【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「エレピ」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第109回のお題は「エレピ」です。

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エレピとは、Electric Piano(エレクトリック・ピアノ)の略称で、電子ピアノとも呼ばれる。これは電子的な方法でピアノの音を生成する楽器のことである。

従来のアコースティック・ピアノと異なり、エレピは内蔵された電子デバイスを使用して音を生成する。アコースティック・ピアノでは弦が打撃されることで音が生まれるが、エレピでは電子回路とアンプを用いて音が発信される。

1960年代に初めて登場し、当初はステージやスタジオでの使用を主な目的としていた。アコースティック・ピアノに比べて軽量かつ持ち運びが容易であり、さまざまな音色を合成できることから、幅広いジャンルで愛用されている。音色は、ピアノのほかにもエレクトリック・ピアノ独自の響きを持つものや、エレクトリック・オルガンやクラビネットのような音色も用意されており、ピアニストやキーボード奏者にとって多様性を持たせることができる重要な特徴だ。

また、エレピにはいくつかのバリエーションがあり、一部のエレピはアナログ式で、他のデジタル式のものも存在する。デジタル式エレピは、より高度な機能やMIDI接続を備えていることが一般的だ。代表的なものとして、1974年まではフェンダー社が生産・販売していた「FENDER Rhodes」、薄い金属片をハンマー叩きピックアップで音を拾う「Wurlitzer」、鍵盤に取り付けた粘着性のあるゴム製の吸盤がリードにくっついて離れる時に生じる音を拾う「Hohner」、エレピの中では最もアコピに近いサウンドが特徴の「YAMAHA CP-80」などがある。

文・編集部




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