All You Need is Music、アニソンの新時代。今も色あせないメロディー

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音楽があり、人生がある。「All You Need is Music 人生は音楽でできている」というテーマのもと、特定の年代やテーマに毎回フォーカスし、その時代に誰もが経験した音楽やアーティスト、そしてその音楽をいまどう楽しめばよいかに言及しているコラムを紹介するこのニュース。今回はアニソンにフォーカスしたものを紹介しよう。

誰が名づけたか、「クールジャパン戦略」。もともとは、90年代のイギリスにおける「クールブリタニア」と呼ばれたムーブメントがヒントになったらしいが、クール(=カッコいい)というイメージに基づき、ゲーム、マンガ、アニメなどのポップカルチャーをはじめ、食文化や伝統芸能などを幅広く含む「輸出品としての日本文化」を育成すべく、経済産業省の内部に「クールジャパン室」が設置されたのは2010年のこと。中でもアニメは、「映画」「音楽」「グッズ」「コスプレ」など付加価値が多いためか、期待も大きいようだ。経済産業省の掲げる「クールジャパン戦略について」プランの中でアニメが堂々と官主導の政策の一つになっているのは、時代の要請とはいえ実に面白い。マンガ、アニメ、ゲームといった、かつての「サブカル」コンテンツほど、現代において異例の「出世」をとげたジャンルは他にないかもしれない。

そんな「クールジャパン」全体について語ると話が長くなりすぎるので、今回は「アニメ」の話、中でも「アニソン」の世界について、エピソードをいくつか紹介しよう。日本でテレビアニメが始まった1960年代には、『鉄腕アトム』『巨人の星』『サザエさん』といった古典的アニメはどれも、ストーリーの内容や主人公の名前を織り込んだオリジナルのテーマソングしかなく、その傾向は70年代の『ドラえもん』『アルプスの少女ハイジ』『宇宙戦艦ヤマト』といった人気作品にも引き継がれる。中には『ルパン三世』のように、劇中歌にジャズの要素を取り入れるなど、音楽として独立することを意識したようなものも現れたが、基本的には男の子向けのアニソンは「男らしく勇ましく」、女の子向けアニソンは「可愛らしくさわやかに」という王道パターンを外れることはなかった。

それが変化してきたのは80年代で、『シティーハンター』に使用されたTM NETWORK「Get Wild」が大ヒットした87年頃には、作品とは独立した楽曲を主題歌に起用する、いわゆる「タイアップ」と呼ばれる手法が徐々に定着。『めぞん一刻』主題歌の斉藤由貴「悲しみよこんにちは」や、永井真理子、今井美樹らを起用した『YAWARA!』、うしろゆびさされ組などを起用した『ハイスクール!奇面組』など、アニメと音楽の相乗効果を狙い、従来の「アニソン」のイメージが変化してゆくことになる。

その決定的な転換点になったのが、『ちびまる子ちゃん』エンディングテーマとして1990年にリリースされ、190万枚の特大ヒットを記録したB.B.クイーンズの「おどるポンポコリン」だ…。

アニメだって画質はもちろん、音にもしっかりとこだわりたい。そんな人にオススメなのがホームシアターシステムだ。アニメを高品質で楽しむためのテクニックを紹介したコラムをもっと詳しく読みたい人は、以下のリンクから。

1990年 Anime Tie-up Single Sales Ranking
No.1 篠原涼子 with t.komuro「恋しさと せつなさと 心強さと」
No.2 B.B.クィーンズ「おどるポンポコリン」
No.3 大黒摩季「あなただけ見つめてる」
No.4 B'z「ミエナイチカラ/MOVE」
No.5 WANDS「世界が終わるまでは...」



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