【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「カン(環)」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第83回のお題は「カン(環)」です。

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長胴太鼓(宮太鼓)の胴に取り付けられた環状の部位。いわゆる取っ手の役割を果たし、太鼓の持ち運びに使われる。吊環などとも呼ばれる。

カンは胴の一部に穴を開けて取り付けるが、接地部分には環座と呼ばれるパーツが組み込まれる。環座は、カンの台座にあたるもので、角座と呼ばれる部位の中央に菊座と呼ばれる部位を組みわせたものが多い。角座は四角形のデザインのものが多いことから、菊座は菊の文様を形どったものが多いことからそう呼ばれている。

カンに環座をあしらうことで、取っ手としての機能に加えて、装飾品としての意味合いも持つ。なお、カンと環座を総称して“カン”と呼ぶこともある。

多くの太鼓には、カンが2つ取り付けられているが、2尺以上の長さを持つ大型の太鼓は、4つのカンを持つものもある。また、東日本と西日本では、カンを取り付ける位置が異なる。

文:竹内伸一



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