【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「フロイド・ローズ」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第94回のお題は「フロイド・ローズ」です。

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1977年にギタリストでエンジニアのフロイド・D・ローズが考案・開発したトレモロ・システムで、1980年代初頭からエディ・ヴァン・ヘイレン、ブラッド・ギルス、スティーヴ・ヴァイらの使用で人気となった。音程の大きな可変幅とチューニングの安定性で、ギター界の革新的な技術のひとつと言える。

ナットとブリッジサドルで弦を固定することで、アーミング時に弦がナットやブリッジ部分で動き、チューニングが変化するのを防ぎ、ナイフ・エッジによる2点支持にすることでアーミング時にユニット自体を滑らせて動かし、最大で5度から7度の大きな音程変化を実現すると共にいわゆる「フラッター奏法」、「クリケット奏法」などの小刻みな音程変化も可能となった。

先述通り、これまであり得なかったほどの音程変化でトリッキーなプレイいを得られつつ、チューニングがほぼ保たれるというメリットの一方で、弦交換やチューニング時に六角レンチが必要、弦が切れると演奏を続行できない、金属製の重いパーツのため音が均一なトーンになるといったデメリットもある。

文:編集部



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