エース・フレーリー、ミッチ・ミッチェルのローディー体験を語る

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いまほど警備が厳しくなかった時代、元キッスのエース・フレーリーは、ジミ・ヘンドリックスの公演のバックステージに忍び込み、見つかり、ローディーの手伝いをさせられたことがあるそうだ。

◆エース・フレーリー画像

1970年夏、フレーリーが19歳のときの出来事だったと思われる。彼は、サンディエゴのラジオ局KFM-BFMの番組『Origins』で当時のことをこう明かした。「NYのマンハッタン島の横にあるランドールズ島でピース・コンサートがあった。俺はショウを観に行って、バックステージに忍び込んだんだ。俺は人の出入りを見てた。バンドがほかのバンドを観に行って戻っていくとことかね。彼らは堂々と中に入っていたから、俺もバンドの一員のような顔して行ってみた。警備員は俺をバンドのメンバーだと思ったようだ」

「で、15分か20分くらいそこにいたんだよ。そしたら、“あいつ、誰だ?”って言われ始めてさ(笑)。とうとう、1人のローディーが“お前はどっかのバンドの一員なのか?”って訊いてきたから、“いや、忍び込んだ”って白状した。そしたら、“じゃあ、なんかできるか?”って言われて、“ああ”って答えたんだよ」

「気がついたら、ミッチ・ミッチェルのドラムの準備をしてた。クレイジーだったな。で、ミッチ・ミッチェルが来たんだ。でも、彼は外見が変わっていた。ジミみたいなアフロだったのに、イメチェンし、ヒゲのばしてヘッドバンドしてたんだよ。だから、彼がドラムをチェックしに来たとき、俺はそれがミッチだとわからなかった。俺は高校のとき、毎日ジミ・ヘンドリックスの1stアルバムを持ち歩いていたんだぜ。それが、ミッチ・ミッチェルと話してるんだ。彼だって気づかずにさ。ローディーが来て“ヘイ、ミッチ。今晩はどのスネアを使う?”って話しかけてきて、俺は“なんだって! ミッチ・ミッチェルなのか”って思ったよ。全てがシュールな1日だった」

Ako Suzuki
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