ジョン・ライドン、セックス・ピストルズのドラマに関する声明発表
セックス・ピストルズの新ドラマ『Pistol』内での楽曲使用をめぐる裁判で敗れたジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)が、8月31日、声明を出した。
◆ジョン・ライドン画像
ドラマは、スティーヴ・ジョーンズ(G)の自伝『Lonely Boy: Tales from a Sex Pistol』をもとにダニー・ボイルが監督し制作されている。ジョーンズ、ポール・クック(Dr)、グレン・マトロック(B)、および故シド・ヴィシャスの遺産管理団体はドラマ内でのセックス・ピストルズの楽曲使用を許可したが、ライドンは承諾せず、ジョーンズとクックが訴訟を起こした。裁判所は先月23日、1998年にメンバーが交わした、ライセンスの依頼には多数決原理に基づき決定できるとの契約は現在も有効だと、ライドンの主張を退けている。
火曜日(31日)、ライドン側から出された声明によると、ライドンは今年1月、ドラマ制作の正式発表がある数日前に楽曲の使用案について知らされ、制作に関しては数年前から進行していたにもかかわらず、正式発表があることはたった数時間前に教えられたという。
声明文には、「当然のこと、セックス・ピストルズの創造力であるジョンは、ドラマの中でどのように彼が描かれ、彼の楽曲がどう使用されるのか知りたかった。脚本の詳細について尋ねているものの、ジョンはいまだそれを知り得ていない。ジョン・ライドンは最近の訴訟を望んでいなかった。彼は、この(ドラマ制作)プロジェクトにおいて事前協議や関与なく、楽曲の使用を許可するよう求められた」「23年以上、セックス・ピストルズは全員一致の決定にもとづき稼働してきた。この全員一致の取り組み法が無視されたのは今回のディズニー・プロダクションが初めてだ」「裁判所が、ジョン・ライドンが1998年に署名した日付なしの契約書に拘束されると判断したのは残念だ」などと綴られている。
ライドン本人は、「これは度肝を抜く出来事であり、バンドにとって破滅的だ。プロジェクト全体がとてつもなくネガティブなものになるのではないかと恐れている。誰がどうやったら、俺に何の相談もなく俺の私生活、俺の問題を描けるなどと考えられるのか。このプロジェクトについて世に発表する前に、俺に意味のある連絡もしてこなかった。どれほど不誠実なことか、説明し得る言葉さえ見つからない。(PiLの楽曲)Order Of Deathの歌詞で俺が言ったように、これがお前の欲しいもの、これがお前の得るもの……」と、コメントしている。
ライドンはこの秋、UKでQ&Aセッション・ツアーを開催する予定で、質問があれば、そこで答えるという。
Ako Suzuki
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