【インタビュー】新山詩織、4thシングルリリース「何よりも大きかった学校からついに抜けるんだと思うとすごく複雑な気持ちだったり」

ポスト

■“今”というところを、すごく大切にしたかった
■そこを強く言いたくて、“今”の後にスペースを空けたんです

──全体的な曲の印象は、フィドルの音もあって、すごく包み込むような柔らかさを感じるんだけど、Dメロの部分は押出されるような強さを感じたからね。歌声も、すごく素に近い感じがしたというか。

新山:そうですね。本当に、言葉に込めた想いをそのまま歌に出来たと思います。

──“今 ここにいる”っていうタイトルが持つ想いも強いよね。

新山:はい。この先、いろんな場所、いろんな道に進んでいく中で、何があっても私は私であって、何があっても私は“今 ここにいるんだ!”っていう想いを詰め込んだんです。言葉のままになってしまうんですが、“今”というところを、すごく大切にしたかったんです。そこを強く言いたくて、“今”の後にスペースを空けたんです。

──すごく伝わってくるな、それ。ミュージックビデオもすごくいいよね。雲の中でのシーンは、すごく綺麗だったし、未来への光を感じた。

新山:ありがとうございます。私も雲のシーンは大好きです。スクリーンバックで映像を撮ったのは初めてだったので、本当に空の上で雲の中にいる様な感覚になったというか。曲の雰囲気にすごく溶け込んでいると思います。

──不思議だけど、CMで流れるこの曲は、もう少し強い印象を受けるよね。

新山:そうですね。CMではまた別な聴こえ方がするというか。高梨さんの映像もあってか、より前向きに聴こえてくる気がします。CMでこの曲を知ってくれた人が、私を知ってくれるのも楽しみです。新しく出逢ってくれた人たちが、3枚目2枚目1枚目と遡ってシングルを聴いてくれたら嬉しいなと思います。

──そうだね。そして。カップリングは今回、The Birthdayの「ピアノ」のカバーですが。

新山:はい。この曲は、高校1年の頃にチバユウスケさんの音楽と出逢ってから、すっと好きだった曲なんですが、チバさんの音楽の中で唯一しっとりめの曲だと思っていたんです。その頃からずっと、この曲を自分が歌ったらどうなるんだろう? って考えて気になってた曲でもあったので、今回歌いました。

──原曲とアレンジを変えてあるよね。

新山:はい。原曲は完全にエレキが主体になったバンドサウンドなんですけど、今回はアコギをメインのアレンジにしました。初めてこの曲を聴いたとき、すごい衝撃があったんです。他の曲は、“オマエもこっちに来いよ!”っていう激しさを感じたのに対して、この「ピアノ」っていう曲は、そういう激しさではないけど、不思議な破壊力があって。歌詞も、“ピアノ”っていうワードから、どうしてこんなにも世界が広げられるんだろう?って。どこか違う世界に連れて行ってもらった感覚になったというか。聴いていたら、魂がすうっとそこに引き込まれていってしまったみたいな、そんな感覚に陥ったんです。本当に自分でもすごく不思議で。歌詞を淡々と歌うチバさんの歌い方もあってか、1フレーズ1フレーズの言葉がすごく強く体に染込んでいく感じがしたんです。そんな音楽を自分が歌ったらどうなるんだろう?と思い、今回この「ピアノ」を歌ってみたいって言ったんです。

◆インタビュー(3)へ
◆インタビュー(1)へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報