【ライブレポート】フィンチ、奇跡の来日公演でデビュー作を完全再現!

<What is to Burn-X“Japan Tour 2014”>と銘打ちながら、約4年ぶりとなる来日公演を実現させたフィンチ。大阪、名古屋でのライブを経て、2月17日には東京・恵比寿リキッドルームにて同ツアーの最終公演が行なわれた。サポート・アクトに起用されたのは、UPLIFT SPICEとThe BONEZ。両バンドの熱演を経て充分に温まった場内を、フィンチはさらに熱くした。
◆フィンチ画像
ツアーのタイトルからもわかるように、今回のツアーは彼らの1stアルバムである『ホワット・イズ・トゥ・バーン』の10周年を記念してのもの。厳密に言えば、同アルバムがリリースされたのは2002年のことであり、すでに12年が経過しようとしているわけだが、メンバーたちの口からこのツアー開催が宣言されたのは2012年10月のこと。2013年には本拠地であるカリフォルニアでの公演を皮切りにアメリカ各地を巡演し、イギリスにも足を延ばしてきた。そしてついに、こうしてふたたび日本上陸を果たすことになったのだ。
演奏内容については別掲のセットリストをご参照いただければ一目瞭然のはずだが、ライヴ本編はまさに『ホワット・イズ・トゥ・バーン』の完全再現。同作に収録されていた全12曲(日本盤の13曲目に収められていた表題曲は、そもそもアメリカ盤にはボーナス・トラックとして収められていたもの)が、収録順そのままに披露された。演者にとっても観衆の側にとっても思い入れの深いアルバムが、流れを壊すことなく丸ごと演奏されるのだから、気持ち良くないはずがない。発売当時から「新世代バンドによる名盤!」と支持を集めていた同作だが、2002年なりの時代性が凝縮されていただけではなく、時代を問わない佳曲がぎっしりと詰まったアルバムであることが改めてその場で証明されていたと言っていいはずだ。

実のところ、今回の10周年ツアーは、彼らのマネージャーの発案によるものだったのだという。しかも元を正せば、ニュー・ファウンド・グローリーが2ndアルバムの10周年ツアーを実践したことがそのヒントとなっていたりもする。さらに種明かしをするならば、そのニュー・ファウンド・グローリーのマネージメントに関わっていたのが、フィンチのマネージャーの夫人。要するに夫婦の会話がこのツアー敢行の発端となったというわけだ。

そして、もうひとつ。この夜のライブで2曲目の「レターズ・トゥ・ユー」を披露するにあたり、フロントマンのネイト・バーカロウは客席に向け、そっと「This one' s for K」と告げた。もちろんこれは、一昨年末に他界したPay money To my Painのフロントマン、Kのことである。この日、彼らの前にステージに立ったThe BONEZのT$UYO$HIとZAXが、そのKのP.T.Pでの盟友であることは改めて説明するまでもないはずだが、実はそのKとT$UYO$HIは、2005年のアメリカ滞在時にフィンチのライブを観ており、その際に彼らと接触していたりもする。今回、T$UYO$HIは彼らとの再会を果たし、自身のツイッター上で「バンドのカタチは変わっても音楽を続ける意味を感じた夜だった」と感慨を綴っている。

文:増田勇一
撮影:古渓一道
<フィンチ@EBISU LIQUID ROOM 2014.02.17>
1.New Beginnings
2.Letter To You
3.Post Script
4.Grey Matter
5.Perfection Through Silence
6.Awake
7.Without You Here
8.Stay With Me
9.Project Mayhem
10.Untitled
11.Three Simple Words
12.Ender
-ENCORE-
13.Waiting
14.Insomniatic Meat
15.Stars(HUMのCover)
16.Worms Of The Earth
17.What It Is To Burn
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