【俺の楽器・私の愛機】609「最初で最後のプレゼント」

【ZEMAITIS　MFG-AG-24 BK】（福岡市　しゅん　38歳）


私は4歳の頃に両親が離婚し、父の名前も顔も覚えてないまま母に育てられ約35年生きてきました。

そして2021年7月、突然の手紙からの父の訃報…。内容は「多少の遺産が残っており法律上、私も相続対象になっている」との事でした。

名前も顔も知らない相手からの遺産を受け取るのは躊躇しましたが…今まで父がいない事で感じた事(寂しさ等)も多々あり、色々考えて受け取る事にしました。全額貯金する事も考えましたが『形に残る物』を何か手元に置いておきたくて、このギターはその遺産で買いました。

物心が付く頃には父がいませんでしたので、当然ながらプレゼント等を貰った事はありません。なので、このギターは『最初で最後の父から私へのプレゼント』です。形見とか遺物とか大袈裟なものでは無く、プレゼントだと思ってます☆

一生、大切にしていきます！！！そして…私にも息子がおりますが、いつかこのギターも引き継いで欲しいな。





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人には人のいろんな人生がありますが、おそらく一番喜んでくれたのはお父さんなのではないでしょうか。お父さんにも色んな思いが募っていたことと思いますが、なんだかやっと父と息子を結びつける確かなものが現れたのだという気もします。そしてそんなストーリーも次章となって次世代に受け継がれるであろうなんて、楽器が受け持つステキな絆です。（JMN統括編集長 烏丸）


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