【ライヴレポート】KIRITO、恒例バースデー公演にて5月より全国ツアー開催を発表

KIRITOが自身の誕生日である2月24日、LINE CUBE SHIBUYAにて＜KIRITO「THE AGE OF TRANSCEND」＞を開催した。このバースデー公演は、名義は異なれど今回で12年目となる恒例行事だ。また、2022年公演は“KIRITO”名義の初ステージだったことを踏まえると、始動から丸1年という事実も感慨深い。

◆KIRITO 画像

KIRITOファンの祝福に溢れる日が2月24日だ。“バースデー”をタイトルに冠することがないのは彼の常ではあるが、2023年はどことなくそのニュアンスが漂う。前ツアーにて50歳という年齢に逆行してハードなステージを展開したKIRITO自身を象徴するかのようでもあり、この日も2022年春のツアーを共にした海(G / vistlip)、JOHN(G)、Chiyu(B)、Allen(Dr)がサポートを務め、KIRITOはまさに時を超越したステージを繰り広げたのだった。


舞台センターに鎮座していた最新アルバム『NEOSPIRAL』の巨大立体モチーフが、KIRITOの登場に合わせて迫り上がるというオープニング演出から、アルバムと同タイトルの楽曲「NEOSPIRAL」で幕を開け、様々な場面を経ながら全20曲が披露されたセットリスト。2023年1月にファイナルを迎えたばかりの前ツアー(厳密に言えばつい先週行われた振替公演が最終夜)はアルバム『NEOSPIRAL』を引っ提げて行われたものであり、全ての公演にて収録曲全12曲が披露されてきたわけだが、この記念すべき夜もその全曲が披露されたことは特筆すべき点だろう。もちろん最新型のKIRITOを表現する上で、それはごく自然の流れであると言えるものの、この日発表された次期ツアータイトル＜KIRITO Tour 2023「REBUILDED NEOSPIRAL」＞を見れば、より合点がいく。

また、前ツアーではアルバムの世界を再現すべく収録順通りに『NEOSPIRAL』の楽曲が演奏されたが、この日は他の楽曲たちと混ざり合い、それぞれ最大限に効果を発揮していたことも記しておきたい。中でもアルバム収録曲「雫」「Storyteller」に、2005年発表の「EXIT」が続いた場面は、そこに綴られているKIRITO自身やファンへの思いが胸を打つものであった。さらにこの夜を締め括った「I BLESS YOU」はオーディエンスの大合唱が温かさを描き出し、これぞあるべき場所だと感じられるラストシーンとなった。



KIRITOは今後、ライフワークとして継続的に実施していくことが公言されているアコースティックライブの第3弾公演＜KIRITO Acoustic live 23’「Phantom III – Connected dots -」＞を4月1日に大手町三井ホールで開催する。これに加えて先述の通り、新たなツアー開催の発表があった。数字のリンクはおそらく偶然だが、51歳を迎えて最初のツアー＜KIRITO Tour 2023「REBUILDED NEOSPIRAL」＞が5月1日にスタート。タイトルが意味するように『NEOSPIRAL』にはまだ続きがあるらしい。これがアルバム『NEOSPIRAL』や前ツアーの再構築を意味するのか、はたまた別の意味を成すのか。その答えは5月からのステージにあるようだ。