ロックの殿堂「アイアン・メイデンがインパクト、影響力のあるバンドなのは間違いない」
ロックの殿堂を主催するRock & Roll Hall Of Fameのグレッグ・ハリスCEOが、今年殿堂入りを逃したアイアン・メイデンについてコメントした。
アイアン・メイデンは2005年から殿堂入りの資格(最初のレコード・リリースから25年が経過)を有しており、2021年にようやく、初めて候補に挙がった。彼らが殿堂入りしなかったことには、キッスのジーン・シモンズから「メイデンを殿堂入りさせないなんてRR Hall of Fameは情けない。なんて酷い!」と不満の声が上がっていた。
ハリスCEOはWBABラジオ局のインタビューで、アイアン・メイデンは殿堂に値すると確信しているかとの質問が上がると、こう答えた。「彼らがインパクト、影響力のあるバンドなのは疑いの余地がない。だから、彼らは今年、ノミネートされたんだ。(しかし)投票が始まると、これら6アーティスト(ティナ・ターナー、キャロル・キング、ザ・ゴーゴーズ、ジェイ・Z、フー・ファイターズ、トッド・ラングレン)が上位につけた。我々は、彼ら(アイアン・メイデン)が重要なバンドか、影響力があるかという点に疑問は抱いていない」
「候補に挙がったアーティストの8割は最終的に殿堂入りしている。みんなそれぞれお気に入りはいる。自分が影響を受けたアーティスト、他のアーティストに影響を与えたアーティストというのは人それぞれだ。だから、アイアン・メイデンを支援する人たちがいるのと同じように、このリストに賛同できる人たちもいるはずだ」
また、ロックとは思えないジャンルのアーティストも殿堂入りしてきたことから、ロックの殿堂ではなくミュージックの殿堂に名前を変えるべきだとの意見については、「ロックンロールについての考えを広げる必要がある。大きなテントだ。4人の細身で長髪、ギターを持った男性だけがロックンロールじゃない。常に多様性がある」「態度、振る舞い、スピリットだ」と答えた。
アイアン・メイデンは、殿堂の候補に挙がったことにとくに関心を示していない。フロントマンのブルース・ディッキンソンは2018年、アイアン・メイデンは殿堂入りすべきかとのファンからの質問に、「もちろん」と言いつつも、「俺は、ロックの殿堂は全くもって、完全に馬鹿げたものだと思ってる。正直言うとな。ロックンロールのことなんかまるっきりわかっちゃいない聖人ぶった忌々しいアメリカ人の集まりによって運営されている」と答え、その直後、『The Jerusalem Post』のインタビューで、「俺は、殿堂入りしてなくてすごくハッピーだ。したいとも思わない。もし殿堂入りすることになったら、俺は拒否する。あいつらに俺の死骸は渡さないよ。ロックンロール・ミュージックは、クリーヴランドの霊廟に属するものじゃない。命があり息してるものだ。博物館に入れたら、死んでるってことだ。それって酷いって以上のものだ。俗悪だ」と話していた。
ディッキンソンは8月に英国でスポークン・ワードのツアーを開催する予定で、そこでロックの殿堂について新たな発言があるかもしれない。
Ako Suzuki
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