【俺の楽器・私の愛機】448「親父の長話」

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【moog synthesizer Moog System 55(1970製)】(北名古屋市九之坪 あるまじろタンク 56歳)


オレ?まあYMO世代だよ。暇さえあればシンセのカタログを眺めていたね、中坊の頃は。

DX持っている奴をうらやましく思った時期もあったよ。だけど、冨田勲先生やキースエマーソン様と同じのがいいとずっと思ってた。だから先ずは金が必要だからって証券会社に就職した。時はバブル仕事は超ハード。高給取りとはいえ数年かかった貯金を輸入業者に先払いして2年過ぎた頃、Frank Zappaのスタジオにあるやつが来るって連絡がきた時は嬉しかったね。

でも本当の苦しみはそこからだったよ。輸入して日本で唯一の修理人にさらに2年。バブル崩壊後の空白の20年間で生活苦から幾度か売却を考えたよ。家庭かシンセか?でもどうにか耐えた。結局こいつだけが残った。かみさんに感謝(死んだらヤフオク行きだってさ)まあ、それよりサウンドが最高さ!ミニモーグよりさらに太いんだよね。ナゼかな?まあ細かいことは良いんだ。とにかく、タルカスのイラプションで象が吼えるような地響きがするカンジだよ。つまりはモーグ博士の愛情なんだよ・・・(親父の話はつづく)



   ◆   ◆   ◆

これはお宝中のお宝ですね。2015年の復刻版ではなく1973年当時のモデルとのことで、写真を見る限り状態も相当に良さそう。あのキース・エマーソンの音色が耳に蘇ってきます。あまりの高価さと音作りの困難さ、そしてそのあまりのデカさに尻込みし、憧れを抱きつつもMini Moogで我慢したなんて人も多かったと聞きます。ま、Mini Moogを買えることすら羨ましかったものですが。ご家族と同等の愛情をもって維持してこられたことには尊敬の念を抱きます。大事に良い音を出し続けてくださいね。(BARKS編集部 森本)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

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