【インタビュー】アイナ・ジ・エンド、BiSHとソロの尽きない挑戦が導いた『ジャニス』「演じるとかじゃない、一心同体で行くしかない」
■全身全霊でみんながジャニスを愛している
■最高だな、本当に自由だなって思う
──でもその後、BiSHに入って。BiSHは挑戦し続けるのが宿命のようなグループですよ。アイナさんも挑戦し続けることで、自分というものを見つけていったと思うんです。いろいろ重なるものを感じたんですよ。
アイナ:ジャニスと?
──そう。だからピッタリだと思ったんです。
アイナ:嬉しい。毎晩、ジャニスのことを考えているんですよ。私もジャニスと似ていると思うところがあって。もはや似ているというか、ジャニスの本を読んだり、インタビュー動画とかを観たりして、一緒やなと思うぐらい考え方が似ていると感じることもあるんです。でももう死んでいるから。なんで27歳で死んじゃったんだろう?って、すごく辛くなって、悲しいことしか考えられなくなるんです。こんなに毎日、夜になってジャニスのことを考えていたら、“あれ、私も死んじゃうんじゃないか”って思うぐらい悲しくなっちゃって。だから、似てるってあんまり思い過ぎないようにしないと(笑)。でもジャニスみたいに孤高の天才とかじゃないから、死ぬとかはあり得ないけど。ただ毎日ずっと、家にいても“ジャニスタイム”が自分の中で来るんで。
──ジャニスのことを考える“ジャニスタイム”というのが。それをするのがアイナさんらしい。松隈ケンタさんが作ったBiSHの曲でも、アイナさんはご自身の感情をガンガンに注入していくじゃないですか。
アイナ:それで怒られるんですよね(笑)。
──いや、そういうことでもなくて。感情移入することで完全に自分たちの曲にしていくと思うんです。特にアイナさんは、エモーションや自分の生き方まで、一種病的とも言えるぐらいの投影のさせ方をしていると思います。
アイナ:病的(笑)。でもそうですよね。
──映画『SING/シング:ネクストステージ』では声優に挑戦し、劇中にアリシア・キーズの「GIRL ON FIRE」も披露して、あれもすごかったですよ。そして今度はジャニスの曲です。ご自身の感情をどう注入していくか、すごく楽しみなんです。
アイナ:でも怖いですね、ちょっと。今日、別のインタビューで何度か聞かれて困っちゃったんですけど、私は女優業をやりたくて『ジャニス』をやるわけでは、全然なくて。私は歌が好きで、ジャニスも歌が好きで。ジャニスも寂しがり屋で、私も寂しがり屋で。芝居をしに行くんじゃないから。演じるとかじゃないと思っているから、一心同体で行くしかないと思ってて。ってなると、本当に言われたとおりで、感情の落とし込み方をしっかり考えないと、ですね。今後のBiSHのライブもめっちゃジャニスでやっちゃいそうだし(笑)。そこにはちょっと今、悩んでいて。実際にBiSHの青森公演(2022年5月8日(日)@リンクステーションホール青森)では、「プロミスザスター」後半のロングトーンで、ジャニスみたいに“プロミスチャ〜ウッ!”っていうシャウトになって(笑)。その瞬間、自分も「ミスった! やらかした!!」みたいになりましたね(笑)。今はたぶん、ジャニスと一心同体になっていく過渡期。ゆっくり考えて、ゆっくり咀嚼して、しっかり身体にジャニスを入れていきたい期間ですね。
──アイナさんならではのジャニスがステージでは生まれる感じが?
アイナ:う〜ん、でも、そんなの分かんない。今は、“憑依!“みたいになっちゃってきていて、“自分、キモッ!”と思ってる(笑)。“何やってんだよ”って自分で自分に引いてる(笑)。
──ミュージカル開催の何ヵ月も前から憑依し始めているのは、ジャニスに失礼のないようにって、真剣に思っているからでしょう。
アイナ:そうですね。あとネットで調べたりすると、全身全霊でみんながジャニスのことを愛しているじゃないですか。動画で見たんですけど、ジャニスに呼ばれてステージに上がったお客さんの男女が、ジャニスの生歌で一心不乱に踊っているんですよ。普通、ステージに呼ばれたら“キャーッ!ジャニス!”ってなるじゃないですか。そうじゃなくて、ステージに上げられても、男女は愛し合っていて、そこにジャニスが歌う生の音楽がある。今、そんなステージってないと思うんですよね。最高だな、本当に自由だなって思う。
──ジャニスの音楽との距離もそれだけ近いわけですよね。
アイナ:そうなんですよ。魂で共鳴し合っているぐらいの。ってなると、生半可な気持ちではできない。そういう思いでやらなきゃいけないから、今、キモくなっているのかもしれない(笑)。
──『ジャニス』の総合プロデューサー亀田誠治さんが、「アイナ・ジ・エンドがピッタリ」だと推薦して決まったということですから、亀田さんはアイナさんのジャニスがどうなるのか、イメージできているんでしょうね。
アイナ:亀田さんは絶対に否定しない人っていうイメージ。ソロアルバムのレコーディング中も、どんな提案も「一回やってみよう」って言ってくださったんですよ。意味の分からないコーラスワークを私が持って行ったことがあって、誰が聴いても変なコーラスメロディなのに、一回録ってくれるんです。録った上で「ちょっとこうしようか」とかアドバイスをくれたんですね。だからきっと、私なりに一生懸命考えたジャニスを持っていけば、亀田さんは一回しっかり受け止めてくれると思うんです。その上で味付けしてくれたり、引き算してくれたりするから、とにかく今、私は亀田さんに全身全霊でぶつかっていけるように頑張るしかないと思っています。
──ジャニスの曲や歌詞から浮かび上がるイメージや景色などは、アイナさんの中でだいぶフィットし始めてきていますか?
アイナ:そうですね。ジャニスの生きていた時代って、カラッとしたイメージもあるんです。ヘアスタイルもメイクも服装も。今みたいに重ね着でかわいくするというよりも、わりとラフな。
──ヒッピー文化の華やかな時代でしたからね。
アイナ:そういう時代で、ドキュメントとかでもカラッとしたようなことを言っているのに、私はジャニスにすごく“雨”を感じるんです。雨とか火の匂いとか。私の中の解釈のジャニスには、そういうところが少しあるから、あけ晒しのハッピーなジャニスじゃなくて、ちょっとジメッとした部分もあるジャニスを、日本版ブロードウェイ・ミュージカル作品『ジャニス』では表現したい。そのほうが、今、生きている人達にも響く気がすると勝手に思ってます。
──闇を抱えているアイナさんが…。
アイナ:いやいや、もう抱えてないですよ。今は普通です(笑)。
──失礼しました(笑)。でも人が抱えるちょっとしたネガティビティも見過ごせないアイナさんだから、ジャニスのそういった部分にも気づくんでしょうね。
アイナ:お家でジャニスの曲を歌ったとき、キー的にも声的にも、一生懸命歌えば自分の想像するラインに持って行けるとは思ったんです。でも、それでは面白味がなくて。ブロードウェイの『ジャニス・ジョプリン』で演じたメアリー・ブリジット・デイヴィスみたいなパワフルでカッコいいジャニスは、自分にはできないかもしれない。たぶん自分は明るいジャニスじゃないんだなと思うんです。私は少し人の痛みとかにも寄り添える…、それは別に言葉にしなくても、歌で寄り添えるぐらいの感じでもいいから、そっち方面に寄せたジャニスをやりたいなと。そうじゃないと、アイナ・ジ・エンドである意味がないのかも、と最近思ってきたところです。
──ソロの曲や、映画『SING/シング:ネクストステージ』の曲で、こんなに魂を震わせてくれる女性シンガーなのかって感じた方も多いんですよ。そういった方々にも注目してほしいミュージカルになりそうですね。
アイナ:もう毎日、観に来ていただきたいですね。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎LESLIE KEE (メインビジュアル)/Maho Korogi
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■アイナ・ジ・エンド 直筆サイン入りチェキ プレゼントキャンペーン概要
・日本国内にお住まいの方
・Twitterアカウントをお持ちの方
・BARKS編集部 Twitterアカウントから投稿される応募用のツイートをキャンペーン期間内にリツイートした方
※必ずご自身のアカウントを“公開”にした状態でご参加ください。アカウントが非公開の場合は参加とみなされません。
※ダイレクトメッセージを受信拒否設定している場合、参加とみなされません。
【賞品名・当選人数】
・アイナ・ジ・エンド 直筆サイン入りチェキ
・2名様
【応募方法】
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【応募期間】
2022年5月26日(木)~2022年6月26日(日)23:59まで
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・Twitter DMにて当選のご連絡と専用フォームのURLをお送り致します。
・専用フォームで必要事項を入力ください。
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・配送は国内のみ、賞品は2022年7月中旬に発送予定です。
※やむを得ない事情により賞品の発送が若干遅れる場合がありますので予めご了承ください。
※ 以下のような場合には、ご当選の権利を無効とさせていただきます。
1. ご住所入力の不備により、賞品がお届けできない場合。
2. ご不在などにより、運送会社での保有期間を超えて賞品をお届けできなかった場合。
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■ブロードウェイミュージカル『ジャニス』
8⽉25⽇(⽊) 東京国際フォーラムホールA
8⽉26⽇(⾦) 東京国際フォーラムホールA
open18:00 / start19:00 (各⽇共通)
▼出演
ジャニス・ジョプリン:アイナ・ジ・エンド
アレサ・フランクリン:UA
ニーナ・シモン/ブルース・シンガー/ジョプリナーズ:浦嶋りんこ
オデッタ/ベッシー・スミス:藤原さくら
エタ・ジェイムス:⻑屋晴⼦(緑⻩⾊社会)
ブルース・ウーマン/ジョプリナーズ/ザ・シャンテルズ:MARU
ジョプリナーズ/ザ・シャンテルズ:多和⽥えみ
ジョプリナーズ/ザ・シャンテルズ:菅⾕真理恵
▼バンド
⻲⽥誠治(B)、河村"カースケ"智康(Dr)、⼩倉博和(G)、名越由貴夫(G)、斎藤有太(Key)、⼭本拓夫(Sax)、⻄村浩⼆(Tp)、半⽥信英(Tb)
▼チケット
・SS席16,000 円(前⽅席保証)
・S席11,000円
・U-25席5,000円
※全席税込価格
【最速先⾏チケット】
受付期間:5/26(⽊)10:00〜6/5(⽇)23:59
・WOWOW WEB会員先⾏:https://www.wowow.co.jp/ticket/janisjoplin_login.html
・イープラス最速プレオーダー先⾏:https://eplus.jp/a-night-with-janis-joplin/
▲UA
▲浦嶋りんこ
▲藤原さくら
▲⻑屋晴⼦(緑⻩⾊社会)
▲MARU
▲多和⽥えみ
▲菅⾕真理恵
▲⻲⽥誠治
▼STAFF
総合プロデューサー:⻲⽥誠治
演出:藤倉梓 訳詞:森雪之丞 翻訳:丸⼭京⼦ 振付:菅⾕真理恵
歌唱指導:森⼤輔 演出助⼿/振付助⼿:柴崎咲⼦
ヘアメイク:⼭⽥信之介 ⾐装:⾦澤⾒映 宣伝:JOIND
ビジュアル撮影:レスリー・キー
脚本/オリジナル演出:ランディ・ジョンソン
オリジナル振付:パトリシア・ウィルコックス
主催:WOWOW/DISK GARAGE/ワイズコネクション/産経新聞社
企画・制作:WOWOW
Official Airline :United Airlines
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888
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