【コラム】遂に1週間後に迫った<フジロック'17>に向け、Twitterアンケートと共にさらに盛り上がる
「#ライブ以外のフジロックの楽しみ」
続いては、Twitterで寄せられた「#ライブ以外のフジロックの楽しみ」をピックアップしていこう。大半の参加者の楽しみになっている思いが、「自然の中で時間を気にせず過ごす開放感」だろう。もちろんフジロックの醍醐味である自然はかけがえのないものだが、“時間を気にしない”でいられること自体がこのご時世は非常に貴重と言えてしまう……そしてフジロックで満喫したいのが、フェス飯の数々だ。「前夜祭で潰れるまで呑んだ次の日の苗場食堂の麦とろごはん」という投稿に頷く人も多いかもしれない。美味しくてボリュームのあるフジロックのごはんは遊び疲れた体を癒やしてくれること間違い無しだ。
「知らん人と仲良くなってお酒飲みたい!あと今年はアーティスト発見したら話しかけるぞ」と意気込む参加者もいるようだが、フジロックでは初めて出会った人も友達になりがち。さらには、「運命の王子様を探して、6年連続参加の35歳」というツワモノさん(!?)もいらっしゃる様子だ。なるほど、フジロックでは人との距離がグッと縮まりやすいのは確かだし、思わず“運命”を信じたくなるような特別な空気が流れている(ような気がする)。
個人的には、ところ天国付近で実施されるアウトドア・シアター「富士映劇」がやっていると「フジにいるんだなぁ」という実感に包まれる。今年の上映作品も先日発表され、プリンスの代表曲『パープル・レイン』(7/28(金)24時頃〜)、フジロック登場9年目を迎える寅さんシリーズより『男はつらいよ 純情篇』(7/29(土)24時頃〜)、そして『THE TIMERS スペシャル・エディション』(7/28(金)23時頃〜)が上映されるという。『THE TIMERS スペシャル・エディション』では、忌野清志郎が率いたバンドTHE TIMERSの1988年の横浜国大&1989年の横浜市大でのライヴを中心とした映像を楽しめるが、元をたどると、メッセージを発信することに萎縮しがちな最近の日本に対して、“ゆゆしき事態”だと考えたフジロックは、今年のアトミック・カフェで「THE TIMERSのように怖れず、自分たちの意見を発信していこう!」という思いを込めてTHE TIMERSへのトリビュート・ライヴを敢行するのだ。バンドの不屈不倒のスピリットをさらに知ってもらうべく今作を上映するというのだから、こういったアトラクションの細部に至っても、20年にわたり自らの信念を表現してきたフジロックの精神性を垣間見ることができる。
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「#フジロックへのお願い」
愛するフェスだからこそ、フジロックに対するリクエストもいくつか寄せられている。「還暦を過ぎた親も今年で17回目の参加です。さすがに今年が最後かも…と20回目を目前にして寂しいことを言うので、シルバーチケットを作るなど、幾つになっても参加できるフジであって欲しいです」という投稿は、その最たる例だろう。また、共感を覚えたのが「折り畳みのはずの椅子を畳まず担いでいる人が居なくなるようにして欲しい☆(歩いてて目に刺さりそうで怖いのです)」というツイートだった。フェスサイドに向けてというよりは、参加者サイドに呼びかけたい内容だが、オーディエンスの大移動中にこれをやられると椅子の先端のことが気が気じゃない。それに、担いでる本人が転んだら大変なことになるよな、という老婆心もつい働いてしまうし……。また、「パノラマと日程が被るのを何とかしてしてほしいです(あちらメンツが豪華すぎるので)」や「あまり『便利』に走り過ぎぬよう」という率直な意見も投稿された。
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「#こんなフジロックはヤダwww」
それでは最後に、番外編として「#こんなフジロックはヤダwww」をご紹介したい。「帰りのボードウォークがSASUKE並みにハード。」「旧オレンジコートの人工芝化。かつBBQとたき火はそのまま実施。」……確かにヤダ! あとは、フジロッカーならクスっと来てしまう投稿が「いまだにThe Musicの人が来る」。実話ではないことを願わずにいられない投稿が「初日なのに、さくらぐみのピザ並んでる時にずっと好きだった人に告白してフラれる人」でした。また、wwwネタというより主張めいたご意見として聞こえるものが、「ヘリノックス厨が邪魔でレッドマーキーの中に入れない」、さらには去年2016年度にSNSを中心に話題にも挙がった「音楽に政治を持ち込めない」であった。
以上、参加するひとりひとりに独自の体験談を与えるフジロックフェスティバルの奥行きを実感せずにはいられない、個性的なツイートの数々が寄せられた。Twitter投稿にご協力いただいた方々、改めて誠にありがとうございました。
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いよいよ、21回目のフジロックが来週7月28日(金)〜30日(日)に開催される。今まで観たことのない景色や聴いたことのなかった音楽体験がまた味わえるのかと思うと、今年もこの上ない期待を寄せてしまう。冒頭にも述べたように、開催が迫りチケットの動きも急速になっているようなのでぜひ早めにチェックして欲しい。
文=堺 涼子(BARKS)
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2017年7月28日(金)29日(土)30日(日) 新潟県 湯沢町 苗場スキー場
9:00 開場/11:00 開演/23:00 終演予定
総合問い合わせ/オフィシャルサイト:http://www.fujirockfestival.com
※入場券は販売時期によって料金が変わります。
※中学生以下は保護者同伴に限り入場無料となります。
※チケット料金、販売スケジュールにつきましてはオフィシャルサイトをご覧ください。
■http://www.fujirockfestival.com
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