【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第4回ゲスト:HYDE [VAMPS / L'Arc-en-Ciel]
■HYDEさんとASHってジャンルが対極というか
■同じスポーツでも野球とサッカーぐらい違う──ASH DA HERO
──では、ここからはインスタライヴ未公開部分です。改めて、2人の初共演を振り返っていただきたいのですが。2015年にZEPP TOKYOで行われた<VAMPS LIVE 2015-2016 JOINT 666>のオープニングアクトとしてASH DA HEROが出演した際、HYDEさんはステージ上のMCで、「たいしたもんだと思う。度胸も根性もある」とおっしゃってましたよね。
HYDE:うん。その通りですよ。あの時はまだ彼のことをよくわかってなかったから、怖い人かなって思ってた(笑)。
──第1回目の対談ゲストに来ていただいたKenさんのASHに対する第一印象は、「うちの近所にドーベルマンを飼っていた人が居たんだけど、たまーに鎖が外れてるのね。それと似た感触だよ。鎖が外れたドーベルマン」だと(笑)。
HYDE:ああ~、わかるなー。”鎖のついてない野犬”みたいな印象はあったかなぁ(一同爆笑)。
──野良犬(笑)。
HYDE:オオカミはちょっとカッコつけ過ぎだなぁ、みたいな(笑)。
ASH:どっちにしろ野生動物なんですね(笑)。
HYDE:もちろん素質も見えてたけど、吠えてる感じもあったんで。それがちょっと心配だったんです。空回りしないといいなって。でもその後、ライヴを見たら知的なところもある。賢いなと思いました。そこから心配はしなくなったというか。もともと持ってたものが、ニューアルバム『A』が完成して、今はバーっと広がってきてる感じはするかな。
ASH:嬉しいですね。そういう風に解釈していただけてるのは。
──対して、ASHくんのHYDEさんに対する印象は、以前と今とでは変わりましたか?
ASH:画面を通して見てたHYDEさんのパブリックイメージからも、優しさみたいなものはにじみでてたと思うんです。で、実際にお会いしてからの今もすごく優しくて。同時に、意外と男っぽくて熱い方なんだなっていうことは、僕の中ではいちばん最初に受けた衝撃でしたね。いつも気さくにいろいろ話してくださるし、いろんな話を聞いてもらってますからね。
HYDE:普段からいろんな話、してるよね。
ASH:はい。でも、僕はまだ、今もいい緊張感みたいなものが常にあって。背筋が伸びるというか。おこがましいんですけど、それが気持ちいいですね。あと、言葉にはしないんですけど、いろんな細か~いところ、HYDEさんは見てますね。
HYDE:頭皮とかね。毛穴は結構、見るね。
ASH:僕、大丈夫ですか?
HYDE:ちょっと良くないかもね~(笑)。
ASH:まじっスか! そういえば前にHYDEさんが、「ASHは和製フレディー・マーキュリーを目指したら面白いよね。他にいないじゃん?」って言ってくださって。で、次に会った時に確認したら、「俺、そんなこと言った?」って全然覚えてなくて(一同爆笑)。だからHYDEさんの言葉全部を鵜呑みにしたらダメだなって思ってます(笑)。
HYDE:ひどいなぁ(笑)。まぁ、2分前のことも忘れがちですけどね(一同爆笑)。
──お2人は全くタイプの異なるアーティストではありますが、同じ事務所に所属されているというところで、シンパシーを感じる部分もあるのかなと思うんです。
ASH:音楽的にはHYDEさんとASHってジャンルが対極というか、同じスポーツでも、野球とサッカーぐらい競技が違う印象があるんですよ。歌詞に関しても、HYDEさんはすごく芸術的な詞を書く方だと思う。僕は絶対それが出来ない。僕の歌は詞じゃなくて、心の叫びをひたすら並べたものというか。そこも真逆ですよね。
──とはいえ、お2人がもし一般人だったとしても、道を歩けば女の子が絶対振り返るものを完全にお持ちだなという。
HYDE:それ、バレちゃいます(笑)?
──はい。ロックスターが持つべきジェンダーレスな色気と、その反面にある男っぽさ、みたいなものが備わってるところは、共通してるんじゃないかなと思います。
HYDE:ブツがねぇ。振り返るようなブツが(笑)。
──ブツは……拝見したことないですけど(一同爆笑)。
ASH:僕もHYDEさんのブツは見たことないです(笑)。
──だからそういうことじゃなくて(苦笑)。いわゆるカリスマ性があるってことです!
HYDE:どうかなぁ~。
ASH:自分のことはわからないけど、HYDEさんは完全に持ってらっしゃる。
HYDE:でもそれは、ロックをずっとやってるから出るものであって。もしやってなかったら、何もないただのおっさんだと思いますよ(笑)。やってなければ体型を気にする理由もないし。ロックをやってるからこそ……ただ単にロックをやってるだけじゃダメなんですよ。そこにちゃんとセンスがないと、色気とかは出ない。あんまりカッコよくない。
ASH:僕にはそれを自覚させてくれた人がいて、そこからロックスターになろうと決意したというか。もともと持ってるポテンシャルを自覚することが、カリスマ性というか、フロントマンとしての華につながるんじゃないのかなって思っていて。HYDEさんは最初、ヴォーカルじゃなくてギターだったんですよね?
HYDE:最初の1~2年だけギターで、その後はギター&ヴォーカル、で、ヴォーカリストになったという感じ。ヴォーカルの方が自分に合ってたんだよね。だから自分で選んだっていうのもあるけど、”選ばれた”っていうのもあると思う。自分で選んだのは、最初はギターだったかもしれないけど、時代に“選ばれた”のがヴォーカルだったんだよね。僕はそのまま人生を歩んできた感じがする。だからL'Arc-en-Cielもきっと時代に選ばれて……もちろん自分からつかみに行ったものもあるけど、結局は時代に“選ばれた”っていうことが、すごく大きいんじゃない?
ASH:僕も時代に選ばれたい(笑)!
HYDE:残念ながらねぇ、その枠がねぇ、もう終わっちゃったんだよねぇ~(一同爆笑)。
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