デフ・レパードのJ・エリオット「壁越しにスティーヴ・クラークの苦しみが聞こえた」
デフ・レパードのフロントマン、ジョー・エリオットが、依存症に苦しみ1991年に亡くなった元バンド・メイト、スティーヴ・クラーク(G)について、問題を抱えているのは知っていたが、バンドは彼を解雇することは考えなかったと話した。
◆スティーヴ・クラーク画像
英国の新聞『The Guardian』紙のインタビューで、デフ・レパードの曲の中でお気に入りのものを選び、それにまつわるエピソードを語ったエリオットは、「When Love And Hate Collide」でクラークについて触れた。同曲は1995年にリリースされたベスト・アルバム『Vault』に収録されたが、もともと5枚目のスタジオ・アルバム『Adrenalize』(1992年)のために作られたオリジナル・デモではクラークのソロがフィーチャーされていた。これはクラークがレコーディングした最後のギター・ソロとなった。
「ただの偶然か罰なのか、俺はよく(ホテルで)スティーヴの隣の部屋にあたった。壁越しに彼の苦しみを聞くことができた。あるツアーが始まる前の夜、彼がシンクで指の関節を打ち砕こうとしていたのを覚えてる。そしたら、プレイしなくて済むからね。彼はステージに上がるのを死ぬほど怖がってたんだ。そのときギグをやって、彼は“大丈夫だ”とか言ってたけど、痣だらけだったよ。彼の隣の部屋にいるのはものすごく大変だった」
「俺らは決して、彼をバンドから追い出そうとはしなかった。彼はいつだって、自分のあり様を謝ってた。彼は決して嫌な奴ではなかったんだ。彼は怒ったり、ものを投げつけるなんてことはしなかった。いつだって控えめか内向的だった。だからいつも、気の毒に思ってた」
エリオットは、クラークの死後、バンドに加入したヴィヴィアン・キャンベルについて「ヴィヴィアンには、朝起きたら死んでたなんてイメージは抱かないだろ」と話した。
エリオットはこのインタビューで、お気に入りの曲として「Photograph」(1983年)、「Animal」(1987年)、「Two Steps Behind」(1993年)、「When Love And Hate Collide」(1995年)、「Rock On」(2006年)、「Undefeated」(2011年)、「Man Enough」(2015年)、「We Belong」(2015年)を挙げた。
Ako Suzuki
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