リアン・ライムス、映画『ローガン・ラッキー』舞台裏で“まさかの無茶ぶり”に焦る
主演にチャニング・テイタム&アダム・ドライヴァー、さらにダニエル・クレイグ、ライリー・キーオ、ヒラリー・スワンクなど豪華キャストを迎えたスティーヴン・ソダーバーグ監督の長編映画復帰作『ローガン・ラッキー』が、11月18日(土)から全国劇場で公開となる。この作品にカントリー・ミュージック界からリアン・ライムスが出演していることをご存知だろうか。
◆映画『ローガン・ラッキー』 関連写真
ソダーバーグ監督といえば、『オーシャンズ11』シリーズで、手に汗握るスリルを感じさせる強盗劇と、劇中のユーモアをたっぷりつめこんだ世界観を、“ラウンド・ミュージック”を中心とした音楽で見事に表現し、「劇中音楽がカッコ良すぎる」と多くの音楽ファンを魅了させたが、最新作でもその音楽センスは注目どころだ。
最新作『ローガン・ラッキー』は、仕事をクビになり、家族には見放され、失意のどん底まっしぐらのジミー・ローガン(チャニング・テイタム)が、その不運続きの一家の状況を覆すため、戦争で片腕を失った冴えないバーテンダーの弟・クライド(アダム・ドライヴァー)と、美容師でカーマニアのメリー(ライリー・キーオ)を仲間に引き入れ、爆破のプロで服役中のジョー(ダニエル・クレイグ)に協力を仰ぎ、全米が夢中になる人気カーレース「NASCAR」のイベント開催中に、その売上金すべてを金庫から盗み出すという“前代未聞の計画”に挑む姿を描く。
そんな本作に起用された意外な人物が、カントリー・ミュージック界のスーパースター、リアン・ライムス。強盗の舞台となるカーレースにリアルさを加えるため、ソダーバーグ監督いわく、「NASCARのイベントで歌うことを要請されてもおかしくない、素晴らしい声を持った人が欲しかった」ということを理由に、彼女の起用に至ったという。
ライムスといえば、13歳にして発表したシングル"Blue"(ビル・マックのカバー)で、グラミー賞ベスト・カントリー・ボーカル(女性)部門、さらにグラミー最優秀新人賞も受賞。そして彼女が歌う「ハウ・ドゥ・アイ・リヴ (How Do I Live) 」は、ビルボードチャートにおいて69週間ランクインし、アメリカ音楽史上最も成功した曲の一つとなったことでも知られる。
そんな人気・実力共に兼ね備えるライムスに、監督が要求したことは「サーキット上に集まる数百人もの観客の前で“America the Beautiful”を熱唱してもらう」ということ。アメリカでは愛国歌として普遍的に知られるこの曲だが、ライムスはレース場に着いた時点では、「“America the Beautiful”を歌うように頼まれた」ことしか知らなかったという。「2番までしか知らなかったから、『どうしよう、17番まで全部歌わないといけないのかな』と思って、ちょっとパニック気味になったの」「でもスティーヴンに相談したら、『そんなに長い曲だって知らなかった、2番までで十分だ』って言ってくれて。イエス様ありがとう!って思ったわ」と明かしており、監督からのまさかの無茶ぶりに当初は戸惑ったものの、「あの場にいた全員が感動したよ」と監督が語る素晴らしい歌声を披露し、映画を彩った。
また、ソダーバーグ監督の“音楽”へのこだわりは劇中音楽にも及ぶ。劇伴音楽には『オーシャンズ』シリーズ全作で作曲を担当したデヴィッド・ホームズが起用された。ホームズは本作では、あまり世間に知られていない、自信に満ち溢れた“南部ロック・ソング”を見つけるという使命を自らに課したという。
ソダーバーグ監督は後に「映画の雰囲気について全般的な話をした後、僕が聴いたこともない曲がデヴィッドから何百曲も送られてきたんだ」と裏話を明かしており、さらに「ローガン兄弟たちの能力を考えると、お金がかかっていそうなサウンドや、きらびやかなサウンドの曲は合わないから、ちょっとさび付いたような、ラフな感じのサウンドトラックにしなきゃいけなかった。それをデヴィッドは見事に揃えてくれた」と、その劇中音楽の仕上がりについても絶賛した。
映画『ローガン・ラッキー』は11月18日(土)から公開。鑑賞時にはリアン・ライムスによる絶品の「America the Beautiful」と、デヴィッド・ホームズが手がけるこだわりの音楽もあわせて楽しんでほしい。
映画『ローガン・ラッキー』
監督:スティーヴン・ソダーバーグ『オーシャンズ11』シリーズ
出演:
チャニング・テイタム『マジック・マイク』
アダム・ドライヴァー『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
ダニエル・クレイグ『007』シリーズ
ヒラリー・スワンク『ミリオンダラー・ベイビー』
ライリー・キーオ『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
セバスチャン・スタン『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
提供:東北新社
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/STAR CHANNEL MOVIES
映画公式サイト:http://www.logan-lucky.jp/
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◆映画『ローガン・ラッキー』オフィシャルサイト
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