【俺の楽器・私の愛機】1215「仕事で使えるギター」

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【Wormoth Partscaster】(京都市 池上富士夫 62歳)


仕事で使えるギターを想定して作りました。

素材はローステッドメイプルネックにローステッドアッシュ3P。材の特性を活かすためにソリッドボディにしました。

ピックアップはアルニコ2のセットにブリッジがテレ構造のものにしました。ストラトの音ではなくなってしまって、テレの音になってしまった感じです。でも、個人的には望み通りの良い感じです。今まで、アルニコ2のピックアップは使ったことがなかったのですが、使い勝手はとても良いです。マイクはギリギリまで弦に近寄せる必要がありますが(かなり近寄せても弊害は出にくい感じです。弾き方によっては弾きにくくなるけどね)。反応は早いですが、ビンテージタイプのパーンと拡散するような鳴り方ではなく、真ん中を押し出す感じの音で、弦に近いのでピッキングのニュアンスが如実に出ます。パワー感も充分だし、反応も5と変わりないし、ほとんどの楽曲で2の方が使いやすいのではないかと思いました。申し訳ないけど、歪み系はわかりません。解像感が充分高いので、歪ませても大丈夫とは思います。

ここまでやって、いつもの1vol、1toneで、一応、完成させたのだけど、仕事で使えるというには、なんかもの足りなかったので7way化することにしました。

普通の5wayにしてもテレの1番美味しいブリッジとネックのミックスが出せません。今回は、ここが1番のキモでした。今回はブリッジ+ネックと、三つ同時のふたつの選択肢を加えて鳴らすことができます。通常の5wayに3rd Potを Pullでスイッチ1stがネック+ブリッジ、2ndが三つ全部になります。あと三つはPull前と同じ。STのトーンノブではPullしにくいので、TLのものに置き換えました。これで出力の低すぎるSTのミックス音だけではなく、TLやギブソンのような2ピックアップの力強いミックス音をえることが出来ます。これはほんとストラトにも似合います。これにシリーズ・パラレルが選択できるようになれば全ての音色が出る感じですが、スイッチングでやろうとすると操作が複雑になりそうなのでブレンダー機能を組み合わせでやるのが良いかもと思ってます。

カラーはもっとポップなものを想定していましたが、柾目調の木理が綺麗だったのでクリアだけで仕上げました。それにしても地味過ぎてロックには向かない感じになりました。

ただ、このピックアップセットはかなりクセが強い。パキパキの超ドンシャリです。カントリー系、カントリー系のロック限定という気がします。なので汎用性はありません。仕事には使いにくかろうと思います。個人的にはカントリーロック系が好きなので大正解でした。この2年で20本近く作りましたが、音に関しては一、二を争う出来と思います。




   ◆   ◆   ◆

これまでも特殊な構造な激軽ギターを投稿してくれているお方ですが、「この2年で20本近く作りましたが」というセリフに二度見した。お休みを考えると月一ペース。凄いなあ。一見変わった材だなあと思いましたが、ローステッドアッシュなんですね。ボディも水分を抜いたらカラッカラで爆鳴りしそう。ブリッジは普通の2点シンクロに見えますけど、テレ構造というのはどういうものなんでしょう。キャビティを埋めてハードテイルの裏通しなのかなと思ったけど、アーム付いているしな。それにしてもこのクオリティを作り上げるスキルがあったら、ギター製作が楽しいよなぁ。羨望です。(JMN統括編集長 烏丸)

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「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

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※掲載の選出対象は【俺の楽器・私の愛機】コーナーにて2022年5月30日以降に掲載された投稿が対象となります。

引き続き【俺の楽器・私の愛機】をお楽しみください。今後ともBARKS楽器人をよろしくお願いいたします。

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