【俺の楽器・私の愛機】109「もうすぐ30年の付き合い」
【Starfield「Altair Custom(改」】(岐阜県岐阜市 KBYC 46歳)
高校卒業時に新品購入した、今ではほぼ幻の「Starfield」です。昔ならともかく、さすがにここ20年ほど、同じのを弾いているプレイヤーに遭遇したことがありません。商社(星野楽器)とメーカー(フジゲン)に何軒かの楽器店を加えたチームで企画したブランドだったそうで、ブランド名はそのまんま、星(star)野(field)です。
買うのにはかなり頑張ったし、このギターでいろいろな現場に立ちました。他のギターを差し置き今なお1軍のエースで、思い入れの強い、もっとも大切なギターです。1993年3月に購入して以来、コレを買った記念日にはいつも祝杯を挙げます。もうすぐ30年となるギターですが、10年ほど前にリフィニッシュしているので、年代の割にはなかなかキレイな状態だと思っています。
愛着のあるギターなので、それぞれのパーツも大事に思っています。よって、演奏できないほどぶっ壊れたり、我慢ならんくらい消耗しなければ、パーツ交換はほぼしません。壊れた部品の交換を続けていきながら、音的にはヴィンテージ志向な感じに方向付けしています。ストラップピンの位置も数ミリ移動させており、完全に自分用のギターです。
調整やパーツ交換を経るたびにこのギターは成長し続け、私は時と共に横へと成長していきました。塗装もフレットも替えているし、ナットや電気回路は何回交換したかわかりません。今やオリジナルはネックとボディ、フロントピックアップ、トーンノブだけです。塗装もヘッド面しか残っていません。オイルフィニッシュの指板がほぼ均一に汚れているのは、ちょっとした自慢です。
バックのマホガニーは、1Pだったのを2Pに分割していたようです。もったいない。ネック裏は無塗装なのかオイルフィニッシュなのか、サラッサラです。指板と同様にまんべんなく汚れているところが、ちょっとした自慢です。
コーティング弦を長めに使う派です。ヘッド裏にマスキングテープで、弦を交換した日を記録しています。
Ibanezをほうふつさせるヘッド形状。ペグはこのギターで唯一、故障を待たずに交換したブラス軸のクルーソンタイプです。
このギターの歴史は私の歴史でもあり、渡せなかったネックレスと、外さなければならなかった指輪がくくりつけてあります。弦交換の邪魔。
ある時、いつの間にか、持っているギターの中で最もショボい音のギターになっていました。そこでショップに相談したら「賭けだが、塗装でどうにかなるかも」とのことだったので、覚悟を決めてリフィニッシュを依頼しました。最近の高性能なラッカーではなく、経年変化でクラックの入る昔ながらのラッカーです。
スプリングキャビティ内の様子がちょっと見えますが、もともとはシースルーの緑でした。リフィニッシュにあたって、シリコンだか何だかが悪さをして色が乗らない、という報告を受けて、泣く泣くナチュラルカラーに同意しました。しかし今ではコレはコレとして、美しいと思います。遠くからでは見えにくいですが、使っているうちにビシビシとスジが入りました。
リフィニッシュの効果は絶大で、音抜けが抜群に向上しました。ヴィンテージギターにも、きっと負けません。
そんなわけで、このギターは私にとってかけがえのない一本です。今までありがとう。これからもよろしくね。
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Starfield、懐かしいです。GiGS編集部にいたので、幾度となく紹介した覚えがあります。StarfieldといえばKIX-Sの安宅美春かなぁ。バックのクラックがカッコいいですね。それにしても30年ほど経つとは思えないほどきれい。でもハードケースをみると百戦錬磨の風貌が見て取れます。(JMN統括編集長 烏丸)
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(1)投稿タイトル
(例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
(例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
(例)トラヴィス・ビーン TB-1000
(例)自作タンバリン 手作り3号
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(例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
(例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
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