【インタビュー】ASH DA HERO、大胆不敵なVAMPROSEのニューカマー
ASH DA HEROが5月13日、1stミニアルバム『THIS IS ROCK AND ROLL』をリリースする。16歳より地元愛知県にてパンク/パンクシーンを中心に活動を開始。名古屋インディーズシーンのカリスマ高校生ヴォーカルとして注目を集めて上京後、海外の大型フェスなどにも多数出演するなど、これまで数々の経験を積んできた。2014年春よりASH DA HERO(アッシュ ダ ヒーロー)と、自らを“ヒーロー”と名乗りはじめてソロ活動を開始した彼は、JAZZ, ROCK, HIP HOP, R&B, SOUL, BLUES, REGGAE, JAZZ, LATINなど、すべてを得意ジャンルとして歌い分け、日本語、英語、ラップ、スクリームなどの歌唱スタイルを変幻自在に表現する圧倒的なヴォーカル力を誇っている。
◆『THIS IS ROCK AND ROLL』Trailer 動画
自らを“HERO”と名乗り、若きアーティストがシーンに立ち向かう──こんなにもスリリングなニューカマーは本当に久しぶりだ。デビュー作のタイトルは、『THIS IS ROCK AND ROLL』。VAMPROSEの新人はあまりにも大胆不敵で大器の予感に溢れている。
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■勉強って文献がすべてだし、人から教わるもの
■でも曲作りは何にも縛られず、自分が好きなようにやっていい
ミニアルバム『THIS IS ROCK AND ROLL』で本格的なデビューを飾るロックアーティスト、ASH DA HERO。シャープな目つき、美しい痩身、上半身に描かれたタトゥ。観る者を瞬時に惹き付けるビジュアルを持った彼は、その生き様も驚くほどに強烈だ。出身は愛知県。音楽好きの両親のもと、80年代のAOR、フュージョン、ブラック・ミュージックを浴びながら育ったASHは、高校1年生のときにロックカルチャーと出会うことになる。
「ずっとロックには興味がなかったんです、実は。ヒップホップは好きだったから、趣味でラップをやってみようかなと思っていた程度で。でも、ある時、誘われてカラオケに行ったら、「絶対、バンドのヴォーカルをやったほうがいい」って言われて。最初は“バンドはダサいからイヤだ”って断ったんですけど、バンドをやってる連中に「1回だけでいいから、リハーサルに来てくれ」って頼まれたんですよ。その時やったのがオフスプリングの「Want You Bad」。曲もカッコいいと思ったし、“なるほど、バンドってこういう感じなのか”って初めて実感できたんですよね」
すぐに初めてのライブを経験(場所は地元のダイニングバー。客は当時のチーマー、カラーギャングで「暴動みたいな雰囲気」だったという)。その後、徐々に音楽に対する興味を強めていき、作詞・作曲を始める。
「うちにピアノがあったし、あとは当時のメンバーにギターのパワーコードを教わって、見よう見まねで作曲するようになって。とにかく“自分で作る”ということに興味があったんです。学校の勉強も好きだったんですけど。中学のときは医者になりたいと思ってたんで。勉強って文献がすべてだし、人から教わるものじゃないですか。でも、曲の作り方は誰も教えてくれないし、何にも縛られず、自分が好きなようにやっていい。あるのは“生み出さなくてはいけない”という勝手な使命感と“やるんだったら、素晴らしい曲を作りたい”という気持ちだけ。それはすごいことだなって思ったんですよね」
先輩のハードコアバンドに誘われてバンド活動を続行、名古屋のパンクシーンを中心に注目を集めはじめる。その後、ツアーなども行うようになるが「あまりにも無計画だったし、メンバーとの方向性の違いも出てきた」という理由でバンドは解散。23歳になっていたASHはそのとき初めて「音楽をやっていく」と腹を括ったという。タトゥを入れ始めたのもその頃だ。
「最初にタトゥを入れたのは首。隠せないところに入れたかったので。当時の僕は普通の社会には馴染めないし、クズみたいなものだと思ってたんですよ。でも、それを自分で受け入れないと前には進めないと思って。それまでの自分を“クビ”にしたいという気持ちもありましたね」
その後、東京のバンドから誘いを受け上京。アメリカの大型フェス<HEXXP 2012><A-Kon24>に出演するなど、ヴォーカリストとしての経験を重ねた後、2014年春、ついに「ASH DA HERO」としての活動をスタートさせる。
「初めて能動的に音楽をやろうと思ったのが、“ASH DA HERO”だったんですよね。それまでは“ヴォーカルをやってくれ”と誘われることばかりで、自分でバンドを組んだことはなかったから。徒党を組むのが好きじゃないっていう性格も影響したかもしれないです。一匹狼を気取っているわけではないけど、そういうふうに思われていたところもあっただろうし。そういう意味では、すべて自分で責任を取れるソロは合ってると思います。もちろん、関わってくれる方が多いぶん、責任感もすごく感じています。まわりの人たちのサポートがあってこそ、自分が輝けるということも、今はわかってるので」
◆インタビュー(2)へ
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