ロバート・プラント、「天国への階段」訴訟は「誰にとっても好ましくなかった」

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レッド・ツェッペリンの代表作の1つ「Stairway To Heaven」(1971年)がスピリットの「Taurus」(1968年)に類似しており著作権侵害にあたるとして、数年前、レッド・ツェッペリンのメンバーが訴えられた裁判について、ロバート・プラントがコメントした。

スピリットのギタリストで「Taurus」の作者、故ランディ・カリフォルニア(本名ランディ・ウルフ)の遺産管財人は2014年、作者であるプラントとジミー・ペイジを告訴し、2人は2016年に開かれた陪審裁判に出席した。

プラントは月曜日(11月22日)放送された英BBCラジオ4のインタビューで、この体験について問われると、こう語った。「何ができる? ただ座っていなければならなかった。陪審員たちの真正面に座るよう指示を受けた。彼らを見ないように、いや、誰のことも見ず、8時間、ただそこに座っているようにと」

「同じコード進行を持つ曲は無数にある。だから、あれはとても不運だった。誰にとっても好ましくなかった」

この陪審裁判にはペイジとプラント側の証人として、ジョン・ポール・ジョーンズが出廷し、ペイジがスピリットについて話したことはなく、彼自身、スピリットが演奏しているのを見たこともないし、メンバーに会ったこともないと話したほか、音楽学者のLawrence Ferrara氏は、2曲の間の似ている部分は限られており、ああいったマイナーコードの進行は300年も前から使われていると意見した。Ferrara氏は電子ピアノで「My Funny Valentine」やザ・ビートルズの「Michelle」などを演奏し、どれだけ多くの曲で似たようなコード進行がみられるか説明した上、「Taurus」と「Stairway To Heaven」もプレイし、2つの曲の違いを指摘したそうだ。

最終的に、陪審員団は2曲に本質的な類似点はなく、盗作にはあたらないとの判決を下した。ランディ・ウルフの遺産管財人はこれを不服として上訴したが、2020年10月、最高裁判所は審理を拒否したため、原告の敗訴が確定している。

Ako Suzuki
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