レナード・コーエン、最期の日々を捉えたミュージック・ビデオ公開
レナード・コーエンの最後のアルバム『You Want It Darker』のアートワークを手掛けたヴィジュアル・アーティストSammy Slabbinckが、コーエンの息子の協力を得て制作した「Traveling Light」のミュージック・ビデオが公開された。
◆レナード・コーエン画像
「Traveling Light」は『You Want It Darker』の収録曲。映像には、病に侵されたコーエンの最期の日々を収めたプライベート・ビデオや過去の未発表映像を含み、哀しくも美しい追悼作品となった。
冒頭のシーンは、コーエンが11月に亡くなる直前に撮影されたものだといい、彼は「より強くなった気がするが、実際は弱くなってる。本当だ! ベッドで目覚めたとき、昔は…、“そんな風に感じてたな”って思う。まあ、ちょっと違うけど…。そして、足をベッドから振り下ろし、立ち上がろうとするんだ」と笑いながら、弱っていく自分の現状を語った。そして、最後のシーンには、ファンはほろっとくるだろう。
コーエンは10月に新作『You Want It Darker』を発表。その数週間後に、癌のため亡くなった。直前のインタビューで死にまつわる発言をしており、このアルバムは間違いなく、それを意識して創られたもの。コーエンの最期の言葉となった。
Ako Suzuki