【俺の楽器・私の愛機】1388「目が合ってしまったとしか言えない」

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【Ibanez SA360NQM】(東京都 ギターをちょっとだけ弾けるようになった もうすぐ50歳)


886でK-GarageのSLP-180を紹介していただきました。このギターを買った時に実はもう1本Legendのストラトを買っており(ピックガードの保護ビニールすら剥がしていないほぼ新品が3000円だったので。ところでこのストラト、さすがアリアの子ブランドだけあって、新品でも1万円程度の品物ですが非常にクオリティが高いと思いました)、886の投稿当時はパワーコードを少し弾ける程度だったのですが、せっかくちゃんとしたギターを買ったのだからと一念発起してコードを弾けるようになろうと思い立ったのが今年の1月下旬。

それからほぼ毎日1時間、ひたすらCDEFGABCDEFGAB・・・とコードの練習をして(You Tubeで検索して出てきた「ギター0日目の練習曲」のきらきら星を弾けるようになるまで1ヶ月かかったぶきっちょです)約半年。やっとメジャーコードとマイナーコードを何とか弾けるようになりました。

コードが弾けるようになったら中古じゃない自分だけのギターが欲しくなるのが人情と言うもの。なけなしの小遣い貯金とボーナス支給による割増小遣いを握りしめて楽器屋に向かいました。

予算としては5~10万円くらい。ボリュームゾーンとして6~8万円くらいかなと大体のあたりをつけて店内を一周りして店員さんに声をかけ、自分のレベルと予算を伝えたところ、薦められたのはYAMAHAのPACIFICA612とBacchusのグローバルシリーズのストラトタイプでした。

色々説明を聞きましたが、Bacchusは好みの色の在庫が無く、早々に候補から外れ、PACIFICAかなぁと(黒に近いブルーのフレイムメイプルでとてもきれいなギターでした)漠然と気持ちが傾き、店員さんの「値段の割には良いパーツがついていてプロも使用している。最近は漫画の主人公が使って人気が出てなかなか手に入らない」という説明に、「人気があるなら間違いないかなぁ。でも流行りに乗るのは如何なものか」と逡巡していたところに目が合ってしまったのです。コイツと。

いや、ギター相手に目が合うも何もと思いますが、その時はまさしく目が合ったとしか言えない何かを感じたのです。

「このIbanezのギターも見ていいですか?」と店員さんに断りを入れてから手に取ってみましたが、滑らかなカーブを描くアーチドトップのボディにキルトメイプルの美しい杢目、そしてハデハデなバインディングにすっかりヤラれてしまいました。

しばらくPACIFICAとどちらを購入するか悩んでいましたが(気持ちはほとんど決まっていましたけど)、最終的にコイツを選びました。この手の大きな買い物は最後は直感ですね。良いと思った方に真っ直ぐ進む。これが一番だと思います。ビビビ婚です。古いですね。

店員さんの話を聞きながらスマホでPACIFICA612とSA360を検索すると、検索結果にSA360があまりにも少ないんですよ。ほとんど日本語のレビューが出てこないんですコイツ。わざわざ王道の逆を行くのもロックだね。というのも決め手の一つです。

あと10年もすれば還暦を迎える年齢になりましたが、たぶん10年後もコイツを弾いていると思います。物持ちがいいんですよ。なにせ18歳の時に買ったグレコのベースだってまだ現役で使ってるんですから。




   ◆   ◆   ◆

角度を変えてもこっちを見ている視線…私もそれを感じたことあります。それが恋。いわゆる一目惚れってやつで、楽器好きなら多かれ少なかれみんな経験あると思います。でもね、そこから分かれ道。その恋心が成就したかしないか。このあたりも現実の恋愛と同じですよね。手にできなかった背景には経済的な理由があるし、結局それほどのパッションがなかったというのもあるし、そもそも熱しやすく冷めやすいだけというのもあるでしょう。冷静な判断が目を覚まさせたということもある。つまりは、意外と成就しないんですよね。それにしてもこのカラー、美しい。シースルーの黒と白のグラデなんてありそうでなかったですよね。清楚ながらちょっぴりセクシーで、でもしっとり美しい…そんなギターですね。(JMN統括編集長 烏丸)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

●応募フォーム:https://forms.gle/KaYtg18TbwtqysmR7

「楽器人の投稿がmusic UP'sに掲載されます」

全国約1,000カ所の音楽関連スポットで、毎月20日に配布されるフリーマガジン「music UP's」にて、楽器人の特集を掲載、【俺の楽器・私の愛機】で紹介された投稿の中からあなたの愛機をご紹介させていただきます。

※毎月の掲載数は2~4件ほどの予定です。選出はBARKS編集部で行ないます。
※掲載の選出対象は【俺の楽器・私の愛機】コーナーにて2022年5月30日以降に掲載された投稿が対象となります。

引き続き【俺の楽器・私の愛機】をお楽しみください。今後ともBARKS楽器人をよろしくお願いいたします。

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