【インタビュー】新山詩織、4thシングルリリース「何よりも大きかった学校からついに抜けるんだと思うとすごく複雑な気持ちだったり」

■「ピアノ」と「今　ここにいる」を並べて聴いたとき
■曲の雰囲気はまったく違うのに、すごく綺麗に繋がってるなって

──なるほどね。アコギメインではあるけど、少しデジタル色も感じるよね。

新山：はい。ちょっとサイケっぽいというか。そこも、この曲の新しい色になったかなと思います。1番最初は、自分も原曲に近い、エレキを主体にしたバンドサウンドでやってみたいって思ったんですけど、プロデューサーの笹路さんと相談して、私の声質により合うようにと、今回アコギをメインにしたアレンジにしてみたんです。レコーディングのときは、私も１人のファンとしてこの曲に向き合ったので、“どうなっちゃうんだろう？”ってドキドキでした。でも、そのドキドキ感が、一気に歌に溢れ出して、それがいい衝動になったんじゃないかなと思います。そんなところも伝わったらいいなと。ひたすら、チバさんに捧げる想いで歌ったんです。きっと原曲のファンの方たちも、この「ピアノ」を耳にしてくれることがあると思うんですけど、また、新しい受け止め方で、受け入れてもらえたら嬉しいなと思います。そして、そこから、私の存在も知ってもらえたら嬉しいです。

──きっと同士として受け止めてくれる人もいるんじゃないかな。

新山：だと嬉しいです。

──自分が、チバさんの歌詞から影響を受けていると思うことはある？

新山：知らず知らずのうちにあるのかもしれないんですけど、まだ自分では実感がないですね。

──今回たまたまだと思うけど、「今　ここにいる」も「ピアノ」も、色彩的には青だったり、光の描写とかも、近いモノを感じたりもして。

新山：だとしたら嬉しいです。自分でもそこはまったく気にしていなかったですけど、この２曲を並べて聴いたとき、曲の雰囲気はまったく違うのに、すごく綺麗に繋がってるなって思ったんです。「ピアノ」の他にも、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「キャンディ・ハウス」やROSSOの「シャロン」とか、The Birthdayの「あの娘のスーツケース」も歌いたかったんですけど、今回は、直感的に「ピアノ」がいいなって思って。そこには、そういう無意識ながらの近い感覚があったからなのかもしれないなって、今思います。

──無意識ながらに、深層心理的なモノが繋がっていたりするのかもしれないね。

新山：そうだったら嬉しいな（笑）。

──そうだね（笑）。新山さんは、これまでもカップリングで熟年のロックスターの楽曲をカヴァーしてきているけど、改めて自分がカバーしてきた曲を並べてみて、自分でどう感じますか？

新山： THE GROOVERSさんの曲をカヴァーしときも、THEATRE BROOKさんの曲をカヴァーしたときも、奥田民生さんの曲をカヴァーしたときも、音楽と真剣に向き合ってきた人たちの曲の大切な１曲を歌わせてもらうっていう思いもあり、とてもいい緊張の中で歌えたと思ってます。一緒にセッションをさせていただいたときに、目の前でギターを弾いて歌っていらしたのを見て、より強く、自分もこの人たちのような想いで歌を歌っていけたらいいなって改めて思いました。佐藤タイジさんが“自分の音”を出していらしたのを見たときも、自分も、自分にしか出せない音を出していけたらと思ったのもありましたね。

──今作で4枚目のシングルとなるけど、この先、どんなことを歌っていきたいと思ってますか？

新山：やはり3月に高校を卒業することもあり、もっと広い視野で歌詞を書いて歌っていけたらいいなと思います。何よりも大きかった学校からついに抜けるんだと思うと、ちょっと物寂しい気持ちが今だからこそ出てきたりもしていて。嬉しい気持ちもありつつ、すごく複雑な気持ちだったりするんです。昔は周りに覆われている感じだったけど、自分の気持ちがどんどん変化していくことで、すごく広く周りを見れるようになったので、この先ももっと、たくさんのことを知って、いろんなことを感じながら、いろんな気持ちを歌っていけたらいいなと思っています。

取材・文◎武市尚子


■「今　ここにいる」ミュージックビデオURL
http://youtu.be/LdULgvZUM9w

■4th SINGLE「今　ここにいる」
2014年2月12日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】JBCZ-6005　1,300円+税
※特典DVD:「今　ここにいる」ミュージックビデオ収録
【通常盤(CD)】JBCZ-6006　1,000+税
1.今　ここにいる　作詞：新山詩織　作曲：h-wonder
※クラレ企業CM「高梨沙羅　登場」篇タイアップソング
2.ピアノ
3.今　ここにいる -instrumental-

■＜新山詩織 1stライブツアー「しおりごと」＞
4月20日（土）　大阪/梅田Shangri-La
開場/17:00 開演/17:30
［問］サウンドクリエーター　06-6357-4400
4月26日（日）　東京/渋谷WWW
開場/17:30 開演/18:00
［問］ディスクガレージ　050-5533-0888


◆新山詩織 オフィシャルサイト
◆新山詩織 オフィシャルYouYubeチャンネル

◆インタビュー（２）へ戻る
◆インタビュー（１）へ戻る