【24emotions 連載 #01】セレニティー・クルミ、「24emotionsのオーディションに落ちた私。」

-EPISODE2-


私はアクシーの初グループのオーディションに落ちた。

その時のことをもう一度思い出してみる。

オーディションを経てついにグループデビューするメンバーの発表。
ハルナ、ユラ、サクラ、サキ、そして当時のホープの1人。

1人1人名前を呼ばれていく中、不安は勿論あったけれど、ここまで出来ることを全てやりきった事で自分に期待ができた。

だけど自分の名前である"クルミ"が呼ばれることはありませんでした。

嬉し泣きをするメンバーがいる中、私は唇を噛み締めることしか出来ませんでした。

スタジオ出て廊下で待機するホープメンバー。
スタジオの中から聞こえてくる『頑張ろうね』と言う明るい声。
廊下にいる私たちとは真逆の空間。何も言葉が出ずただ悔しくて涙が止まらなかった。

（あの空間は二度と体験したくない。)

そして私以外の5名がデビューメンバーとして活動していくことに。

その日からデビューメンバーとホープメンバーは基本的には別々のダンスレッスンを受けていくことに。
稀に同じレッスンを受ける時間があるのだけれど、デビュー組のメンバーにダンスのアドバイスをする機会がある度に『私は入れなかったんだ。』
そんな事を思う瞬間が増えた。
そしてそんな事を考えてしまう自分も嫌だった。

人生で1番悔しいって思った。悔しくて、、悔しすぎて本当に落ち込みました。

そんな私を見て常に明るく接してくれた家族。
そして自分の事のように一緒に悔しく思ってくれて、辛い気持ちも全て共有してくれた親友。

一人で頑張っているんじゃないと実感できた。

私には支えてくれたみんなに伝えたい言葉がある。

良い意味で今までの自分が吹っ切れた気がした。

オーディションに落ちた事で事務所の候補生である“ホープメンバー”として活動をしていく事が決まった私。
そこからはめげずにひたすら上を目指してホープメンバーを引っ張っていく存在になると決めた。

そんな中、ホープの中ではただ1人、デビュー曲のバックダンサーに選んでもらえた。
プロのダンスチームの中に入れてもらい、バックダンサーとしてデビューメンバーを近くで見守れる喜びと、そのメインメンバーになれなかった悔しさでまた心はいっぱいいっぱいになりそうだった。

でも絶対変わってやると強く思いました。

本当に今度こそ絶対。

そこから私自身が大きく変わりだした。
今までできなかったダイエットも死ぬ物狂いで頑張るってことも必死で続けた。


そして、ただひたすらに努力を重ねる日々にチャンスは突然巡ってきた。

バックダンサーとしてデビュー曲の振りが入った次の日、社長から急に連絡が来て、なんの話をされるか分からないまま急いで事務所に行った。

事務所に入るとただならぬ空気感を感じました。

もしかしたらバックダンサーチームから外されてしまうのかもしれない。

そんな不安に駆られていると社長から、

“にーよんに、クルミを入れたいと思っている。できるかできないかを聞きたい”

そう告げられました。

話しを聞いたら、24emotionsに決まってたメンバーが一人、急遽やめることになったとの事でした。

私は戸惑いを隠せなくて、あれだけ合格したかったのに、即座にYESが言えませんでした。

デビューできるかもしれないと思う高揚感と、もう既にデビューメンバーでの空間ができている中、4人のメンバーが納得してくれるだろうかと思う恐怖心に板挟みになっていた私。
素直にその気持ちも話しました。

スタッフさんたちは私の気持ちを尊重すると言ってくれました。

そんな私を同席してその場で話を聞いていたメンバーであるハルナは「そんなことは気にせずメンバーに入って欲しい。」そう声をかけてくれたのです。

今思えばその一言がなければ踏み出せなかったかもしれない。

いろんな感情が入り混じり、涙が止まらなかった。

でも最後には、このチャンスを逃すまいと
なんとか私は言葉を振り絞った


「やらせてください！にーよんのメンバーになります！」

そしてオーディションを受けた日から支えてくれた家族や親友にずっと言いたかった。

「私、デビューメンバーに決まったよ！」

その後、セレニティー・クルミとして5人目のメンバーとなり、今の24emotionsが誕生した。

それが、忘れもしない2023年1月18日。

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