U2「ネルソン・マンデラを優先するためニュー・アルバムが遅れた」
U2は現在制作中のニュー・アルバムを当初、2013年内に完成しリリースする予定だったが、ネルソン・マンデラ元南アフリカ共和国大統領の伝記映画『Mandela: Long Walk To Freedom(マンデラ 自由への長い道)』の曲作りを優先するため、アルバム制作を一時中断したそうだ。マンデラの音楽を作るのは、なにがなんでもやらなくてならないと感じたという。
◆U2「Ordinary Love」リリックビデオ映像
ジ・エッジ(G)は、『Hollywood Reporter』誌にこう話した。「ハ―ヴェイ(映画のプロデューサー)から“やるよ。どうする?”って電話もらったとき、“ホントに? いま?”って思ったけど、俺たち、これはやらざるを得なかった。彼(マンデラ)と分かち合った歴史と信念のために」
アダム(B)はこう続けた。「これは、ノーとは言えないプロジェクトだった。俺たちの世代にとって南アフリカは、音楽にどれだけ世界を変える力があるかを示した実例だった。そして、僕らの政治意識を目覚めさせる出来事だった」
その「Ordinary Love」は1月にゴールデン・グローブ賞を受賞。アカデミー賞でも最優秀オリジナル・ソング部門でノミネートされており、U2は3月2日に開かれる受賞式で同トラックを初めてライブ・パフォーマンスする。
最優秀オリジナル・ソング部門では、U2の「Ordinary Love」、ファレル・ウィリアムスの「Happy」(『Despicable Me 2(怪盗グルーのミニオン危機一髪)』)、ヤー・ヤー・ヤーズのカレンOの「The Moon Song」(『Her(her/世界でひとつの彼女)』)、ロバート・ロペス&クリスティン・アンダーソン・ロペスの「Let It Go」(『Frozen(アナと雪の女王)』)が候補に挙がっている。カレンOの出演も決まり、全曲が受賞式でパフォーマンスされることになった。
また、少し遅れてしまったニュー・アルバムのほうは、夏のリリースを予定しているという。
Ako Suzuki, London