っても面白いぞと、声を大にして言いたいです。あとは、海外にいきたい。どこで知ってくれたのかわからないですけど、海外からもエアメールが来るんですよ。なので海外にも『ヒプマイ』を広げていきたいですね。
取材・文◎高橋梓
写真◎野村雄治
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◆「HOMIEs」トレーラー一覧
◆「HOODs」トレーラー一覧
リリース情報
『The Block Party -HOMIEs-』
『The Block Party -HOODs-』
価格:各定価¥3,850円 (税抜価格 3,500円)
※初回製造分のみスペシャルスリーブ仕様
購入:https://hpmi.lnk.to/ohm
【収録内容】
『The Block Party -HOMIEs-』
▲初回仕様 ジャケット
▲通常仕様 ジャケット
DISC1(全7曲収録):
M1:「Rivals!」有栖川 帝統(CV:野津山 幸宏)&観音坂 独歩(CV:伊東 健人)
作詞・作曲・編曲:ビッケブランカ
M2:「毎度!生きたろかい!~OSAKA Big Up~」白膠木 簓(CV: 岩崎 諒太)& 躑躅森 盧笙(CV:河西 健吾)
作詞:大西ユカリ・銀シャリ 作曲:新宮虎児 編曲:Kozzy Iwakawa
M3:「Get busy」波羅夷 空却 (CV:葉山 翔太)& 山田 二郎(CV:石谷 春貴)
作詞・作曲:KENTA (WANIMA) 編曲:WANIMA
M4:「夢の彼方」夢野 幻太郎(CV:斉藤 壮馬)
作詞・作曲:Eve 編曲:Numa
M5:「Move Your Body Till You Die!」毒島 メイソン 理鶯(CV: 神尾 晋一郎)with HOMIEs
作詞:前山田健一・DJ KOO 作曲・編曲:前山田健一
M6: 「HIPHOPPIA」山田 一郎(CV:木村 昴)
作詞:好良瓶太郎 作曲:MURO・SUI 編曲:SUI
M7: 「おままごと」邪答院 仄仄(CV: ファイルーズあい)
作詞・作曲:薔薇園アヴ 編曲:塚田耕司
DISC2:Drama Track 「The Block Party -前半-」
『The Block Party -HOODs-』
▲初回仕様 ジャケット
▲通常仕様 ジャケット
DISC1(全7曲収録予定):
M1:「白と黒」天谷奴 零(CV:黒田 崇矢) & 入間 銃兎(CV:駒田 航)
作詞・作曲:志磨遼平 編曲:ドレスコーズ
M2:悪魔の華」アルゴξ楽団(CV:榊原優希)
作詞・作曲:HAKUEI 編曲:tatsuo
M3: 「Viva la liberty」飴村 乱数(CV:白井 悠介)&山田 三郎(CV:天﨑 滉平)
作詞:TOPHAMHAT-KYO (FAKE TYPE.) 作曲:TeddyLoid・TOPHAMHAT-KYO (FAKE TYPE.) 編曲:TeddyLoid
M4:「Closer」神宮寺 寂雷(CV:速水 奨)&天国 獄(CV:竹内 栄治)
作詞・作曲:小出祐介(from Base Ball Bear) 編曲:春野
M5: 「ポジティブ my life」伊弉冉 一二三(CV:木島 隆一)with HOODs
作詞:宮田俊哉 作曲・編曲:月蝕會議
M6:「燐火」碧棺 左馬刻(CV: 浅沼 晋太郎)
作詞・作曲:石崎ひゅーい 編曲:トオミヨウ
M7:「Bounce Back!」帳 残星(CV:大塚明夫)&帳 残閻(CV:中尾隆聖)
作詞・作曲・編曲:m.c.A・T
【2枚同時ご予約・ご購入特典】
法人別オリジナル特典
Amazon.co.jp :A4クリアファイル(-HOMIEs- ver.)
TSUTAYA:A4クリアファイル(–HOODs- ver.)
アニメイト:A4クリアファイル(-HOMIEs-&–HOODs- ver.)
楽天ブックス:アクリルキーホルダー(-HOMIEs-&–HOODs- ver.:50mm角)
TOWER RECORDS:2L判ブロマイド(-HOMIEs- ver.)
HMV:2L判ブロマイド(–HOODs- ver.)
ゲーマーズ:ジャケットサイズステッカー2枚セット
ELR Store :布ポスター(-HOMIEs- &–HOODs- ver.)
メーカー特典:ジャケットカード2枚セット(180mm×180mm)
※同一店舗で2作品を1回のご注文でご予約・ご購入いただいた際にお付けする特典
メーカー特典の対象店舗はこちら:https://hypnosismic.com/uploads/2023/08/fix_HPMI_The-Block-Party_tenmei.pdf
<ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 6th Anniversary Party>
会場:片柳アリーナ(〒135-0063東京都大田区西蒲田5丁目23-22)
出演:木村昴・石谷春貴・天﨑滉平・駒田航・白井悠介・野津山幸宏・速水奨・木島隆一・岩崎諒太・河西健吾・黒田崇矢・葉山翔太・榊原優希・竹内栄治/DJ U-ICHI
※本イベントでのキャストによる歌唱はございません
・ABEMA PPV ONLINE LIVE配信
https://abema.tv/live-event/9e0cab1d-560c-45c9-9d89-7d22d691af92
配信日時:2023年9月2日(土) 開演16時30分〜 (開場16時〜)
見逃し配信期間:2023年9月9日(土) 23時59分まで
販売期間:~2023年9月9日(土)21時まで
視聴料金:3,000円(税込)
※アプリ内の購入は、別途手数料として300円が生じます
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