【ライブレポート】Versailles、ノクブラら出演<Visual Parade>「メタルという言葉に誇りをもって」
ヴィジュアル系シーンを盛り上げるべく、ぴあが毎回テーマにちなんだバンドを集めて仕掛けるイベント<Visual Parade>。その第三弾<Visual Parade” Presents“Metal?”>が3月8日(水)に東京豊洲PITにて行われた。
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タイトルにもあるとおり、今回のテーマは“メタル”。本格的なメタルサウンドに定評がある実力派ヴィジュアル系バンド3組と、オープニングアクトが、音でぶつかり合う熱狂の夜となった。
トップバッターで登場したのは、オープニングアクトのDavid。DavidはVersaillesのKAMIJO(Vo)完全プロデュースの、SUI(Vo)によるソロプロジェクト。SUIは凛、Megaromaniaなどの、数々のバンドで確かな存在感を示してきた実力派ボーカリストだけあり、一月に発表されたばかりの新プロジェクトとは思えない堂々たるステージを見せつけた。美しいストリングスシーケンスの映える荘厳な楽曲に、まるで中世ヨーロッパに迷い込んだかのような気持ちになる。バンドメンバーは騎士を思わせる赤いローブをまとい、重厚なアンサンブルを叩き付けた。舞台俳優のように朗々と、歌い上げるSUIの佇まいには流石の一言だ。「私たちとまたこの場所で、会いましょう!」と膝を折ったSUIの前に幕が降り、美しいステージはしめくくられた。
次に登場したのは2015年結成のFar East Dizainだ。メタルのサブジャンルのひとつであるジェント×ヴィジュアル系という独自のスタイルで、シーンに殴り込みをかける彼等。いままでのヴィジュアル系に楔を打つかの様なサウンドは、Davidの作り上げた優美な雰囲気を良い意味でぶちこわした。
最新シングルより、「NADIR」でFar East Dizainのアクトはスタート。シンセサイザーが夢のような浮遊感をもたらすプログレッシブチューンにのせて、Keita(Vo)の艶やかなハイトーンが美しく響く。「初めまして、俺たちがFar East Dizainです。盛り上がっていこうぜ!」とKeitaが述べ、「The War Went On」では、パワフルに叫ぶ彼に応えるように、フロアはたちまちヘドバンの海へと変貌。カラーレーザーと爆音が渦巻くカオスになる。
早くも熱気ムンムンのオーディエンスに「(今日集まった)4バンドのファン全員と盛り上がっていこうと思います」とKeitaが笑顔を見せ、「illest」へ。ヘヴィなサウンドを放ちながら、Leda(Gt)とЯyu(Ba)はステージいっぱいを使って暴れまわり、Sujk(Dr)はドラムソロで魅せる。聴覚だけではなく視覚からの刺激でもゾクゾクするようなかっこよさを演出できるのはヴィジュアル系ならでは。「Weight of sins」で空間を塗りつぶす様な轟音をこれでもかとブチかまし、ラストナンバーは1stシングルより「Last Scene」。ファン人気も高い名曲で、オーディエンスの心を完全に掴んだ。結成2年目のフレッシュなエネルギーと、最新のサウンドへの感度の高さが印象的なステージだった。
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