【インタビュー】HYDE、2020年第一弾シングル完成「次のステップに行くために」
HYDEが3月18日、2020年第一弾となる両A面シングル「BELIEVING IN MYSELF / INTERPLAY」をリリースする。「BELIEVING IN MYSELF」は先ごろ行われた『東京マラソン2020』のイメージソングであり、一方の「INTERPLAY」はVAMPS時代から起用されてきた『パチスロ真・北斗無双』のテーマ曲となるなど、ダブルタイアップシングルとして放たれるものでもある。
◆HYDE 画像
精力的なワールドワイドな活動、USのプロデューサー陣を迎えて制作されたアルバム『ANTI』、その集大成となった昨年末の幕張メッセ国際展示場4・5・6ホール公演<HYDE LIVE 2019 ANTI FINAL>でのベストライヴを経て、2020年第一弾シングルとして放たれるのはハイブリッドなロックチューンだ。
MY FIRST STORYのShoらを迎えて制作された「BELIEVING IN MYSELF」、HYDEバンドの盟友たちと共に作り上げた「INTERPLAY」という日本発信の2曲に込められた真意とは? これまでのHYDEリリックとは異なるストレートで赤裸々なフレーズの意図は? 2020年のHYDEが見据える展望とは? 「人生をかけて何かに挑むすべての人の心に刺さる曲」に見えた“変化”と”進化”について、HYDEがじっくりと語ったロングインタビューをお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■何かに挑んでいる人たちの心に
■刺さるような要素を入れたかった
──ダブルAサイドシングル「BELIEVING IN MYSELF/INTERPLAY」は2曲ともタイアップソングということですが、シングル制作とアルバム制作では、意識に違いがあったりするんでしょうか?
HYDE:今回はタイアップ付きのシングルということで、それありきでリリースするものでもあるんだけど、シングルだからといって特別な感じはなく、これも最終的にアルバムのプロモーションの一環になりますよね。
──どちらの曲も闘争心を掻き立てられますが、ある種、対極的な仕上がりになったという印象を受けました。
HYDE:そうですね。たしかにそうだと思う。
▲HYDE |
HYDE:そう。ディレクターとの対談 (『東京マラソン』早野チーフオフィサーとのスペシャル対談)があって。そこでイメージソングを作ろうかっていう話になったんです。
──HYDEさん自身が“隠れランナー”であることを暴露した対談ですね。『東京マラソン2020』が、新型コロナウイルス感染の拡大を防止するため、エリートランナーのみの参加になったのは残念です。
HYDE:せっかく僕も走ろうと思ったのにな! 残念だなぁ……最初の5キロでリタイアしますけどね(笑)。
──ははは。対談内容は楽曲制作にも反映されましたか?
HYDE:制作自体は、どんなタイアップでも毎回同じなんですけど、イメージソングとして流れた時に、お互いにどういう相乗効果があるか、それが大事。この曲が流れたら『東京マラソン』がもっとカッコいいものになるようなプレゼンをしたいんですよ。だから、僕なりにカッコいい『東京マラソン2020』をプロデュースするというイメージで作りました。
──今回、「BELIEVING IN MYSELF」の制作クレジットはHYDEさんを含めた3者で。共同制作陣として選ばれたのがAliさんとマイファス (MY FIRST STORY)のShoさんですが、「MAD QUALIA」や「FAKE DIVE」をはじめ、Shoさんとは共作の機会が増えつつありますね。
HYDE:いい曲を書くポテンシャルを感じますね、彼には。だから共作率が高くなっていく。他の方にも何人かお願いしてたんですけど、「BELIEVING IN MYSELF」のデモが僕のイメージ通りだったんです。そのデモを聴きながら、「ここはもうちょっとこうしたい」とか微調整をして仕上げていった感じですね。
▲HYDE |
HYDE:マラソンのイメージソングなので、自分が普段走ったりしてる中で思ってることを正直に言わないと、アスリートには伝わらないというか、響かないんじゃないかなと思ったんです。
──それが言葉選びにも影響している?
HYDE:“人生”にダブルミーニングを持たせた歌詞でもあるんです、ライヴで盛り上がる要素も必要だから。よく人生をマラソンにたとえて語られたりするじゃないですか。そういうところを生かしながら書いていった歌詞で。ちょっとクサいかもしれないけど、何かに挑んでいる人たちの心に刺さるような要素を入れたかったし、入れたほうがこの曲はより感動的になるんじゃないかなと思ったんですよ。感動的になることをわざわざ崩すような遠回しの表現をする必要もなかった。
──競技中のランナーやアスリートは、自分の体力や精神力の限界に挑んでるわけですもんね。それって、HYDEさん自身がプライベートで走られているからこそ得られた感覚でもあるんでしょうね。
HYDE:そうそう。しんどいけど、走った後は達成感があったりもするんですよ。僕の場合は優越感みたいなものもあるんです。
──優越感?
HYDE:その辺のダラけたヤツより、俺は頑張ったみたいな(笑)。夜中、走ってると普通に見かけるんですよ、飲み会帰りの太ったおじさんとか。でも、走ってる俺はそうはならない、みたいな(笑)。まぁ、くだらない優越感だけど、頑張った手応えを毎日得られることは、自分にとって進化なんです。昨日より今日のほうがスゲーなっていうのは、走り甲斐のひとつだから。
──そういうポジティヴなニュアンスが歌詞に表れてますね。
HYDE:うん。“まだ知らない僕へと 会いに行きたい”っていう一節とかは、次の自分に会えるというニュアンスを出したかった。今までなら酒飲んで寝てたけど、今日の俺は違うとかね。自分をリスペクト出来るような感覚が、走っているとあるんです。逆に走らなかった日は、後ろめたいと思ったり。そういうニュアンスを曲に出すことができればいいなって。
◆インタビュー【2】へ
この記事の関連情報
THE LAST ROCKSTARS、新曲「MASTERY」と格闘ゲーム『鉄拳8』とのコラボMVを公開
【速レポ】モンパチフェス<WWW!!24>HYDE、「めんそーれ!台風は曲げときました」
【ライヴレポート】HYDE、<HYDE[INSIDE] LIVE 2024 -EXTRA->最終日に強烈なドラマ「現実を楽しもうぜ!」
【インタビュー】HYDE、『HYDE [INSIDE]』の圧倒的表現力と攻撃性「不思議な、日記みたいなアルバム」
HYDE、マイファスのHiroも登場したツアー最終日「クレイジーな僕の芸術を愛してくれてありがとう」
HYDE、<HYDE [INSIDE] LIVE 2024 -EXTRA->幕張メッセ公演を生配信
HYDE、原宿のPOP-UP STOREにサプライズ訪店+隠れイラスト描画
HYDE、ヴォーカリストとしての理想像を語る
HYDE、神戸公演でオーストリアのオリジナルハット着用