【俺の楽器・私の愛機】1387「自作・ラトラトキャスター」

【自作・ラトラトキャスター】（愛知県　週末ビルダー　30歳）


957「自作・ムーンキャスター」をご掲載いただきました。多大なお褒めの言葉が、楽器製作の励みになります。

自作3本目「ラトラトキャスター」です。大好きな「ストラトキャスター」の下半分を鏡写しにした形ですから、ラトラトキャスター。ストラトの機能性と工業製品としての良さを、素人自作に落とし込もうというのがコンセプトです。

安く、簡単に精度良く。2本目の失敗を糧に、材は1本目でそれなりに好評だったOSB合板。しかも、1本目の残りなのでタダ。パーツは激安品で、総額1万と少しです。ネックは好みでメイプル。使ってる感を出したいと思い、勢いで塗装を剥いでしまいました。ピックアップはP90のドッグイヤーを一発。コントロールを省き、加工を簡潔に。ブリッジはラップアラウンドです。ずっと使ってみたかったのですが、加工が少なく、サステインが良く、シンプルな味わいに満足。

ボディは4枚張り合わせで、上から2枚目に溝を掘ることで、ピックガードを排除。娘に水彩絵の具で塗ってもらい、その上から艶消しラッカー。艶消しは七難隠します。

ネックをやや寝かせることで、テンションを稼ぎ、弦高を調節。P90、ブリッジ、OSB合板、メイプルネックの特性からか、「ストラトの出てない部分が全部出る」みたいな音がします。ライブでも埋もれることはなく。前に出過ぎるので、合わせてシンプルなオーバードライブも作りました。

難点は空洞がない分、みっちりと詰まった重さ。あの空洞がストラトの音なのか…と思うことも。友人からは「(3本目は)抜け過ぎ。(1本目は)ストラトのキンキン感がなくなった感じで、めちゃくちゃいい。」「(3本目は)見た目めっちゃ好き。重すぎ。音聞こえ過ぎ。」と言われています。OSB合板は安く、良くも悪くも輪郭のある音がする材ということが分かりました。

そして、自作のギター、エフェクター、曲でライブ(身内)に出ることに成功しました。素人趣味ながら、感無量です。しかし、一生物のギターを製作するまで、まだ道は長そうです。





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そうか、OSB合板ってそんなに優れているのか。メモメモ。カラーリングがまるで楽器フェアに出店された特注一点ものESPハイエンドモデルのような、あるいはジェームス・タイラーのニューモデル？みたいな異端感を醸し出していますが、まさかの娘さんの水彩絵の具。いやー世の中、わからんものです。ボディは4枚張り合わせということですから、レスポールやブライアンメイのレッド・スペシャルのようなチェンバード・ボディも簡単で、重量はもちろん音質やサウンド特性のコントロールにも着手できますね。チェンバードの穴をトップやバックに施して穴あきチーズみたいなのも面白そう。夢が広がるなあ。（JMN統括編集長 烏丸）



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