【インタビュー】BAND-MAID、ライブ、新譜リリースと、とどまるところを知らない破竹の活動
【インタビュー】
■「一度きりの人生だから悩みを抱えながらも突き進んでいくしかないんです」
初のワールドツアーを大成功の内に終了させたBAND-MAIDがメジャー1stシングル「YOLO」をリリースした。彼女たちのお給仕(ライブ)を初めて見る人はキュートなメイド姿と気合いの入ったガチのロックサウンドのギャップに呆然とするというが、BAND-MAID史上、最も前向きな曲に仕上がった「YOLO」も光と影を内包した超エネルギッシュなナンバーだ。結成当初から目標としている世界征服に向けてノンストップで走り続けている5人にワールドツアーの手応えを含めたっぷり話を聞いた。
■すべての国のご主人様、お嬢様が「alone」を歌ってくれて
■鳥肌が立つぐらい嬉しかったです
──初のワールドツアーでのお給仕の手応えはどうですか?
小鳩ミク(以下小鳩):そうですね。知ってはいるけれど、どんな国なんだろう? と思ったところにも行けてホントにいい機会をいただいたなって。ツアーに出る前は不安も大きくて、行った先でホントにお給仕できるのかな? ご主人様、お嬢様たちがワンマンを見に来てくれるんだろうか? って不安がすごく大きかったんですっぽ。でも、実際に行ってみたら、たくさんの方たちが迎え入れてくださって、「来てくれてありがとう」って言ってくださったり、お給仕中の掛け声も日本語で飛んできたりと、自分たちのほうが驚かされることが多いツアーでしたっぽ。
──日本語でどんな掛け声がかかるんですか?
小鳩:ロンドンは今回、2回目だったんですけど「お帰りなさい」っていう言葉だったりとか。
AKANE:「かわいい!」とか「スゴイ?!」とか。
小鳩:「スゴイ」が多かったですね。
AKANE:ワンダフルの意味を調べてくれたんだろうなって。
小鳩:BAND-MAIDの曲「alone」を一緒に歌ってくれるんですけど、私たちの声に勝つぐらいの勢いで大合唱してくれて、しかも歌詞が完璧っていう(笑)。
──(笑)間違えられないですね。
小鳩:そうなんです。鳥肌が立つぐらい嬉しかったですっぽ。すべての国のご主人様、お嬢様が「alone」を歌ってくれました。
彩姫:あとツアー滞在中にMISAと小鳩が誕生日を迎えたんです。そしたら、お給仕中に歌をプレゼントしてくれて。
小鳩:サプライズで急に歌い始めてくれたんですっぽ。
▲1st Single「YOLO」初回限定盤
▲1st Single「YOLO」通常盤
──HAPPY BIIRTHDAYの定番曲を?
彩姫:ドイツではMISAのために“Happy Birthday To You”を歌ってくれたんですけど、ポーランドでは小鳩のために地元のバースディソングを歌ってくれてサッカーの応援歌みたいだったので一瞬「この歌は何なんだ?」と思ったんですけど(笑)、ハッピーバースディ!って言われて。
小鳩:「おおっ」って。私たちのほうが逆に“お給仕”されるということがありましたっぽ。
──MISAさんのアンプの上にジャックダニエルが置いてあってビックリしたこともあったとか。
MISA:そうなんです。ジャックダニエルの“ハニー”っていう蜂蜜系のリキュールが置いてあって、それもサプライズでした。
彩姫:毎回、彼女は各国のお酒をもらってましたね。
──MISAさんがお酒好きだという情報が行き渡ってるんですね。
MISA:(微笑)メキシコではテキーラをもらいました。
小鳩:あっちのテキーラ美味しかったね。
彩姫:日本のテキーラより飲みやすかった。「これは酔っぱらっちゃうヤツだな」って(笑)。
──BAND-MAIDについて、どんなふうに表現されることが多かったですか?
彩姫:「素晴らしい」だったり。
小鳩:ドイツは「スゴイ」って。ロンドンは「ありがとう」が多くてメキシコはとにかく騒いでいましたっぽ(笑)。何て表現していいかわからない熱量でとりあえずめっちゃ叫んでましたっぽ。
彩姫:ポーランドはずっとジャンプしていて。
AKANE:お嬢様たちがまるでクラブにいるかのように。
彩姫:くねくねしながら。
小鳩:ドイツのお嬢様は踊ってる人が多かったね。
AKANE:BAND-MAIDの曲を身体で感じて表現しているのがストレートに伝わってきて嬉しかったですね。
彩姫:「BAND-MAIDの曲で踊ってくれてるんだ」って。
AKANE:海外特有の雰囲気がありましたね。
──BAND-MAIDがもとから掲げている“世界征服”の夢に向かって一歩ずつ進んでいっていますね。
小鳩:そうですね。ようやく進み始められたかなと思いましたっぽ。もっと他の国でもやってみたいと思うようになったし。
──収穫大ですね。そんな中、リリースされるニューシングル「YOLO」(ファンタジーRPG『ヴァリアントナイツ』主題歌)はスケール感のあるメロディで演奏にキレがあって、進化したBAND-MAIDが感じられます。
KANAMI:今回は明るめというか、前向きな楽曲を作りました。私はもともとシンガーソングライターとして活動していたんですが、その頃の曲のコード進行やリフを取り入れて、メロディはBAND-MAIDっぽくして。
──BAND-MAIDの中では明るめのトーンの曲。
小鳩:最初のデモではもっと暗かったんだよね。
KANAMI:そう。わりとマイナー調だったんですけど、ヴォーカル二人に曲の構成を相談したら「もうちょっと明るいほうがいいかな」という意見が返ってきたので、構成とサビのコード進行を変えたんです。ドラムとベースのパターンは大まかに打ち込んでいくんですが、ドラムのフィルやバスドラを入れる位置、ベースのフレーズは任せています。
彩姫:BAND-MAIDにここまでポップな曲はなかったですね。爽やかさやキャッチーさがある曲がそろそろ欲しいなと思っていたので、リクエストしたんです。サビの後半のメロディに関しては伸びやかなほうが歌いやすくて自分の色が出しやすいということが最近わかってきたので「お願いします」って。
小鳩:かといってポップすぎるのもBAND-MAIDではないので、キャッチーなメロディにゴリゴリのバンドサウンドという両方を重ねた感じの曲になりましたっぽ。
──スマホファンタジーRPG「ヴァリアントナイツ」の主題歌ということで、それを意識したところはありましたか?
小鳩:曲ができて歌詞を考えている途中で持ち上がったお話だったので、そんなに意識はしなかったよね。
彩姫:このままで合うんじゃない? って。
小鳩:サビに“消えない魔法を描くんだ”という言葉が出てくるんですけど、最初からあったフレーズなのでゲームのイメージと重なって“ラッキー!”みたいな(笑)。
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