【ライブレポート】ロック混沌の時代の幕開け、女帝ホワイト・エンプレス vs 地獄の使者ベルフェゴール
バンドの二枚看板がポールとメアリーであることは明らかだが、それに新しいアイデンティティを加えるのがシーラ・レア・ハーパーだ。元コール・チェンバーのベーシストだった彼女のプレイは、アルバム以上にモダンなエッジを持ったもので、“純白の女帝”の叙事詩を単なる絵空事にさせないリアリズムを提供する。そのステージ上のプレゼンスにも華があり、バンドの新たなスターたりえる存在感を放っていた。
ファースト・アルバム『ライズ・オブ・ジ・エンプレス~純白の女帝』に伴う初来日公演ということもあり、セットリストの全曲を同作からのナンバーが占めていた。「書き換えられし記憶」「悦びと哀しみの日々」などはバンドが続く限りライヴで演奏され続けるであろうし、ラスト「忍びよる漆黒の闇」はイベント前半のクライマックスだった。
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