【ヴォーカル対談】怜[BAROQUE] × 田澤孝介[Rayflower]、ツーマン前哨戦で「“歌”って人柄だと思ってる」

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■BAROQUEさん主催やから
■やれ!と言われたら何でもやります

──「BAROQUEってすごい謎やった」とのことですが?

田澤:奇抜でファッションにも敏感な人、みたいな勝手な印象があるじゃないですか? でもそれだけじゃない。だからと言って“じゃあどんなん?”と聞かれると、“どうとも取れる”というか。

怜:そこに、すごく悩んでいたんです。“怜には色がないんじゃないか?”説(笑)。やろうと思えばオールマイティーに、どこにでも行けるというか。熱くもなれる、冷たくもなれる、奇抜なこともできる、冷静に歌うこともできる。でも、“じゃあ怜って何なんだろうね?”と言われると、“あ、俺、何もねぇんだ……”って凹んでしまってた時期もありました。小さなことですけどね。

──それはいつ頃のことですか?

怜:BAROQUEが3人体制だった頃ですね。4人で復活して1人減って……3人の時が一番大変だったので。

田澤:贅沢な悩みやけどな、こっちからしたら。

怜:いやいや、当時は“色のなさ”が“何色にでもなれる”強みだということが分からなかったんですよ。今なら分かるんですけど。

──BAROQUEのお2人の関係は、秘密めいていてミステリアスというか、“宇宙にポツッと2人でいる双子”みたいな勝手なイメージがあります。

怜:だからと言って、私生活を一緒にしてるわけでは全然ないんですけどね。

▲田澤孝介[Rayflower] / <Rayflower TOUR 〜Endless Journey〜>2018年12月27日@EX THEATER ROPPONGI

──誰も分け入っていけないような、特別な結びつきがあるように見えるのですが。

怜:曲のことを話し合う時は、たしかにそうですね。2人以外はシャットアウトです、そこにマネージャーがいても「出てください」みたいな。でも、たまにLINEとかで連絡取る時に、圭からスタンプが来るとビックリしますよ(笑)。

田澤:なんで(笑)?

怜:俺にはそういうイメージがないんですよ、圭に(笑)。昨日も作詞したものを圭に送ったら、「いい感じ」って返事がLINEできたので、「じゃあ良かった」って返信したら、スターウォーズのサムアップしてるようなスタンプが来て、“ええっ!? 意外!”と(笑)。それぐらい、普段の姿をお互いにあまり知らないですね。打ち上げ以外で飯も行かないし。その分、バンドとして一緒にいる時間は、もう親といる時間より長いですから。だからこそ思うこともいっぱいあるんですよ。圭と一緒にバンドをやりたいと思ったきっかけが、“俺はこの人の曲を世の中に届けたいんだ”と感じたことだったので。今も、それを叶える方法を増やしたいんです。そういう想いが純粋な1人の人間としてあります。

田澤:愛情やなぁ。

怜:“2人でもバンドだよね”とは思ってます。ユニットじゃない、これはバンドなんだって。

田澤:こっちは5人いるけど、うちよりバンドしてるやんけ! 悔しいね。

──では、BAROQUE主催イベント<kiss the sky Ⅰ>に向けて、現時点で明かせるプランがあれば教えてください。

怜:まだ制作中なので分からないですけど、「できれば新曲を持っていきたいね」とは話しています。やっぱりビックリさせたいというのがあるじゃないですか? イベントだから盛り上げるために過去曲を引っ張ってくるよりも、今のBAROQUEで充分盛り上げることはできる。だから、「最新のBAROQUEを切り取ろうか」という話は出てるんです。Rayflowerさんは、セットリストって誰が考えるんですか?

田澤:大もとは都さんと俺。それをメンバーに振って、意見を聞くみたいなやり方ですかね。Rayflowerは今年5月にツアーを控えているので、そこに向けたいとは思ってるんです。そのツアー全体で今までの全曲を網羅しようと思っていて。BAROQUEとのツーマンでは、限られた時間の中で、そこに向けて表現したいし、片鱗を見せたい。うちはまだまだバンドとしての歴史が浅いから、前に走ってることだけを見せるというよりも、“Rayflowerってこういう良さがあったよね”みたいなものを花キュー(ピット/Rayflowerファンの呼称)の皆さんにも思い出してほしいし、バロッカー(BAROQUEファンの呼称)の皆さんに“Rayflowerってどういうバンドなの?”というのが一撃で伝わるようにしたいというのがあります。

──対バンの時って、“相手のバンドのお客さんを1人でも引っ張ってくるぞ!”みたいな気構えはあるものなんですか?

怜:もちろんステージに上がったら、その場の全員を巻き込むのは当然だと思ってるし、せっかく一人ひとりと音楽を通して会話できる時間なので、俺は大事にはしています。そういう意味では意気込んではいきますけど、精神面ではワンマンの時と同じかもしれないですね。前はイベントで気負いすぎて、“いつものBAROQUEと違う”みたいな見え方になっちゃうような失敗を重ねてきているので。

田澤:俺も一緒ですね、まずはいつもの俺らを見せないと意味がない。当然、“俺らのことを初めて観るバロッカーの皆さん、どうですか?”という投げ掛けはしますよ。でも、“ファンを取ったろう!”とか、対バンとは言えど昔ほどそういう感覚はないんじゃないかな。“花キューの皆さん、バロッカーの皆さんに分かりやすいようにナビゲーションよろしく”ぐらいの感じ。みんなに喜んでもらいたいと思うことが一番いいんじゃないかな? 3月27日という1日を楽しんでほしいという気持ちで。

怜:“自分たちが楽しむ”が根本。楽しいは伝染するじゃないですか、気持ちいいとか、伝えたいもそう。だから、お客さんにはどちらのバンドも観てほしいですね。

▲田澤孝介[Rayflower] / <Rayflower TOUR 〜Endless Journey〜>2018年12月27日@EX THEATER ROPPONGI

──お互いに飛び入りするとか、最後に全員でセッションするとか、そういう予定はあるんですか?

田澤:どうなん?

怜:実はそのあたりはまだ決まっていないんです。前回の<Night which GLORIOUS>の時はなかったですよね? 最後に呼び込んでいただきましたけど。セッションとかの予定は、この後の対談(※都啓一 × 圭)のときに、「何か仕込んでるんですか?」ってBARKSさんから聞いていただいて(笑)。

田澤:「ファンの方たちは観たいと思いますけどね~」とか言ってくれたら、たぶん実現するんじゃない? 今回はBAROQUEさん主催やから「やれ!」と言われたら僕らは何でもやりますよ(笑)。

怜:本当ですか? 嬉しい限りです。

──では最後に、本日の対談のご感想をお願いします。

怜:僕はこれまで、対談ってほとんどしてこなかったんです。だから今日は“どうなるのかな? 何しゃべろうかな?”と思ってたんですけど……対談、すごく楽しいですね(笑)。田澤さんは優しいし、そして芯が熱い。今回のイベントに向けてすごく考えてくださってるんだな、と感じました。せっかくの2年越しのツーマンで、今度はBAROQUE主催というカタチで来ていただけることになって、いい気分でみんなができるように頑張ろうという気持ちが、より高まりました。

田澤:俺は“長年気になっていたことを今日は全部聞こう!”と思ってて、それが全部解消したし、怜くんは思ってた以上にヒューマニズムに溢れる人だった。怜くんのポリシーに反するかもしれないけど、アコースティックとか人間味を感じられるような状態での歌を聴いてみたいとも思ったりしましたね、対談してみて。

怜:実は最近、圭と2人でアコースティックをよくやってるんですよ!

田澤:それめっちゃ聴きたい! 真っ直ぐで熱い体温をめちゃめちゃ感じたし、やっぱり話してみて分かることって多いなと。きっと花キューの皆さんにこの対談を読んでもらったら、怜くんがどういう人かが伝わると思う。俺は“歌って人柄だ”と思ってるから、お互いのヴォーカリスト像、人間像が見えたら、また歌の届き方も変わるやろうし。より良い歌が届くような対談ができたと思ってます。一層ツーマンが楽しみになっておりますよ!

怜:いい時間でした。楽しかったです。今回こそ、ぜひ打ち上げでも!

取材・文◎大前多恵

■BAROQUE主催ツーマン<kiss the sky Ⅰ>

2019年3月27日(水) マイナビBLITZ赤坂
open18:15 / start19:00
出演:BAROQUE / Rayflower
▼チケット
1階S席:¥6,800 (税込・D代別)
1階A席:¥5,800 (税込・D代別)
2階指定席:¥9,800 ※GOODS付 (税込・D代別)
※S席=A列~L列、A席=N列~V列 ※演出の都合上、変更がある場合がございます
一般発売日 2019年3月2日(土)〜
イープラス https://eplus.jp/baroquexrayflower19/
ローソンチケット https://l-tike.com/search/?lcd=72573 / 0570-084-003(Lコード:72573)
チケットぴあ https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1907078 / 0570-02-9999(Pコード:144-091)
(問)NEXTROAD 03-5114-7444

■BAROQUEホールワンマン<VISIONS OF // PEP>

2019年4月30日 (火・祝) 東京・日本橋三井ホール
open17:30 / start18:00
▼チケット
前売S席:¥10,000 (tax in) 前方指定席、特典付
前売A席:¥6,500 (tax in)
※全席指定 ※S席/A席 共にドリンク代別
【オフィシャル先行】
受付期間:2月28日(木)12:00〜3月13日(水)21:00
https://eplus.jp/baroque19-hp/
(問)NEXTROAD 03-5114-7444

■圭(BAROQUE)ソロワンマン<10th Anniversary live「beautiful emotional picture.」>

2019年3月30 (土) 東京・Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
open17:00 / start17:30
出演:圭(BAROQUE)
▼Support Members
Bass:高松浩史(THE NOVEMBERS)
Drums:秋山タカヒコ(downy, THE MORTAL)
Keyboard&Manipulator:中村圭作
▼Special Guest
Ken (L'Arc-en-Ciel)
DURAN
怜 (BAROQUE)
▼チケット
1階S席(前方席):¥14,000 (tax in) 限定音源CD&特典付
1階A席(後方席):¥8,120 (tax in)
2階S席 (前方席):¥14,000 (tax in) 限定音源CD&特典付
2階A席(後方席):¥8,120 (tax in)
※全席指定 ※S席/A席 共にドリンク代別
※S席限定音源CD=『4 deus.』未収録曲
一般発売:3月9日(土)AM10:00〜各プレイガイドにて

■<Rayflower TOUR 2019 “Re:〜Endless Journey〜”>

※自身初の全公演異なるセットリストにてデビューからの全曲を網羅
5月20日(月) 東京・初台LIVE-BAR-The DOORS
open18:30 / start19:00 ※Official Fan Club“Shining GARDEN”会員限定公開ゲネプロ
5月21日(火) 埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
open18:30 / start19:00
5月23日(木) 愛知・名古屋E.L.L
open18:15 / start19:00
5月24日(金) 大阪・味園ユニバース
open18:15 / start19:00
5月28日(火) 東京・東京キネマ倶楽部
open18:00 / start19:00
5月29日(水) 東京・東京キネマ倶楽部
open18:00 / start19:00
▼チケット
前売5,500円(税込・ドリンク代別途必要)
※未就学児入場不可
一般発売:3月10日(日)AM10:00〜各プレイガイドにて

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