【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「フロッグ」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そんなの当たり前じゃない?的なものから、和楽器のマニアなところまで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第39回のお題は「フロッグ」です。

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バイオリン、ビオラ、チェロなどの弓の手元部分にある箱状のパーツ。毛を固定する役割を持つ。毛箱、ナットなどとも呼ばれる。

内部にはモルティスと呼ばれる穴があいており、そこに毛束を収め、クサビをはめ込むことで毛を固定する。そこにスライドと呼ばれるフタをすることで、内部の露出を防ぐ構造になっている。スライドには貝などで装飾を施すことが多い。また、フロッグの側面にもアイと呼ばれる装飾が付けられることが多い。なお、フロッグから毛束が出ている部分に取り付けられた半月型の金属パーツをフェルールと呼ぶ。

フロッグは、スティックの先端にあるスクリュー(ネジ)を回すことでスライドする仕組みになっており、フロッグのスライドにより、毛の張り具合が調整できる。

素材は、汗や湿気に強く、耐久性に優れているとされる黒檀(エボニー)が一般的だが、象牙や鼈甲、プラスティックなども用いられる。

文:竹内伸一



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