【連載】Vinyl Forest年末企画 ── 2011年ベストバイ
デジタル音楽全盛の昨今で、敢えてVinylリリースされた楽曲を紹介する連載企画の『Vinyl Forest』。今回は本企画で盤の紹介をしてもらっているDee-SとBlue Eclairのふたりに、2011年のベストバイを3枚ずつ挙げてもらった。
■ Dee-S Selected Vinyls
2011年は皆様も素敵な音楽にたくさん出会えたのではないでしょうか? 私Dee-Sも例外ではなく、その中から厳選に厳選を重ねた3枚をピックアップして今年を振り返ってみます。すでにレコード屋から姿を消してプレミア価格になってしまったタイトルもありますが、今年を象徴する作品ですのでぜひチェックしてみて下さい。
・Psychemagik「Valley Of Paradise」
彗星の如くシーンに登場し、Re-Edit界隈にその名前を轟かせたPsychemagikは、2011年、最も活躍したアーティストであると断言します。中でもこの作品は視覚的にも楽しめる初回限定マーブル・ヴァイナル。楽曲のクオリティも他のRe-Edit作品とは一線を画す完成度の高さ。すでに何回リ・プレスしているのか分からないくらいで売上を記録しており、国内レコード屋ではいまだに問い合わせが絶えない逸品です。
タイトル曲となっているA面「Valley Of Paradise」は1971年にリリースされたDavid Crosby「Orleans」をチョイス、原曲の持つサイケ・フォークな雰囲気を残しつつBalearicなビートとメロウなシンセワークが光る快作。またB面の「StarLaser」は彼らのオリジナル楽曲、ヴォコーダーが効いたヴォーカルと80's Discoを彷彿とさせるシンセ音色のチョイスが絶妙。私も相当使い倒しました。
・The Globe「Adventure Party」
今やNu Disco系最重要レーベルのひとつとして全世界が注目するウルグアイのInternational Feel、その中でも超限定アイテムのコチラは事前アポがないと入れないイギリスのセレクトショップ「LN-CC」とのコラボ企画盤。画像のものは発売直後に即完売となった限定30枚のもので、一般のレコード屋には限定120枚のスタンプ盤(ナンバリング付)が流通しましたが、すでにオークションでは“万円超えアイテム”となっています。私は複数のコレクターの方からコンタクトがあり、「持っているなら、売ってくれないか?」と懇願される始末。マニア泣かせの販売手法で、私も発売当日は血眼でレコード屋のサイトを監視する羽目になりました。肝心の楽曲はピークタイムにドロップすべき特大ボム。狂気の沙汰としか思えないブリブリのAcidベースで展開し、中盤のブレイクから後半にかけて襲いかかる多幸感タップリのピアノに悶絶。コレは確実にフロアの空気を一変させ、絶叫と歓喜へ導く2011年最強アンセムなのは誰もが納得するところでしょう。
・Paradis「Parfait Tirage/La Ballade De Jim」
コアなダンスミュージック・ファンなら誰もがチェックしているNYのUnderground Radioshow『Beats In Space』が構想から2年で実現したBeats In Spaceレーベル第1弾作品。特筆すべきはB面の「La Ballade De Jim」で、Alain Souchonが1986年にリリースしたアルバム『C'Est Comme Vous Voulez.』に収録されている同タイトルのカバー作品。足しすぎない、引きすぎない絶妙な音数で構成されるシーケンスと甘く切ないヴォーカルに思わず胸キュン。ダンスフロアで聴くも良し、ベッドルームで聴くも良しな作品。学生時代、勉強中にエアチェックしていたら偶然流れた“あの曲”という感覚が筆者の頭を駆け巡りました。一方のA面「Parfait Tirage」も決して派手ではないものの、ジワジワ深い世界へはめていく展開と、けだるいヴォーカルが実に気持ち良い。まさに遊びを嗜めた大人が楽しむダンスミュージックといったところでしょうか。
■ Dee-S Selected Vinyls
2011年は皆様も素敵な音楽にたくさん出会えたのではないでしょうか? 私Dee-Sも例外ではなく、その中から厳選に厳選を重ねた3枚をピックアップして今年を振り返ってみます。すでにレコード屋から姿を消してプレミア価格になってしまったタイトルもありますが、今年を象徴する作品ですのでぜひチェックしてみて下さい。
・Psychemagik「Valley Of Paradise」
彗星の如くシーンに登場し、Re-Edit界隈にその名前を轟かせたPsychemagikは、2011年、最も活躍したアーティストであると断言します。中でもこの作品は視覚的にも楽しめる初回限定マーブル・ヴァイナル。楽曲のクオリティも他のRe-Edit作品とは一線を画す完成度の高さ。すでに何回リ・プレスしているのか分からないくらいで売上を記録しており、国内レコード屋ではいまだに問い合わせが絶えない逸品です。
タイトル曲となっているA面「Valley Of Paradise」は1971年にリリースされたDavid Crosby「Orleans」をチョイス、原曲の持つサイケ・フォークな雰囲気を残しつつBalearicなビートとメロウなシンセワークが光る快作。またB面の「StarLaser」は彼らのオリジナル楽曲、ヴォコーダーが効いたヴォーカルと80's Discoを彷彿とさせるシンセ音色のチョイスが絶妙。私も相当使い倒しました。
・The Globe「Adventure Party」
今やNu Disco系最重要レーベルのひとつとして全世界が注目するウルグアイのInternational Feel、その中でも超限定アイテムのコチラは事前アポがないと入れないイギリスのセレクトショップ「LN-CC」とのコラボ企画盤。画像のものは発売直後に即完売となった限定30枚のもので、一般のレコード屋には限定120枚のスタンプ盤(ナンバリング付)が流通しましたが、すでにオークションでは“万円超えアイテム”となっています。私は複数のコレクターの方からコンタクトがあり、「持っているなら、売ってくれないか?」と懇願される始末。マニア泣かせの販売手法で、私も発売当日は血眼でレコード屋のサイトを監視する羽目になりました。肝心の楽曲はピークタイムにドロップすべき特大ボム。狂気の沙汰としか思えないブリブリのAcidベースで展開し、中盤のブレイクから後半にかけて襲いかかる多幸感タップリのピアノに悶絶。コレは確実にフロアの空気を一変させ、絶叫と歓喜へ導く2011年最強アンセムなのは誰もが納得するところでしょう。
・Paradis「Parfait Tirage/La Ballade De Jim」
コアなダンスミュージック・ファンなら誰もがチェックしているNYのUnderground Radioshow『Beats In Space』が構想から2年で実現したBeats In Spaceレーベル第1弾作品。特筆すべきはB面の「La Ballade De Jim」で、Alain Souchonが1986年にリリースしたアルバム『C'Est Comme Vous Voulez.』に収録されている同タイトルのカバー作品。足しすぎない、引きすぎない絶妙な音数で構成されるシーケンスと甘く切ないヴォーカルに思わず胸キュン。ダンスフロアで聴くも良し、ベッドルームで聴くも良しな作品。学生時代、勉強中にエアチェックしていたら偶然流れた“あの曲”という感覚が筆者の頭を駆け巡りました。一方のA面「Parfait Tirage」も決して派手ではないものの、ジワジワ深い世界へはめていく展開と、けだるいヴォーカルが実に気持ち良い。まさに遊びを嗜めた大人が楽しむダンスミュージックといったところでしょうか。
この記事の関連情報
【連載】Vinyl Forest Vol.23 ── Seahawks「Violet Skies: Invisible Sunrise remixes Part 2」
【連載】Vinyl Forest Vol.22 ── Situation「Barcelona (Psychemagik Remix)」
【連載】Vinyl Forest Vol.21 ── Smith & Mudd「Sauna Love」
【連載】Vinyl Forest Vol.20 ── France「Grand Tour」
【連載】Vinyl Forest Vol.19 ── Still Going「D117」
【連載】Vinyl Forest Vol.18 ── Tensnake「I Need Your Lovin'(Tiger&Woods Remix)」
【連載】Vinyl Forest Vol.17 ── Simone Fedi 「Bitter Devotion」
庄司智春もスリムクラブも来たiPhoneイベントで、“ワルい大人の”スピーカーを発見
【連載】Vinyl Forest Vol.16 ── Psychemagik「Feelin' Love / Wake Up Everybody」