【対談】Psycho le Cému × メリー、「歌で黙らせたい。ドーンと持っていきたい。バラードやりましょ」

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結成20周年を迎えたPsycho le Cémuが『20th ANNIVERSARY PROJECT「TWENTY STORY」』と題した“全20章”におよぶアニバーサリー企画を展開中だ。音源リリースやライブなど、スケジュールはあまりにも過密で精力的。20周年への感謝と賭ける意気込みが伝わってくるようでもある。<Live Battle「ライバルズ」>と題した対バン企画は、そのうちの第6章〜第8章を成すものであり、8月から11月に掛けて全7公演の規模で行われる。

◆Psycho le Cému × メリー 画像

主催ツーマンの開催は自身初。これまでコンセプチュアルなワンマンを主戦場としていたPsycho le Cémuだが、同シリーズでは絆や因縁の深いアーティストとバトルを繰り広げる。先ごろ公開したLM.Cとの第一弾対談では20年来のつながりや秘話が赤裸々に語られ、続く、対バンシリーズ中、最も世代の若いアルルカンとの対談ではそれぞれの悩みが暴露された。そして対バンシリーズの第三弾は、メリーだ。

メリーのガラとPsycho le CémuのDAISHIによるボーカル対談は約1年前にBARKSで行ったばかりだが、その後、メリー主催2マン<魑魅魍魎2019>で初対バンを果たすなど、ますます親交を深めているだけあって両氏のトークは絶好調。“ライバルについて”、“ヴィジュアルシーンについて”、“シンガーとして”などなど、同世代トークが止まるところを知らない。来る8月11日の<Live Battle「ライバルズ」>へ向けて、「メリーとは2回目なんで、ちょっと特別なやつを」との予告も飛び出したトークセッションをお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■死ぬほど嫌いでしたね(笑)
■なにを見いだされとんねんと

──Psycho le Cémuが結成20周年を迎え、様々な企画を進行中です。そのうちのひとつが2マン企画の<Live Battle「ライバルズ」>で、8月11日の渋谷TSUTAYA O-WESTのライブに対バンとして呼ばれたのがメリー。お互いに活動歴は長いから、かなり前からの知り合いでしょ。メリーは結成から何年目ですか?

ガラ:18年です。

DAISHI:僕らはお休みしていた時間が長いんで、確実にメリーさんのほうが活動歴は長いですけど(笑)。でも、同世代になるんですかね?

ガラ:同世代なんですけど、DAISHIさんたちのほうが先にバンドを組まれているんで、意外に接点はあまりなかったんですよね。当時、雑誌のイベントとかあったけど、そういうのにメリーは出てなかったんで。世代的に一緒なんだけど、かぶってないんですよ。

▲Psycho le Cému

──活動フィールドもちょっと違っていたような?

ガラ:でも、Psycho le CémuはMUCCとか蜉蝣とかともやってましたもんね? 僕らは蜉蝣ともあまりやってないんで。

DAISHI:めっちゃやってるイメージ。

ガラ:イメージ的にはそうなんですよね。MUCCともあまりやってなくて。

DAISHI:えーっ、意外!

ガラ:2マンライブというものも、結成当時の2001年か2002年にやって、それ以来ぶりの2マンがついこの前ですからね。10数年ぶりっていう(笑)。結生くんやテツさんは、前のバンド時代にPsycho le Cémuとけっこう対バンやってるはずなんです。でも、メリーになってからは全然。

──対バンライブを拒絶したから?

ガラ:いやいや(笑)。

DAISHI:Psycho le Cému自体、デビューしてから対バンがなかったですからね。自分らの事務所のイベント以外には、イベントに出てなかった記憶あります。インディーズのときに蜉蝣やMUCCと廻って。あとJURASSICと。その前となったら、完全に箱ブッキングでしたよ。箱(ライブハウス)の人に「ライブやりたいです」ってお願いして、同じシーンのバンドをその人がチョイスして、対バンのライブを決めてくれるような。当時は、Due le quartzさんとか、Waiveとか。

ガラ:僕らはWaiveともやったことなくて、メトロノームとよくやってました。あとGARGOYLEとか。先輩と対バンすることが多かった気がするんです。だからPsycho le Cémuとは同世代だけど、なかなか接点がなくて。でも去年、BARKSでDAISHIさんと対談させてもらったとき、「今度、2マンとかおもしろいイベントやろうよ」って話になって。そうしたら、その約1週間後にMUCCとWaiveとの3マンイベント<MUD FRIENDS 2000〜2018>が発表されて、“あれ!?”って(笑)。

DAISHI:あははは……(笑)。それでこの前、メリーの<魑魅魍魎2019>にお誘いいただいて。すごく盛り上がって楽しかったです。

▲DAISHI [Vo / Psycho le Cému]

ガラ:それがPsycho le Cémuとの初めての2マンで。

DAISHI:僕ら、2マンしたのは数えるぐらいしかないんです。その前にメトロノームさんとやって、その次がメリーさん。その経験でちょっと味をしめて(笑)。誘っていただいたバンドさんも今までけっこうあったんで、逆に今度は自分らがお誘いしたいなと思って。

──それが20周年記念企画の<Live Battle「ライバルズ」>へと発展したんですか?

DAISHI:そうなんです。

ガラ:僕らが<魑魅魍魎2019>に誘ったとき、ふたつ返事で名古屋まで来てくれて、すごく嬉しかったし。なにかあればお返ししたいって気持ちだったんです。自分らが“ライバル”と呼んでもらって、逆にいいのかなって思いますけど、ちゃんと“ライバル”だなって思わせるライブを、当日はしないとなって。<Live Battle「ライバルズ」>の出演バンドのなかでは、Psycho le Cémuとそんなに付き合いなかったのは、僕らが一番だと思うんですよ。

DAISHI:そんなことないよ。それにガラくんはしゃべりやすいし。ステージ見ていたら、しゃべりにくそうなイメージやけど(笑)。

──今回の企画に限ったことではないんですが、Psycho le Cémuの場合、火花バチバチのライバルはけっこういたんですか?

DAISHI:結成した当時はTRANSTIC NERVEがそれやったかもしれないですね。

ガラ:それ、よく言ってますよね(笑)。

DAISHI:うん、死ぬほど嫌いでしたね(笑)。TRANSTIC NERVEは同じ姫路出身で、僕は同級生なんです。それで、hideさんに見いだされて彼らはデビューしているんです。“なにを見いだされとんねん”と(笑)。僕らは姫路でくすぶってたんですよ、当時(苦笑)。よく対バンもしましたし、人気もありましたし、カッコ良かったですよね〜。だから嫌いでした(笑)。やっぱり地元が一緒で同級生って、嫌いになる要因なんですよ。歳がひとつでも上であってくれれば、憧れの対象にもなるんです。でもタメって。

ガラ:しかも対バンもしていた相手ってなると、そうですよね。

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