ジョニー・ウィンター、立ち上がって猛プレイ
2011年4月の奇跡的な初来日に続き、ジョニー・ウィンターが2度目の再来日を果たした。
◆ジョニー・ウィンター画像
2011年9月に、サニー・ランドレスやデレク・トラックス&スーザン・テデスキといった素晴らしいミュージシャンたちとコラボした全曲ブルース・カヴァー・アルバム『ルーツ』をリリースしたこともあり、今来日では前回公演以上の盛り上がりを見せている。特に今回は、涙をのんだファンが多い大阪・名古屋・札幌での公演があるということで、東京以外でもファンがヒートアップしている状況だ。
大阪公演からスタートとなったジョニー・ウィンター・ジャパン・ツアーは、平日にもかかわらず開場時間のかなり前から、会場のなんばHatch周辺を熱心なファンが取り囲んでいた。開場と同時にTシャツなどグッズ売り場には長い列ができ、ビールが飛ぶように売れている。定刻19:00、まずは満員に埋まった会場をあたためるようにポール・ネルソンらバンドの演奏がスタート。その後、ジョニーがステージ袖からゆっくりと歩いて登場。ん、何かが2011年と違う…。
ジョニーが立ってギターを弾いているのだ。それに気づいたファンがどよめく。ステージ・セットは2011年と同様にジョニーがセンターに座り、左にギター、右にベース、センター中央にドラムスというシンプルな構成。ジョニーも黒のカウボーイ・ハットに黒Tシャツ・黒パンツというお馴染みの服装。ギターはいつものヘッドレス・タイプのレイザーだ。
2曲目の「ハイダウェイ」(フレディ・キングのカヴァー)からは椅子に座ったものの、まったく休むことなく弾きまくり。デビューアルバム『ジョニー・ウィンター』(1969年)やジョニー・ウィンター・アンドとしての名ライヴ盤『ライヴ』(1971年)の一発目にも収録されていた「グッド・モーニング・リトル・スクール・ガール」や、チャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」、ジョン・レノンもカヴァーした「ボニー・モロニー」など、1970年代の人気曲ではひときわ大きな歓声が上がる。師匠マディ・ウォーターズ・スタイルのスタンダード「モージョー・ワーキン」ではオーディエンスも大合唱。圧巻は、1984年の名盤『ギター・スリンガー』に収録されていた「Don't Take Advantage on Me」で、スケールの大きな演奏に満員のオーディエンスも完全にノックアウトされた様子。その後「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ」(1976年『狂乱のライヴ』収録)では、再びジョニーがすくっと立ちあがり、ギターを弾きまくりながら歌い、観客大興奮のなか本編は終了した。
アンコールでは、待ってましたのトレードマーク、ファイヤーバードを抱えて登場。ジョニーがファイヤーバードを試し弾きをしただけで大歓声だ。最新作『ルーツ』でも演奏したスタンダード「ダスト・マイ・ブルーム」を豪快に決め、お待ちかねのディランのカヴァー「追憶のハイウェイ61」(1969年『セカンド・ウィンター』収録)に突入。約1時間30分のショーのフィナーレを見事に飾ってくれた。
2011年と同じようなセットリストではあるが、ジョニーの体調の良さを反映してか、全体に勢いのあるタイトな演奏だったようだ。さらにジョニーを初めて観る大阪のオーディエンスの熱気が乗り移り、素晴らしいライヴとなった。ジョニー・ウィンターは、<ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル2012>をはさみ、5月30日までジャパン・ツアーを敢行。40年以上のキャリアに培われた、理屈抜きに楽しいロックンロール・ショーをぜひ体験して欲しい。
写真:打田浩一
<ジョニー・ウィンター来日公演>
2012年5月23日(水)@大阪/なんばHatch
・Intro
・Hideaway [Live in NYC '97, 1998]
・She Likes To Boogie Real Low [Hey, Where's Your Brother?, 1992]
・Good Morning Little School Girl [Johnny Winter, 1969]
・Got My Mojo Working [Live in NYC '97, 1998; Roots, 2011]
・Johnny B. Goode [Second Winter, 1970]
・Black Jack [Live in NYC '97, 1998] Tore Down (Vito Liuzzi on vo.)
・Lone Wolf [I'm a Bluesman, 2004]
・Don't Take Advantage on Me [Guitar Slinger, 1984]
・Bony Moronie [Saints & Sinners, 1974]
・It's All Over Now [Captured Live, 1976]
-アンコール-
・Dust My Broom [Roots, 2011]
・Highway 61 Revisited [Second Winter, 1970]
メンバー
Johnny Winter(g, vo)
Paul Nelson(g)
Scott Spray(b)
Vito Liuzzi(ds, vo)
5月23日(水)大阪・なんばHatch
5月24日(木)名古屋・ボトムライン
5月26日(土)東京・Zepp DiverCity Tokyo
※〈ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル2012〉J・ウィンター/S・ランドレス出演
5月27日(日)東京・日比谷野外音楽堂
※〈ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル2012〉J・ウィンター/S・ランドレス/近藤房之助、他出演
5月29日(火)札幌・Zepp Sapporo
5月30日(水)川崎・CLUB CITTA'
[問]M&Iカンパニー http://www.mandicompany.co.jp/
◆ジョニー・ウィンター・オフィシャルサイト
◆ジョニー・ウィンター・オフィシャルサイト(海外)
◆ジョニー・ウィンター画像
2011年9月に、サニー・ランドレスやデレク・トラックス&スーザン・テデスキといった素晴らしいミュージシャンたちとコラボした全曲ブルース・カヴァー・アルバム『ルーツ』をリリースしたこともあり、今来日では前回公演以上の盛り上がりを見せている。特に今回は、涙をのんだファンが多い大阪・名古屋・札幌での公演があるということで、東京以外でもファンがヒートアップしている状況だ。
大阪公演からスタートとなったジョニー・ウィンター・ジャパン・ツアーは、平日にもかかわらず開場時間のかなり前から、会場のなんばHatch周辺を熱心なファンが取り囲んでいた。開場と同時にTシャツなどグッズ売り場には長い列ができ、ビールが飛ぶように売れている。定刻19:00、まずは満員に埋まった会場をあたためるようにポール・ネルソンらバンドの演奏がスタート。その後、ジョニーがステージ袖からゆっくりと歩いて登場。ん、何かが2011年と違う…。
ジョニーが立ってギターを弾いているのだ。それに気づいたファンがどよめく。ステージ・セットは2011年と同様にジョニーがセンターに座り、左にギター、右にベース、センター中央にドラムスというシンプルな構成。ジョニーも黒のカウボーイ・ハットに黒Tシャツ・黒パンツというお馴染みの服装。ギターはいつものヘッドレス・タイプのレイザーだ。
2曲目の「ハイダウェイ」(フレディ・キングのカヴァー)からは椅子に座ったものの、まったく休むことなく弾きまくり。デビューアルバム『ジョニー・ウィンター』(1969年)やジョニー・ウィンター・アンドとしての名ライヴ盤『ライヴ』(1971年)の一発目にも収録されていた「グッド・モーニング・リトル・スクール・ガール」や、チャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」、ジョン・レノンもカヴァーした「ボニー・モロニー」など、1970年代の人気曲ではひときわ大きな歓声が上がる。師匠マディ・ウォーターズ・スタイルのスタンダード「モージョー・ワーキン」ではオーディエンスも大合唱。圧巻は、1984年の名盤『ギター・スリンガー』に収録されていた「Don't Take Advantage on Me」で、スケールの大きな演奏に満員のオーディエンスも完全にノックアウトされた様子。その後「イッツ・オール・オーヴァー・ナウ」(1976年『狂乱のライヴ』収録)では、再びジョニーがすくっと立ちあがり、ギターを弾きまくりながら歌い、観客大興奮のなか本編は終了した。
アンコールでは、待ってましたのトレードマーク、ファイヤーバードを抱えて登場。ジョニーがファイヤーバードを試し弾きをしただけで大歓声だ。最新作『ルーツ』でも演奏したスタンダード「ダスト・マイ・ブルーム」を豪快に決め、お待ちかねのディランのカヴァー「追憶のハイウェイ61」(1969年『セカンド・ウィンター』収録)に突入。約1時間30分のショーのフィナーレを見事に飾ってくれた。
2011年と同じようなセットリストではあるが、ジョニーの体調の良さを反映してか、全体に勢いのあるタイトな演奏だったようだ。さらにジョニーを初めて観る大阪のオーディエンスの熱気が乗り移り、素晴らしいライヴとなった。ジョニー・ウィンターは、<ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル2012>をはさみ、5月30日までジャパン・ツアーを敢行。40年以上のキャリアに培われた、理屈抜きに楽しいロックンロール・ショーをぜひ体験して欲しい。
写真:打田浩一
<ジョニー・ウィンター来日公演>
2012年5月23日(水)@大阪/なんばHatch
・Intro
・Hideaway [Live in NYC '97, 1998]
・She Likes To Boogie Real Low [Hey, Where's Your Brother?, 1992]
・Good Morning Little School Girl [Johnny Winter, 1969]
・Got My Mojo Working [Live in NYC '97, 1998; Roots, 2011]
・Johnny B. Goode [Second Winter, 1970]
・Black Jack [Live in NYC '97, 1998] Tore Down (Vito Liuzzi on vo.)
・Lone Wolf [I'm a Bluesman, 2004]
・Don't Take Advantage on Me [Guitar Slinger, 1984]
・Bony Moronie [Saints & Sinners, 1974]
・It's All Over Now [Captured Live, 1976]
-アンコール-
・Dust My Broom [Roots, 2011]
・Highway 61 Revisited [Second Winter, 1970]
メンバー
Johnny Winter(g, vo)
Paul Nelson(g)
Scott Spray(b)
Vito Liuzzi(ds, vo)
5月23日(水)大阪・なんばHatch
5月24日(木)名古屋・ボトムライン
5月26日(土)東京・Zepp DiverCity Tokyo
※〈ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル2012〉J・ウィンター/S・ランドレス出演
5月27日(日)東京・日比谷野外音楽堂
※〈ジャパン・ブルース&ソウル・カーニバル2012〉J・ウィンター/S・ランドレス/近藤房之助、他出演
5月29日(火)札幌・Zepp Sapporo
5月30日(水)川崎・CLUB CITTA'
[問]M&Iカンパニー http://www.mandicompany.co.jp/
◆ジョニー・ウィンター・オフィシャルサイト
◆ジョニー・ウィンター・オフィシャルサイト(海外)